女優の八千草薫さんが、すい臓がんのため88歳で亡くなった。訃報を受け、ドラマで共演していた石坂浩二が10月29日、メディアの取材に応じ「まさか…体が悪いことは知っていましたけどこういう日が来てしまうとは」 と涙ながらに語った。
石坂「大学生の頃から憧れの方でした。きれいな方と間近に芝居ができるっていうことは本当に嬉しかったんです。なんとも言えない声がまだ…耳に残っています。あの声をもう聞けないと思うとなんとも悔しいですね」
また石坂は「一緒に芝居をしていて本当に心が安らぐというか、本当に奥ゆかしい表現なんですよね。それでいてやはりどこかに光るものがあって。そういうものを本当に身近で見せていただけたことだけでも幸せだったと思います」と語り「またご一緒できる日があるんじゃないかなと本当に思っていました。だからできないというのは残念です」と悔やんだ。
八千草さんはおととしの春、乳がんの手術を受け同じ年の暮れ、すい臓がんが見つかり、去年1月に手術。さらに今年に入って転移による肝臓がんが見つかり、治療に専念するために4月からの連続ドラマを降板していた。
しかし今年5月、千葉にて、自身が理事を務める日本生態系協会の「昆虫の家」除幕式に出席。休養以来、初めて公の場で元気な姿を見せていた。
関係者によると八千草さんは亡くなるおよそ2時間前まで意識はしっかりしていたそうで検診に来た看護師と「変わったっことは特にない」など会話を交わしていたという。