横浜流星さんが宮本武蔵を演じる舞台「巌流島(がんりゅうじま)」のオンライン製作発表会見が、10月26日に行われ、横浜さん、中村隼人さん、演出の堤幸彦さんが出席しました。
この作品は、剣豪2人による宿命の対決、武士もののふの生き様を問う、骨太の人間ドラマ。
決闘の真実を捉え、関門海峡に浮かぶ「巌流島(船島)」で繰り広げられた大勝負、その壮絶な戦いを、壮大かつ画期的なアクション時代劇として描きます。
本イベントは、物語の舞台となる山口県下関市・巌流島で行われました。
中村隼人の「史実では一撃でやられちゃう」発言に横浜流星「新解釈なので!」
巌流島に降り立った感想を、横浜さんは、「ここで、武蔵と小次郎が世紀の一戦を行って、その場に自分が立っていること、同じ空気を吸えていることが感慨深いです。必ず、役づくりに影響してくると思うので、来られてよかったです」と語りました。
佐々木小次郎を演じる隼人さんは、「10分間ほど船に乗って巌流島に上陸したんですけど、ただならぬエネルギーを感じて、到着前からワクワクしていました。踏み入れた瞬間に、厳かな雰囲気でパワーを感じましたし、役作りに反映させたい」とコメント。すると、横浜さんも「パワーを感じますし、戦いの場所にふさわしい」と同調しました。
本作について横浜さんは、「一度公演が中止になってしまい、悔しい思いや責任感を感じていたのですが、また上演することが決まってうれしく思います。あのとき、ともに稽古をしてきた仲間たちの思いも背負って、スタッフ、キャストの皆さんと一致団結して、最高に熱い作品を届けられたら、と思います」と意気込みました。
隼人さんは、「一度中止になってしまった舞台ですが、そのとき僕は、この作品には携わっていなかったのです。カンパニーの出来上がった空間に(入ることは)、プレッシャーや緊張はありますが、新しい作品のエネルギーになれればと思います」と語り、横浜さんは、「(隼人さんは)舞台の大先輩なので、胸を借りて全力でぶつかりにいきたいです」と返しました。
これに対し、隼人さんが「でも、小次郎は史実では一撃で(武蔵に)やられちゃうそうです」と明かすと、横浜さんは「(今回の脚本は)新解釈なので!」と笑いました。
堤さんも、「史実においては、一瞬で雌雄を決したとされていますが、そうはさせません!武蔵と小次郎は、お互いに運命の相手だと思っている。形を変えれば、恋愛の精神に近いかもしれないし、友情の物語かもしれない。そこに、侍の命を懸ける意味を問い続ける。ですから、決闘のシーンもかなりしつこいです!そこが見せ場です」と力説しました。
歌舞伎以外での大規模な舞台への出演が初めてとなる隼人さん。
歌舞伎との違いを聞かれると、「カンパニーが違うことは、大きいことだと思います。歌舞伎は、女性の役も男性が演じますし、同じ顔合わせでやることが多いので」と回答。
続けて、「歌舞伎の経験が、舞台にどう活きるのか…流星さんどう思います?」と振ると、横浜さんは「立ち居振る舞い、全て活きると思います!」と答えました。
宮本武蔵役について、横浜さんは、「今回、脚本が武蔵の葛藤や心の揺れを濃く描いているので、新解釈ということで、史実を大事にしながらも、新たな武蔵を生きることができればと思っています」とコメント。
また、「世界観、武蔵と小次郎の関係性、それぞれの生きざま、生々しい殺陣(たて)など見どころはたくさんあると思うので、皆さんの心に残る作品にしたいです」と呼びかけました。
<舞台「巌流島」公演概要>
脚本:マキノノゾミ
演出:堤 幸彦
出演:横浜流星、中村隼人、猪野広樹、荒井敦史、田村心、岐洲匠、押田岳、宇野結也、俊藤光利、横山一敏、山口馬木也、凰稀かなめ 他
【東京公演】2023年2月10日(金)~22日(水)/明治座
【金沢公演】2023年2月25日(土)・26日(日)/本多の森ホール
【新潟公演】2023年3月1日(水)/新潟県民会館
【秋田公演】2023年3月4日(土)/あきた芸術劇場(ミルハス)
【名古屋公演】2023年3月8日(水)/センチュリーホール
【神戸公演】2023年3月11日(土)・12日(日)/神戸国際会館 こくさいホール
【高松公演】2023年3月15日(水)/レクザムホール(香川県県民ホール)
【福岡公演】2023年3月18日(土)~27日(月)/博多座
最新情報は、舞台「巌流島」公式サイトまで。