再びMCタイムに突入し、「ヤザワが若いときから応援してくれているファンの皆さんも、もういい年になったよね?当時はポマードをつけたヤローばっかりで『アニキ』って声をかけられるたびに、『俺はお前のアニキじゃない』って(笑)」と発言すると客席から笑いが。

矢沢洋子と7年ぶりに『Risky Love』を親子セッション

そして、「男ばかりでポマードくさいし、すぐにケンカが始まるし、このままじゃいかんなと思っていたら徐々に女性が増えてきて、今では4.5(女性)と5.5(男性)くらいになりました。ドームで距離があるけれど、奥のほうまで行きます」と赤いハマーの上部に乗り込み、フラッグをなびかせながらアリーナ席の外周をぐるっと1周。矢沢さんも「近くなったね!Rock’n Roll!」と1階スタンド、2階スタンドのファンにも笑顔を向けます。

『Risky Love』では「7年ぶりに洋子と歌います」という呼び込みで、娘でありシンガーの矢沢洋子さんが登場し、豪華親子セッションを展開。

矢沢洋子(左)と矢沢永吉(右)

メドレーで披露した『A DAY』はストリングスの美しい演奏にのせ、しっとりと歌唱。青白い月がモニターに映し出される幻想的な雰囲気の中、矢沢さんはゆっくりと花道へ。

『I LOVE YOU,OK』では1フレーズを歌っただけで場内から「ウォーッ!」と歓声があがり、50年前に発表された珠玉のメロディの人気を伺わせました。

本編のラストは、今年7月期に放送された連続ドラマ『最後の鑑定人』(フジテレビ)主題歌として作品を盛り上げた『真実』。星空のような照明が降り注ぐ中、やさしく囁くような歌声に観客は耳を傾け、矢沢さんも感慨深げな表情を。

そして、この日一番の「永ちゃんコール」でアンコールに突入。トレードマークの白いスーツに着替えた矢沢さんが『鎖を引きちぎれ』を熱唱すると、5万5千枚のヤザワタオルが一斉に宙を舞いました。

『止まらないHa~Ha』でドーム内のボルテージは最高潮に達し、先ほどよりもさらに高い位置でタオルが舞い上がり、矢沢さんはハットを取って深々と一礼。そして、花道へと軽快に飛び出し、青いレーザービームで埋め尽くされた会場に感慨深げな表情を浮かべます。

ラストソングの『トラベリン・バス』では「サイコーだよ!サイコー!」を連発。「みんな、うまいビール飲んで帰ってね」と呼びかけ、全23曲、2時間20分の熱いステージを終えました。

撮影:HIRO KIMURA