ベトナムのホーチミンを舞台に、「セントチヒロ・チッチ」と「加藤千尋」の二面性を見事に表現したセントチヒロ・チッチさん。衣装のランジェリー選びには、チッチさんらしいこだわりが詰まっていました。

「心の中で決めていた“枠”のようなものを飛び越えられた」 

――カジュアルな衣装からフェミニンでタイトなワンピース、華やかなドレスと、たくさんの個性的でかわいいスタイリングを着こなしていますね。

スタイリストの二宮ちえさんが、たくさんの衣装を持ってきて、その場その場で「今はこの衣装が合うかもね」と皆で相談しながら、急に衣装をチェンジしたり、髪型を変えたりすることもありました。そのおかげで、瞬間ごとに見つけた素敵なシーンを収めることができました。

『セントチヒロ・チッチ写真集 千尋』 ©︎講談社 撮影/大辻隆広

――チッチさんのアイデアも詰め込まれていますか?

皆さんのプロフェッショナルな姿勢やアイデアを本当に尊敬していて、素晴らしい方々と一緒に撮影を進める中でも、私もこだわりやさんなので「こうしたい」と思うことはしっかり伝えました。

例えば、ランジェリーの選び方についても、最初から「白いランジェリーが着たい」という思いがありました。もちろん、もっと大人っぽいものも候補にありましたが、私自身これまで大人っぽい姿をあまり見せたことがなかったので、純粋な気持ちで自然に着られるランジェリーを選びたいと思ったんです。チームで一緒に試行錯誤を重ねて、ヘルシーなものにしてもらいました。

――撮影は東南アジアらしい雑多な雰囲気とヨーロッパ調の美しい建造物が共存する街、ベトナムのホーチミンで行っています。ホーチミンという場所がもたらした効果はありましたか?

あると思います。異国という特別な場所だったからこそ、自然と開放的な気持ちになれた部分もあるし、自分でも気付かないうちに心の中にあった“枠”のようなものを飛び越えられた感覚がありました。

それはきっとチームのパワーのおかげだと思うんです。もし日本で撮影していたら、この私の姿は残せなかったかもしれませんし、ホーチミンの街並みが自分にとてもマッチしていた感じがしています。

自分にとっては、まさに1010点、大満足の仕上がりです。何ひとつ後悔はなく、すべてがお気に入りです。

撮影:河井彩美
スタイリング:二宮ちえ
ヘア&メイク:クジメグミ(L&Co.)

ワンピース/SANDY LIANG(LYDIA)03-3797-3200 その他/スタイリスト私物

<写真集概要>

『セントチヒロ・チッチ写真集 千尋』

撮影:大辻隆広

発行:講談社

価格:3300円(税込)

仕様:A4変形/128ページ