「雨宮リカ、28歳です」
「雨宮リカ、28歳です」
「雨宮リカ、28歳です」
「雨宮リカ、28歳です」
「死ねばいい!」
「死ねばいい!」
「死ねばいい!」
「死ねばいい!」
「死ねばいい!」
「死ねばいい!」
バグってません。そしてコピペミスでもありません。ご安心ください。
上記自己紹介は計4回、とどめの一言は6回、ホントに登場します。
いくら“振り返り”と次回予告で言ってたからって、さすがにこれは繰り返しすぎ…な、はずなんだけど、なぜだろう…“ヨッ!待ってました!”という気分。
こういう演出上での過剰サービスは下手すると興ざめしちゃうのだけれど、ただ繰り返すだけじゃなくてドラマ冒頭に「雨宮リカ、28歳です」(しかも二連発)、ラストに「死ねばいい!」というサンドイッチ配置の妙に加え、これまでを振り返ることによって「死ねばいい!」のグラデーションまで知ることができる…というかなり気の利いた構成になっているのでありがたさを感じてしまうのです。そしてなんと言っても今回の「死ねばいい!」には“ある一言”が付け加えられ、これまでとは一味も二味も違った第1部ラストにふさわしい「死ねばいい!」になっております!お見逃しなく!!
エンターテインメントの向こう側に到達します
さて、第1部最終回だった今回、視聴後の感想は“なんじゃこら!”でした。
もちろん、いい意味での“なんじゃこら!”ですよ?いい意味での“なんじゃこら!”って何だよって話ですが、だって今回のお話は「ラブ」「サスペンス」「ミステリー」「スリル」「ホラー」「ショック」そして「クレイジー」…ってまさに“なんじゃこら!”じゃないですか。これまでもそうだったと言えばそうですが、今回はそれが絶え間なく繰り返され、増幅していく感じ。
特にラストのリカ(高岡早紀)と大矢先生(小池徹平)の“死闘シーン”が大爆発!で、エンターテインメントの全てが詰まっている…というよりエンターテインメントの向こう側に到達します。だから面白いとか、ヤバいとか、カオスとか、そういう形容詞だけでは伝えられないのです。この気持ちは見ないと分からないかと思いますのでオンエアを是非。
そして、これまでも忘れられない数々のキラーフレーズが放たれてきた今作ですが、それに勝るとも劣らないセリフが登場します。それが、
大矢先生「黙れ!バケモノ!!!」
妖怪アドベンチャーでもない現実世界の現代劇なのに「黙れ!バケモノ!!!」ですよ?“なんじゃこら!”じゃないですか?
だけどこのドラマにこの台詞はバッチリはまっていて痛快。こんな荒唐無稽な台詞が決まるドラマなんてめったにないですよ。
さて、この「黙れ!バケモノ!!!」が一体どの場面で登場するのか?こちらも是非お見逃しなく!そしてその後も怒涛の“なんじゃこら!”展開が続くので、このドラマの底知れなさたるや、凄まじいものがあります。
柏手先生、ドラマを盛り上げてくれてありがとう
また今回最も忘れてはならない存在となるのが、西村直人さん演じる柏手先生…あの大矢先生の同僚で外科医の…。うん…そう、誰?…ですよね?僕も正直お前誰だよ!って思いました。だけどそれが第1部最終回で、途端に柏手先生が気の毒で、かわいそうで…と一瞬の登場なのに一気に感情移入してしまうんです。だってまさか柏手先生の大切な……あぁ!ネタバレになってしまう!!
このドラマでは被害者となってしまった人物が数々いたし、今回でもまさかの人物が一人二人のレベルじゃなく登場しますが、僕の中ではこれまでで最も理不尽で、追い詰められて、案の定酷い目に遭うのが柏手先生です。
だから、いくら物語とは言え、このレビューの中、僕だけでも柏手先生について言及し、寄り添ってあげたいのです…。柏手先生、ドラマを盛り上げてくれてありがとう…。
ここまで毎回の期待を裏切らず、テンションも落とさず、超ハイカロリー、しまいにはエンターテインメントの向こう側までいっちゃった『リカ』。
次回からの第2部のハードル上がりまくり!でも楽しみしかない!
text by 大石 庸平 (テレビ視聴しつ 室長)