佐藤永典さんと井阪郁巳さんが、初対面とは思えない仲良しトークを繰り広げました。

魔夜峰央さんによるギャグ漫画「パタリロ!」(白泉社)の連載開始45周年を記念した舞台「『パタリロ!』〜ファントム〜」が9月1日(木)より上演されます。本シリーズは2016年の初演以降、耽美な世界観と奇想天外なストーリーが好評を博して3度上演。2019年には劇場版も上映されました。

新作公演となる今回は、加藤諒さん(パタリロ)、宇野結也さん(バンコラン)、後藤大さん(マライヒ)らが前作に続き続投。そして佐藤さん(ザカーリ)と井阪さん(ミスターフー)らが新キャストとして加わります。

佐藤さん演じるザカーリは、100%当たる占い師で、体中性感帯のかたまり。井阪さん演じるミスターフーは、超常能力をマジックに見せかけて世界中でショーを行っている魔術師。ザカーリもミスターフーもバンコランを愛してしまい、マライヒと争うことに。

佐藤さんはミュージカル「テニスの王子様」(2008年)でデビュー以降、舞台「ライチ☆光クラブ」學蘭歌劇「帝一の國」「『GANTZ:L』 -ACT&ACTION STAGE-」などの話題作に数多く出演し、映画・ドラマでも活躍。

井阪さんは第24回ジュノン・スーパー・ボーイコンテスト(2011年)で準グランプリ&マキシム賞を受賞し、ミュージカル「テニスの王子様」3rdシーズンやドラマ『姉ちゃんの恋人』(関西テレビ)など多数の作品に出演しています。

そんな佐藤さんと井阪さんは、この日(取材日)に初対面。作品への意気込みやお互いの印象、占い師の役にかけて“自身が占ってほしいこと”、恋愛観などを聞きました。

【写真】佐藤永典×井阪郁巳 初対面の印象は「愛されそう!」「美魔女!?」

佐藤永典 占い師役に挑むも「占いはあまり信用していない」

――出演オファーを聞いたときは、どんな気持ちでしたか?

井阪:主演の加藤さんが事務所の先輩ということもあって、これまでも「パタリロ!」の舞台や映画は観ていて。自分が出演すると聞いて、思わず「え、どの役ですか?」と聞いてしまいました。ミスターフーという存在感のある役をいただけて、めちゃくちゃうれしかったです。ミスターフーには自分と通じるところがあると思いますし、まわりからも「『パタリロ!』の世界に合うね」と言われるので、早く演じたいです。

――ミスターフーと自身に通じるところ、とは。

井阪:魔術師というところです。僕も所属事務所が主催するライブで、イリュージョンや変面(お面を次々と変えて踊る、中国の伝統芸能)など、世界のいろいろなショーに挑戦していて。これを機に、本気で超能力を勉強してみたいなって思いました!

佐藤:超能力って勉強するものなの!?

井阪:世の中には、本当に使える人もいると思うんです。

佐藤:超能力が使えるようになったら、テレビに引っ張りだこだね(笑)。

僕は、今回演出をされる小林顕作さんと、學蘭歌劇「帝一の國」などでご一緒させていただいたことがあって。すごく楽しくてアツい日々を過ごさせてもらいましたし、顕作さんの世界観がめっちゃ面白かったので、またご一緒できることがうれしいなと思いました。

――佐藤さんは、自身が演じるザカーリと通じるところはあると思いますか?

佐藤:えぇ…僕、そもそも占いをあまり信用してないんです(苦笑)。昔、占い師の方に見ていただいたことがあるんですが、事実と全然違うことを言われて「占いは信じられない!」と思っちゃって。

“体中が性感帯のかたまり”っていうのも違いますし(笑)。そうですね…でもザカーリの一生懸命で一途なところには共感できます。

井阪:体中性感帯ってうらやましいです。そういう役、めっちゃ好きなんですよ!いろいろ触りたくなっちゃいそうで楽しみ(笑)。

佐藤:触られる度に反応しなきゃいけない(笑)。どうやって演じよう…。

井阪:バンコランの友人の、ヒューイット役の丘山晴己くんは、そういうのもっと好きですよね。

佐藤:確かにそういうイメージはありますね。うまく避けよう(笑)。

――それぞれの役を演じる上で、意識したいことはありますか?

