あああ

 「ふざけることでより仲良くなれた」「同じ感覚だな!」

――「打ち解けたな」と感じたエピソードはありますか?

井内:笑いのツボが一緒だった、というところに尽きますね(笑)。撮影に入るまではどうしても当たり障りのない会話が多かったのですが、現場に入ってからはセリフ合わせをしたり、現場で起きたことについて話をしたりするようになりました。そこで、休憩の合間にちょっとふざけて話をするようにもなって、より仲良くなれたなと思います。

阿久根:どっちから先にふざけ始めたのかは覚えていませんが、俺はふざけるのが好きなタイプなので、「同じ感覚だな!」と思えたのが一番大きかったですね。

左から)井内悠陽、阿久根温世

――演技についてはどんな話をしたのでしょうか?

井内:「今はこのシーンで、前後にこういうシーンがあった」といった確認を常にしていましたし、演技プランについても、「ここは、こういうふうにやりたいね」と、監督も含めて話をしていました。

阿久根:感情が揺れる濃いシーンが多いので、そういうシーンの前には、2人で台本を開いて丁寧に合わせていました。

井内:ただ、アドバイスをし合うということはなかったです。2人で話すときはできるだけセリフの確認だけに留め、その場では感情は入れないようにして「あとはもう現場で」という感じが多かったです。それは「そうしよう」と決めたわけではなく、お互いに自然にやっていました。

阿久根:そうだったね。

井内:あと、「声は使わないけれど、笑っているカットがほしい」と言われて、アドリブで“しゃべっている風”のカットを撮ったときには、休憩中に2人でくだらないことをしゃべっている延長で演じられました。

左から)井内悠陽、阿久根温世

――井内さんは陽の、阿久根さんは翔太について、それぞれ感じた魅力を教えてください。

井内:1人でも強いというか、自分をしっかり持っているのが陽の魅力だと思います。翔太は、サッカーという自分の“柱”がなくなってしまったときに、別の居場所=“心の拠りどころ”を作ることがあまり上手ではない人。でも、陽は自分の真ん中に強い軸を持っているからこそ、傷ついて悩んでいても変わらないんです。そういうところに翔太も惹かれたのかなと思いました。

阿久根:翔太は自分と他人との間に適度な距離感を保っていますが、根がすごく真っすぐな人だなと感じました。真っすぐだからこそ、本当に心を許した陽に対しては素直に弱音を吐いてくれる。演じながらも、「守ってあげたい」という気持ちになりました。

――最後に、この作品をどんな人に見てほしいですか?

井内:年齢を問わず見てほしいです。青春のキラキラや、若いからこその葛藤や悩みが鮮明に描かれています。現役の学生さんはもちろん、かつて学生だった大人が見ても気付けるものがあるかもしれない。いろいろな登場人物がいるので、誰かに自分を当てはめて楽しんでもらえると思います。

阿久根:この作品には、翔太と陽だけでなく、たくさんの個性あふれるキャラクターが登場するので、どこか心に刺さる部分があると思います。過去に諦めてしまったことや何かトラウマを持つ人が、出会いや言葉をきっかけに変わっていく姿も描かれています。少しでも背中を押すことができればいいなと思って頑張りましたので、ぜひ見ていただきたいです。

左から)井内悠陽、阿久根温世

写真:河井彩美