左から)西谷弘監督、板谷由夏、 桜井ユキ、石田ゆり子、福山雅治、伊勢谷友介、木南晴夏、古谷一行

福山雅治と石田ゆり子が10月7日、都内で開催された映画『マチネの終わりに』完成披露試写会に登壇。

福山と石田は、25年前にCMで共演したことがあるが、映画やドラマでの共演は今作が初めて。石田が「感無量」と明かすと、福山が「運命の共演ですね」と笑顔で返す一幕があった。

本作は、芥川賞を史上最年少で受賞した作家・平野啓一郎の代表作である同名小説が原作。東京・パリ・ニューヨークを舞台に、世界的なクラシックギタリストの蒔野聡史(福山)とジャーナリストの小峰洋子(石田)が出会い、悩み、そして愛した6年の歳月を描く。完成披露には、伊勢谷友介、桜井ユキ、木南晴夏、板谷由夏、古谷一行、監督の西谷弘も出席した。

撮影は、昨年の9月に敢行。福山は待ち望んだ公開に、「うれしいですね。今日という日を待っていました」と爽やかな笑顔を見せ、「期待に添える作品になってると思う」と断言。

原作の大ファンだという石田は、「皆さんがどんな風に思われるのか、プレッシャーはありました」と素直な気持を吐露しつつも、「この役でここにいられることは感無量」と打ち明けた。

今回、試写を福山、石田、原作の平野も同じタイミングで観たそう。福山は、「原作者がいらっしゃる中で試写を見るのは緊張しましたが、すごくよい作品だったんで、平野さんに感想を聞いたんです。そしたら『まさか自分が書いた小説の映画を見て、泣けるとは思いませんでした』とおっしゃってくれて。こんなにうれしい褒め言葉はないなと思い、そのときほっとしました」と、感慨深い表情でエピソードを明かした。

今作が映画初共演となるふたり。石田が「この作品で福山雅治さんと一緒になることになっていたんだなと、感無量でございました」とコメントすると、福山は渋い声で「運命の共演ですね」と言いながらニヤリ。

福山が映像化の話を聞いた際、石田は決まっていたそうで、福山は「僕の中で洋子は石田さんをイメージして(原作を)読んでいました」と回顧。続けて、石田をみつめながら「早く洋子に会いたい。お、洋子、おっ、洋子、という思いで初日を迎えました」と、ジョン・レノンにかけながら告白し、会場の笑いを誘っていた。

本作では、運命の出会いが描かれるが、自身が感じる運命について語る一幕も。独身の石田は「蒔野さんと洋子さんみたいな運命の出会いがあるといいなと思っています」と照れ笑いしながら告白。司会者から「踏み込んだ発言ですね」と突っ込まれると、石田は「何を言ってるんだ…」と照れまくり。

板谷も「何を言ってるんでしょうね」とすかさず突っ込み、「運命だけは予測ができませんから、前向きに生きていきたいと思います」とコメントした。

18歳でバンドがやりたくて東京に出てきたという福山は、「まさかクラシックギターを持って、この役柄を演じさせていただいて、この場に立つというのは想像していなかった」としみじみと打ち明け、「想像していなかったうれしいハプニングが起こるが運命なんだなと思います」と語っていた。