警視庁音楽隊カラーガードの雨野小夢(広瀬アリス)は、ある日突然「全決」への出向を命じられる。

突然現れたデリバリースタッフ・芹田正彦(迫田孝也)に案内され、神社の社務所のような外観の本部へ行くと、中には室長代理・興玉雅(藤原竜也)がいた。

興玉は、「全決」とは超常現象のような“不可解な異常事件”を捜査する内閣官房直轄の機関だと小夢に説明し、神隠し事件について話しだす。

半年前、遺体のない事件が発生!“ヒルコ”から犯行声明が…

事の発端は半年ほど前。

遺体のない事件が起こった直後、ネット上に「ヒルコ」と名乗る者から犯行声明が出された。その後も同じような事件が相次ぎ、ヒルコはその度に声明を発表。人々は徐々にその存在を信じ、恐れ、なかには崇める者もいた。

興玉と小夢は宇喜之の指示のもと、警視庁の合同捜査に参加する。

荒波らは興玉たちに怪訝な表情を浮かべながらも、重要人物として捜査している松宮について説明する。

松宮はもともと、メン地下アイドルグループに所属していたが、解散した後はファンの女性とデートをするなどして稼いでいた。

今まで起きた8件の神隠し事件のうち、彼は直近3件の第一発見者。被害者の相原樹里(大寺悠陽)、生駒雲母(周本絵梨香)、駿河美鶴(工藤美桜)は松宮とデートを重ねる熱狂的なファンだった。

相原の神隠し以降、松宮は「ヒルコが見える」と話すようになり、SNSで大きな話題に。今では登録者数800万人以上という人気チャンネル配信者になっていた。

松宮は「ヒルコが近づくと空間が歪んで見える」という。