2018年11月、嵐の記念すべき20周年イヤーに突入した直後から始まったツアー「ARASHI Anniversary Tour 5×20」が12月25日(水)、ついにファイナルを迎えた。フジテレビュー!!も同公演のもようをレポートする。
25日は朝から、SNSで「嵐ライブビューイング」がトレンド入りするなど大盛り上がり。東京ドームの5万5000人に加え、日本全国617スクリーン、19万人がライブビューイングでこの日の公演を鑑賞することになっており、多くのファンがツアーのオールラストを楽しみにしていることがうかがえる。
東京ドームにも、早くからグッズを求めて並ぶファンの姿が多く見られ、そわそわ、ドキドキ、そしてツアーが終わってしまうことへの少しの寂しさが入り混じった空気感が漂っていた。
“20年”を感じられる演出が随所に光りグッときた本編
「感謝カンゲキ雨嵐」で幕を開けたコンサートで終始圧巻だったのは、制御され演出の一部となる、ファンの持ったペンライトの明かり。メンバーが挨拶をする場面では会場一面をそれぞれのメンバーカラーに染め、時に文字や光のうねりを浮かび上がらせ、一体感は抜群だった。
松本潤の「東京会いたかったぞ!俺らが幸せにしてやるぞ!」という声を筆頭に、二宮和也は「死ぬ気で来いよ!」、相葉雅紀は「ねえ、盛り上がってんのー?サイコーだぜ!」、大野智は「ラスト行けるかー!」、櫻井翔は「夢の時間へようこそ!」と、メンバーのボルテージも序盤から最高潮だ。
20周年記念のツアーということもあり、セットリストはデビュー曲「A・RA・SHI」をはじめ「言葉より大切なもの」、「迷宮ラブソング」、「Believe」、「サクラ咲ケ」、「Troublemaker」、「GUTS!」などシングル曲を中心に構成された。
メンバー紹介曲の「La tormenta 2004」では、メンバーの愛称を、メンバーを含めた会場全体が叫び、呼ばれたメンバーが愛嬌のある表情を見せ応える姿が、なんとも微笑ましかった。
MCでは、二宮から「昨日、相葉さん、絶対に見えてるはずなのに(コンサート中にセットの)階段を1段多く上ってましたからね!」と、ない段を上ろうとしてつまずきかけていたと暴露が。「やめて!」と照れる相葉の横で、ゆうゆうとバナナを食べ始める松本、それを「どうぞ、ご覧ください!松本潤がバナナを食べる姿です!」と櫻井が紹介する…という自由っぷりに爆笑が起こった。
さらに、モニターに映るカメラに向かって自身の出演作のDVD発売など宣伝をする松本に続き、櫻井に連れられてカメラ前に立たされた大野が、「お知らせはないが、感謝の気持ちを伝えたい。…大好きだ(投げキス)」と、大御所風の渋い声で告白。この突然のプレゼントに、ファンからは悲鳴のような歓声が上がった。
全シングルのジャケット写真や過去のコンサート映像、バックについたジャニーズJr.が歴代の衣装を着用するなど、随所に“20年”を感じさせる演出が印象的だった本編。メンバーは、それぞれが今の正直な想いをじっくりと語り、「5×20」を力強く歌い上げ幕を閉じた。
公演のラストは、かつて恒例だった“懐かしの”三本締め!
