森田剛主演の舞台「FORTUNE(フォーチュン)」が1月13日(月)に開幕(13日はプレビュー公演)。前日の12日(日)にメディアに向けた公開フォトコールと取材会が行われた。
「FORTUNE」は、映画監督として成功をおさめながらも、ある出来事を機に喪失感を抱え生きているフォーチュン(森田剛)が、悪魔と“契約”を交わし、闇へと堕ちていく物語。
思いを寄せる映画プロデューサーのマギー(吉岡里帆)の心も、映画監督としての名誉も、すべてを得るために交わした“契約”がフォーチュンにもたらすものとは…。
フォトコールでは、フォーチュンとマギーが作品を書き上げたリチャード(前原滉)を労うシーンが公開された。
愛するマギーとの仕事に全力を注ぐフォーチュンの愛おしさと、すべてを手に入れるためには何でもしてしまう危うさをエネルギッシュに表現した森田。
自らが欲しかったものすべてを手にしたフォーチュンの独白シーンでは、真っ白い衣装とは対照的に真っ黒いオーラが放たれ、世界は彼の手によって支配されてしまったかと錯覚するほど、観客を物語に引き寄せる力を感じた。
知的なマギーを演じた吉岡は、プロデュース作品の完成度の高さに興奮したり、警察から夫の事故死が原因不明のまま調査終了と報告されて悲しんだり。凛とした中に垣間見える感情の起伏を繊細に演じてみせた。
“カッコいい”座長・森田が自宅で新年会を開催!?
フォトコール後の取材会で森田は、「いよいよ始まるな…と。ドキドキしてますね。この緊張感はなかなかないですよ」と、いつも以上に緊張していると告白。
実は、稽古中、毎日のように台本が変更されていたそうで、「(演出家の)ショーン(・ホームズ)の諦めが悪いんですよ(笑)。それくらい日々変化していて、やっとここにたどり着いたっていう感覚。ここから始まるので、ソワソワしてます」と、笑いを交えて心境を語った。
吉岡も「本当に変化が多い稽古場で、毎日新しいアイディアと新しい発見があったので、本番でどんなふうにお客さんに伝わるのかが楽しみ」と、充実感をにじませる。
共演する根岸季衣は「ショーンが諦めない人で、新しいアイディアを固めるのではなく広げてここまで来たので、まだまだこれから直しがあると思う。どうなるかが楽しみ」、田畑智子は「今日やっと全貌が分かったところで不安もありますが、とにかく楽しもうと思ってます!」、鶴見辰吾は「世界初公開ですから、お客さんの反応が楽しみですね!」と、それぞれが笑顔を見せた。
また、座長・森田の印象を聞かれた吉岡は「どんな時もおおらかな心で受け止めてくださるので、カッコいい座長だなと思いました」と話し、「新年に座組のみんなで、(森田の)おうちでお寿司やいろんな料理をごちそうになりました」とエピソードを告白して取材陣を驚かせるひと幕も。
さらに、「これだけの芝居によくめげないなって思いました。受けて立つだけですごい」(根岸)、「受け入れてくれる範囲が広いので、頼りになる」(田畑)、「日に日に熟していって、いいキャラクターを形成していってる。我々は100人分頑張って演じようと思っていますが、森田さんは1000人分演じています。それぐらい大変だと思う」(鶴見)と、共演者から次々とほめ言葉が。
そんな言葉を受けて、照れ笑いを浮かべる森田は、「うれしいです。この言葉で勇気をもらいました。頑張れそうです!」と、公演に向けて気合が入った様子だった。