1月8日(水)、今泉力哉監督の映画『his』の完成披露試写会が行われ、主演の宮沢氷魚と共演した藤原季節、外村紗玖良が袴&着物姿で登壇。撮影の裏話などを語った。

周囲にゲイだと知られることを恐れ、田舎にやってきた主人公・井川役を演じた宮沢は、「僕は幼稚園から高校まで男子校で、周りにも同性愛の人がいたんです。だから、僕らからしたら当たり前のこと。でも、いざ社会に出てみると差別や偏見にさらされていることを知りました」と、悲しい現実を知ったとか。

それでも、同性愛者の気持ちも知っていることもあり、「この作品に出演できることを光栄に思ったし、僕だからこそできることがあると思いました」と、使命感の中で撮影に臨んだという。

そんな宮沢は、撮影のために井川の忘れられない恋人・日比野役を演じた藤原と10日間の共同生活を経験。「撮影期間の自分にとって、オアシスのような場所でした。ただ、最初はイヤで。撮影で朝から晩まで一緒だから、寝る時くらいは1人の時間が欲しいなと思っていたんですよね」と、正直な想いを告白。

続けて、「でも、1人になると不安になるくらい撮影も大変で…ありがとうね」と藤原に感謝。突然の言葉に藤原は驚きつつ、「2人で真面目な話もたくさんしたし、テレビを見たり、楽しい日々でした」と、笑顔で振り返った。

また、宮沢が劇中のキスシーンについて触れる場面も。実は、同作のキスシーンは「役者として初キスシーンが藤原季節でした」と。しかし、藤原は「まったく知らなかった!僕は(これまでキスシーンの経験が)結構あって…申し訳ない」とコメント。ジェラシーからか、宮沢が「ショック!」と大げさにへこんで見せ、会場に笑いを起こしていた。

映画は、1月24日(金)より新宿武蔵野館ほか全国ロードショー。
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