マコチ(高良健吾)は、ユリカ(新木優子)と向き合って話し合おうと決意し、彼女のアパートを訪れる。だが、そこに戻ってきたユリカは、源翔(柿澤勇人)という男性と一緒だった。翔は、ユリカがマコチと別れた後に付き合った元カレのひとり。ユリカが大切な人だと気づいた、といって突然連絡をしてきた翔は、自分がマコチを忘れさせてやる、とユリカに宣言する。
マコチは、山下(浜野謙太)に翔のことを報告した。どうしてもユリカのことが気になり、SNSを何度もチェックしていたマコチは、このままではモトカノマニアになってしまうとこぼす。すると山下は、『好き』を全力で追いかけられる人しかマニアにはなれない、とマコチに告げる。
チロリアン不動産の大沢(森田甘路)と白井(関口メンディー)は、ユリカとマコチの会話から、ふたりの間に何かあったことを察する。するとそこに、突然、翔がやってくる。マンションを探していた翔は、マコチを担当に指名する。
翔は、法務部門向けの契約管理ソフトを開発している会社を経営していた。翔の年収が3000万円だと知ったマコチは、土地や戸建ての購入も視野に入れてはどうかと提案する。だが、翔の希望は分譲マンションらしい。
マコチは、翔の挑発にも動じず、誠意をもって仕事に取り組もうと努めた。翔は、そんなマコチが気に入ったようだった。
その夜、翔に会ったユリカは、何故チロリアン不動産に来ることを言ってくれなかったのかと尋ねた。翔は、サプライズにならないと返すと、マコチのことを褒めた。それでも翔は、マコチより自分と一緒にいる方が絶対幸せになれる、と自信をのぞかせる。
同じころ、マコチは、さくらのマンションに置いてあった私物を取りに行く。クローゼットの中には、カメラと、ユリカを撮影した写真をしまっておいた箱があった。ためらいながらその箱を開けたマコチは、ユリカとの幸せだった日々を思い出していた。そこにやってきたさくらは、マコチに郵便物を手渡す。その中に、大学時代の同期が写真賞を取った記念に個展を開くという知らせがあった。
あくる日、出社したユリカは、翔の担当を代わるとマコチに申し出る。しかしマコチは、逃げたと思われるのも嫌だし、ユリカが傷つくのは見たくないから翔がどんな人か確かめたい、と返す。
マコチは、内見のため、物件の前で翔を待っていた。車でやってきた翔は、別れ際、同乗していた女性にキスをする。自らその話をマコチに切り出した翔は、何も言い返さない彼に「肝心な時は黙る」「本当は何も考えていない空っぽな奴」などと言って挑発した。続けて翔は、ユリカのことを「欲しい言葉を与えたら思った通りの反応をする。ほんと、馬鹿で可愛いよ」と言い出す。思わず翔につかみかかるマコチ。すると翔は、ユリカは絶対に渡さない、とマコチに言い放つ。
翔との交際は、マコチだけでなく、ひろ美(よしこ)も心配していた。しかしユリカは、翔のことは好きではないから冷静だと返す。この先、本気で好きになることはないが、一緒にいる間は楽しいし欲しい言葉もくれる、というのだ。するとひろ美は、ドライな関係で上手くいく人もいるがマニア気質のユリカにそれが出来るとは思えない、と忠告した。
別の日、翔は、マコチから紹介してもらった物件を買うことに決める。するとそこに、ユリカがやってきた。翔は、この家はユリカのものだといって鍵を手渡すと、結婚を前提に付き合ってほしいと告白する。
帰社したマコチは、翔のために書類の準備を始める。そんなマコチに声をかけた安藤(小手伸也)は、ユリカと別れた時の話を聞き、彼女の前だと言葉が出てこなくなるというマコチに、答え合わせをしても意味はない、と告げる。変えられない過去を受け入れて、その上で何ができるのか、何がしたいのかを考えるべきだと言うのだ。
そんな折、マコチは、かつての同級生・深山草太(笠松将)の写真展を訪れる。深山は、マコチがもう写真をやめてしまったことを残念に思い、マコチが撮った『輝く水べ』が好きだったと言い出す。偶然撮れただけでもう二度と撮れない、と返すマコチ。すると深山は、だから写真は面白いと返し、いまのマコチが撮った写真が見たい、と告げる。
マコチは、カメラを携えてかつてユリカと訪れた場所を巡った。ファインダーをのぞくとそこにはあの頃のユリカがいたが、シャッターを切ると目の前には現実が広がっていた。ユリカとの思い出がよみがえる中で自分自身を見つめ直したマコチは、来た道を引き返し、ユリカの元へと向かった。
ユリカは、翔と一緒に引っ越しの準備を進めていた。そこにやってきたマコチは、ユリカのことが好きだと告げ、行かないでほしいと彼女の手を握った。迷いながらも、その手を放すことができないユリカ。その表情を見ていた翔は、ユリカに別れを切り出す。
来月、北海道に戻るつもりでいたむぎ(田中みな実)は、TV用の企画を断る。差し入れを持って山下の会社を訪ねたむぎは、「やっぱり許せないかも。けど……許せるかも」と彼に告げ、目を閉じた。そんなむぎにキスをする山下。その姿を目撃した千鶴(趣里)は、ショックを受けていた。
さくらのマンションには和真の姿があった。和真は、何か理由があって離婚する訳ではないからもうどうしようもない、とさくらに告げた。ふいに和真から抱きしめられたさくらは、別れても良いのではないかと言うと、戸惑いながらも彼を受け入れた。
翔は、ユリカと別れたものの、マコチに紹介してもらった物件には住むという。そこで翔は、これからもずっとユリカの欲しい言葉を言い続けろとマコチに告げる。「空っぽな心をユリカが埋めてくれるといいな」。翔は、そうマコチに言って去っていく。
チロリアン不動産で帰り支度をしていたユリカは、ひろ美からのメッセージを受け取る。ひろ美は、いまはマコチと会う気持ちにはなれないが、いままでのことにふたりでキチンと向き合えたらおめでとうを伝える、と記していた。
ユリカは、マコチを部屋に迎え入れる。そこでマコチは、改めて交際を申し込んだ。ユリカもそれを受け入れて……。