12月14日、吉永小百合さんが、自身の写真集のサイン本お渡し会とミニトークイベントに登場。ファンとの交流を楽しみ、「人生八合目」の自身の人生観を語りました。

11月27日に発売された写真集『吉永小百合』(世界文化社)は、写真家・篠山紀信さんが1972年から1995年にかけて撮影した詩情あふれる珠玉の写真群と、吉永さんの出演映画全124作品(最新作『てっぺんの向こうにあなたがいる』まで)の印象的なスチール写真で構成。時を超える究極の美をおさめた豪華な一冊です。

吉永小百合

発売を記念し、都内ホテルで開催されたイベントに登場した吉永さん。本作には、吉永さん自身が綴る篠山さんへの追悼文も収録されているということで、トークでは篠山さんについても語る一幕もありました。

写真集『吉永小百合』(世界文化社)より「おはん」をモチーフに/撮影:篠山紀信

篠山さんと長年撮影をしてきた中で、特に印象に残っているお気に入りの写真について聞かれると、「『つる』の写真があるのですが、あれには大変思い出があります」と、1988年に公開された映画『つる』でのカットを挙げました。

写真集『吉永小百合』(世界文化社)より『つる』/撮影:篠山紀信

「映画は新潟県の長岡で撮影したのですが、この写真は北海道の鶴居村という釧路の方で、映画の撮影が終わってから篠山さんと一緒に行き、川沿いのところや雪が降り続く中で撮影しました。遠くの方に鶴がいて、篠山さんと『あそこで撮ろうよ』ということになり、そーっと鶴の方に近づいて行ったんですね。そうしたら鶴が、逃げないんです。『仲間が来た』という風に待っていてくれて、そうしてあの写真を撮ることができたんです。本当に貴重な思い出になっています」と、思い出のエピソードを披露。

吉永小百合 富士登山にも挑戦「アクティブに生きたい」

また、以前にインタビューで「今は人生は八合目」と語っていた理由を聞かれると、「『人生八合目、八合目からが面白い』というのは、田部井淳子さんがおっしゃった言葉なんですね。それなのに私は、映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』の記者会見の時に、『今、あなたは人生どれくらいのところにいますか?』という記者の方の問いかけに『八合目だと思います』と偶然言ったんです。後で考えて『あ、同じ思いだ』という風に思いました」と明かします。

吉永小百合

さらに、“八合目のいま”は、富士山登頂に挑戦したそうで、「大変だけれど面白い。どうやってこれから生きていくのか、どういう風に日々前を向いて生きるのかというのは、大きな課題です。何か好きなことを見つけて、それに打ち込むというのがとても大事なのかなと思いますし、これからの八合目、九合目、てっぺんはどうなるかわかりませんけれども、自分でいろいろと考えながらアクティブに生きたいと思います」と語りました。

吉永小百合「とにかく転ばないようにすることが大事」

イベントでは、参加者からの「落ち込むことはありますか?もしある場合、どのように乗り越えてこられたのか教えていただけますか」という質問に答える場面も。

吉永小百合

「落ち込むことは、ありますよ。やはり自分がこれをやろうとおもったことが上手くいかなかったり、台詞をとちってしまったり。この年齢になるとドジを踏みますし」とお茶目に回答。

続けて、映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』撮影時に起きた“ドジ”について語ります。「富士山の麓のペンションに泊っていて、朝3時30分に起きて撮影だったのですが、目覚ましが鳴ったので止めようと思ったら、どーんとひっくり返ってろっ骨を折ってしまったんです。その時は『なんて私バカなんだろう』と。6週間は運動してはいけないとドクターに言われ、でも映画を止めるわけにはいかないので、リュックを背負いながら撮影をして、5週間で完治しました」と、驚きのエピソードを披露。

吉永小百合

そして、「そういうことがなるべくないように、ドジを踏まないように、とにかく転ばないようにすることが大事だなと。そのためには、スクワットをしたり体を鍛えることが重要だなと思います」と、自身の経験を踏まえてのアドバイスを送りました。

写真集『吉永小百合』(世界文化社)

写真集『吉永小百合』
■発売:2025年11月27日
■定価:25,000円(税込)
■判型:B4変・上製/208ページ
■発行:株式会社世界文化社