先日、フジテレビ系オトナの土ドラ『リカ』第1部の撮影が終了し、 大矢昌史役の小池徹平が クランクアップを迎えた。

高岡早紀演じる雨宮リカは、“運命の相手”大矢と結ばれるためには手段を選ばない“純愛モンスター”。回を重ねるごとに、大矢に関わる登場人物が次々と犠牲になっていき、第1部の最終回は、 リカと大矢の不条理感極まる驚愕の展開が待っている。

そんな小池に話を聞いた。

<小池徹平インタビュー>

——クランクアップを迎えて、今どんなお気持ちですか?

短期間で、怒涛のように全力でやり切ったという感じでした。全話をしっかり読んで整理して準備する作業や、大矢の気持ちを作るのに少々苦労したところもありました。私生活もちょうどバタバタした時期で、初めての生活スタイルでしたが、とてもいい経験をさせていただき楽しかったです。

――小池さんが演じられた大矢については?

最後まで本当にかわいそうという印象でした。仕事を真面目に頑張っても院長(西岡德馬)には理解されないままだったので、大矢的にはさぞ心残りだったろうな…。周りの人もどんどん亡くなっていって、大矢の恐怖というのは、もう、やりきれないですね(苦笑)。

――最終日まで、恐ろしいリカに振り回されていましたね?

一日中、濃厚にリカに追い詰められる撮影の日もあって、その時は楽しく撮影をしてますが、家に帰ってから精神的にどっと疲れがきたという日もありました(笑)。精神的に追い詰められる役って、改めて大変だと思いました。

――追い詰める側、追い詰められる側、どちらも感情の起伏が大変そうですが…?

僕ら、追い詰められる側としては、お芝居的にリカが怖く見えるようなリアクションを皆で考えたりして楽しかったです。でも、リカの仕掛ける側も(お芝居的には)楽しいと思うんです。追い詰められるのも楽しいなと実感できたところで撮影が終わってしまい、もう少し、大矢をやっていたかったですね。

――印象に残っているシーンを教えてください。

ペアン鉗子が写っているレントゲンを大矢が見て驚いたシーンなど(第2話)。術後の患者さんの腹部にペアン鉗子がはっきり写っていて、「そんなことはないだろ!」って、とても強烈なインパクトでした(笑)。作品を通して、恐ろしいけど実はありえない描写も多く、真剣にやればやるほど僕らは面白かったです。リカがペアン鉗子をポケットからチラ見せして、大矢を精神的に追い詰めるシーンも、ちょっとコントみたいでした。

――リカを演じている高岡さんについては?

リカを演じるのはとても大変だと思います。本当に高岡さんはどう思ってリカを演じてるんだろう、楽しんでいるのか、気持ち悪いな、この人と思っているのか…そのあたりが僕には分かりませんでしたが、それすらもミステリアスで、とても自然に演じていらっしゃって、絶妙に“リカ感”が出ているんです。

総じて僕は(役として)リカに振り回されていました。高岡さんがあまりにリカを自然に演じられるので、僕は高岡さんと元々知り合いで良かったとさえ思ったほどです(苦笑)。現場では「もっとこういう風にやったら怖いよね」とか、「こうしたら面白いね」など、話し合いながら出来たので、とてもいい関係性でできたのではと思っています。

――第2部も引き続き、リカを演じる高岡さんにエールをお願いします。

高岡さんから第2部のストーリーについて少し伺いましたが、精神的にちょっとハードそうだなと…。せめてお休みの時はリカの毒素を抜いていただいて、大好きな犬の散歩でリフレッシュしてください! 体調管理だけは気をつけてくださいね。

――第2部で、リカに追い詰められる大谷亮平さんにひと言お願いします。

次は大谷さんがリカに追い詰められるということで、リカに狙われるなんて光栄なことだと思いますよ(笑)。今回、大谷さんとはお芝居をご一緒できなかったですが、追い詰められる姿を楽しく演じていただけると思います。オンエアを楽しみにしています!

——それでは最後に、第1部完結に向けて視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

悲惨な終わり方になりそうです(苦笑)。撮影現場は血糊が飛び散っているのが当たり前みたいなところもありましたし、リカは序盤から何人もの人を殺めていて、地上波では放送ギリギリの攻めたストーリーだったと思います。

回を重ねるごとに、恐怖感と緊迫感が増して良い作品に仕上がったと思います。ぜひ、皆さんに楽しんでいただきたいです。

<第4話あらすじ>

警察は藤鐘(安藤玉恵)が小山内(池谷のぶえ)の人工呼吸装置を切った後、自殺したと断定。大矢(小池)は何かの間違いだと声を荒げるが、大次郎(西岡)は事件を穏便にすませるように警察に頭を下げる。そんな中、リカ(高岡)に対する考え方でも意見が分かれ、大矢と大次郎の対立は決定的になり…。