藤ヶ谷太輔さん(Kis-My-Ft2)が主演を務める舞台「野鴨-Vildanden-」の取材会が、9月3日に世田谷パブリックシアターで行われ、藤ヶ谷さん、忍成修吾さん、前田亜季さん、浅野和之さんが出席しました。
舞台初日を迎えた心境は?
初日を迎えた感想を聞かれた藤ヶ谷さんは「この劇場も、上村聡史さんの演出も、すべてが初めてなので、挑戦しているなという気持ちと、挑戦できる環境があることに、ありがたいなと感じています」とコメント。
「この作品は、難しく捉えられるかもしれませんが、現代に通ずるものがたくさん入っていますので、しっかり見ていただけらたと思います」と話しました。
また、「我々もしっかりと繊細なお芝居をお届けしないといけない、ドキドキと興奮と、怖さが入り混じった心境です」と語ると、「初日というのもありますし、長時間の会話劇なので、昨日は、セリフを飛ばす夢をみました」と報告。
初めてのことにチャレンジするときには、前日にミスをしてしまう夢をよくみるそうで、「キャリア豊富な先輩方がたくさんいらっしゃいますので、正夢になった際には、ぜひ、フォローの方をよろしくお願いします」と頭を下げ、「皆さんを信じて、最後まで走り抜けられたらなと思います」と意気込みました。
藤ヶ谷さんが本作で演じるのは、理想を追い求め、真実こそが正義だと信じてやまない“正義病”のグレーゲルス。
正義感の強い役どころと、自身の共感できるところを聞かれると、藤ヶ谷さんは「正直、正義感を振りかざすタイプは、上位に来るくらい苦手なんです(笑)。でも、自分の中でも、無意識に同じようにしてしまっていることがあるのかもと考えました。演じていて難しいですけど、楽しいです」と話しました。
役作りは、描かれない部分の設定なども、キャスト陣で話し合いながら決めていったそうで「自分の役を自分で作ったというよりは、皆さまの意見を聞きながら、一緒に作り上げていけたのかなと思います」と明かしました。
最後に、藤ヶ谷さんは「全てにおいて、細かいところにまでこだわって作りましたので、そういうところも、皆さんに届くと信じて表現し続けます。お待ちしてます」と呼びかけました。
あらすじ
豪商ヴェルレの息子グレーゲルス(藤ヶ谷太輔)は久しぶりに山にある工場から戻り、幸せな家庭生活を送っている親友ヤルマール(忍成修吾)に再会する。そこで父ヴェルレ(大鷹明良)の使用人だったギーナ(前田亜季)が、ヤルマールの妻になっていることを知り、ある疑惑が芽生える。
グレーゲルスとヤルマール二人の父親は、かつて工場を共同経営していたが、ヤルマールの父エクダル(浅野和之)はある事件の罪を一手にかぶり投獄され、その家族は没落してしまった。また、ヤルマールの妻ギーナは、父ヴェルレとただならぬ関係があった過去があり、その負い目から、父ヴェルレはヤルマール家に援助を与えていた。
そのささやかな家庭の幸福な風景は、嘘で塗り固められた土台の上に立っていた。友に真実を告げて、真の幸福な家庭を手に入れてほしいと願うグレーゲルスだったが…。