アンコールでは、会場の隅々まで、ファンへ感謝を伝えようと笑顔で大きく手を振っていた5人。それに応えるべく手を振り返し、一緒に踊って会場を揺らすファン。多幸感あふれる空間が生まれる中、メンバーが1人ずつ投げキスをして公演終了となった。
しかし、沸き起こり、鳴りやまない“嵐コール”。改めてステージに姿を見せたメンバーは、「20周年をこんなにたくさんの人に祝っていただけて、うれしいです」(松本)、「(自分は)本当に幸せ者です」(相葉)、「みんなで楽しい21年目にしましょう!」(二宮)などと改めてコメント。「じゃあ、帰ります!」とあっさり踵を返す5人に、ファンからは「えぇー!」という引き止めの声が。
松本から「東京ドームは21時30分以降、音を出しちゃいけないんです(笑)」という大人の事情が告げられるも、まだまだ時間を共にしたいファンも引き下がらず。「ジャニーズのみんながここでできなくなってもいいのか?俺には責任取れません(笑)」という松本の言葉で東京ドームが爆笑に包まれる。
続けて「(一緒にいたいと思ってくれることは)本当にうれしい」としつつ、場が締まらないと察した松本の提案で、“三本締め”をすることに。大野の「よー!」という地声の先導によって、3時間半に及ぶ公演を締めた。
嵐5人からファンへ、ファンから嵐5人へ。多くの「ありがとう」が飛び交ったツアーファイナル。リーダー・大野の正直な想いと涙をはじめ、メンバーからの真摯な言葉に涙を流すファンもいれば、「ずっとついていく」と決意の表情を見せるファンの姿も。
SNSにも「嵐のファンでよかったと胸を張って言える」などというコメントがあふれており、相互の絆が一段と深まる瞬間が垣間見えた公演だった。
<本編ラストのメンバーのコメント>
櫻井:「5×○」の公演は、5年目の「5×5」で初めてやりました。「5×10」の国立競技場での公演はすごかったね。あんな景色、見たことなかった。
そして、「5×20」。僕、“20”のほうにグッとくると思っていたんだけど、違いました。“5”はずっと“5”のままです。その“5”の周りには、ファンのみんな、これまで携わってくれたすべてのスタッフのみなさんが優しく包んでくれています。本当にありがとうございます。
さぁ嵐、風速上げていくぞ!これからの数々のチャレンジの速度についていけないと思う人がいるかもしれない。それでも俺は何度でも言う。言い続けます。「どうか、ついてきてほしい」。まだ見ぬ世界へ、みんなと行きたいと思っている。この4人とみんなとだから見たい景色が、まだ山ほどある。まずは、来年の5月、新しい国立競技場で待ってます!
二宮:今日改めて思ったことは、コンサートっていいなっていうこと。(今回のツアーはリハーサルの)通しを入れたら、何回やったんだろう。何回やっても楽しくて。みんなが来てくれなければ、カラオケ大会になっちゃうから(笑)。本当にありがとう。
僕たちにはたくさんやりたいことがあるけど、今決まっているものだけにならないように頑張らないといけない。みんなと2020年12月31日23時59分59秒、際の際まで楽しい思い出を作っていきたい。
ツアー中、4人もすごく楽しそうで…この4人で、僕も入れてこの5人でよかったなと改めて思いました。都度「5人じゃなきゃ」と言ってきたけど、その先にはみんながいるんで。嵐のファンがあなたたちでよかった。どうか、1秒でも長く嵐との思い出を作っていきましょう。
相葉:本当にキレイな景色を50回も見せてくれて感謝です!今日もキレイだった!ペンライト、安くないことは知ってるよ(笑)。でも、ペンライトよりもキレイなのは、みんなの笑顔だぞ!(投げキスから指ハートを作る)
ちょっと、全国の映画館の反応が気になりますが…(笑)、20年やってこれたのは、みんなのおかげ。そして、この5人じゃなかったら20年も続かなかったかもしれないし、一緒にこの景色を作ってくれてありがとう。僕の財産になりました。ありがとう。
もう本当に“ありがとう”しか出てこない(笑)。僕は“活動休止”と書いて“パワーアップ”と読むと思っているし、絶対に戻ってきますのでよろしくお願いします!
大野:僕の人生の中で、この20年が一番の宝物になっています。これを超えられることは生涯ないと思います。それは、皆さんのおかげです。ありがとうございます!このツアー中に僕は39歳になって…正直疲れました(笑)。今までは「疲れてない」と言ってきたけど、今日もちょっと疲れてます。ホッとしたんでしょうね。
1月に(活動休止の)発表をしたあとのツアーは正直…(涙ぐみ)怖かった。でも、本当にみんなが優しい目で、顔で、僕らを見守ってくれていたから、僕は最後までやり切ることができました。本当に感謝しています。4人の支えがなかったら、今日まで来られなかった。あの決断は命がけだったし…ついてきてくれて、本当にありがとうございます。
松本:今年は激動の1年でした。もしかしたら、20周年のツアーができないのかもと思うこともありました。でも、やることができて。(ツアーが)終わってしまうのがちょっと寂しいです。僕らが今チャレンジしていることは、みんなに1番に(情報を)伝えていきたい、1番近くに感じてもらいたいから(やっていること)。それだけは信じてほしい。
みんなと見たい景色がまだまだあるんです。これからも嵐についてきてください。最高の20年をありがとうございました!これからもよろしくお願いします!