井阪:ミスターフーは普段は紳士な男です。だから僕も普段は紳士でいたいと思っているんですけど、そこまでカチッとできないし、自然体が好きだし…。そこは自分とはちょっと違うので、紳士的な仕草をしっかり研究していきたいです。それこそ宝塚の男役の方のように。自然体と紳士のギャップを出せたらいいなと思います。

佐藤:劇中にはちょっと性格が悪い人や変な人もいっぱい出てくるけど、最終的に愛されるキャラクターが多いと思います。ザカーリもみなさんから愛されるように、まずは僕自分がザカーリを好きになっていきたいです。

ザカーリはマライヒ、ミスターフーとともに、バンコランへ恋心を募らせますが、すごく純粋な気持ちが表現されているので、そこをしっかり出していきたいです。純粋で一生懸命だからこそ滑稽だったり面白かったり、ちょっと切ない思いも感じてもらえるのではと思います。

もし恋のライバルが現れたら…アタックする?身を引く?

――佐藤さんと井阪さんは、本日(取材時)初対面だそうですが、お互いの印象はどうですか?

佐藤:とても愛されそうなイメージです(笑)。

井阪:うれしいです、愛されるようにがんばります。

佐藤:ちょっとアホな人なのかもしれないっていう疑いもあるけど(笑)。

井阪:めっちゃアホです(笑)!

佐藤さんはミュージカル「テニスの王子様」1stシーズンに出られていたので、3rdシーズンに出ていた僕からすると“レジェンド”です。あとは、見た目の若さにびっくりしました。それこそ…なんて言うんですっけ。び、び…美魔女!女性じゃないから…美男子?

佐藤:美魔女って(笑)!

井阪:でも気さくにいろいろな話をしてくださったり、優しく接してくださるので、“お優しいお兄さん”っていう感じです。めちゃめちゃ甘えたいです。

佐藤:稽古が始まったら、僕のほうが「教えて」って何でも聞くから(笑)。

井阪:いやいや、僕もめっちゃ聞くと思います。

佐藤:2人で聞き合ってたら解決しない(笑)!でも仲間意識はありますね。僕たちは今作から参加させていただくので、続投されるみなさんの中に入るのは、やっぱり緊張します。

井阪:未知の世界なので、力を合わせてがんばりましょう!

――ザカーリもミスターフーもバンコランに恋をして、彼の恋人であるマライヒと争います。もし自身に恋のライバルが現れたらどうしますか?

佐藤:とにかく連絡して、アタックしまくります。それにプラスして、ライバルの情報をちょっと探るかも(笑)。

井阪:僕も、ライバルが全然知らない人ならめちゃくちゃ攻めますけど、仲良しの人だったら、相手を優先して自分は身を引くかもしれない。世界にはたくさんの人がいるから、またいい出会いがあるだろうなって思う。

佐藤:いい人だ!

井阪:僕はどちらかというと、友だちと楽しく過ごせれば、それで気持ちが満たされるんです。

佐藤:あぁ、そんな印象はありますね。しゃべり方も優しいし。

井阪郁巳 38歳からはお酒と年上の女性に注意!?

――ザカーリは“100%当たる占い師”ですが、2人が占ってほしいことはありますか?

井阪:僕は仕事運。以前、ご縁があってゲッターズ飯田さんに占っていただいたことがあるんです。そのときも仕事のことを一番に聞いて。「何歳の時にこういうきっかけがあって、そこから波に乗って…」みたいな予想が、全部当たってるんですよ!

佐藤:すごい!俺が行った占いと全然違う…。

井阪:きっと占い師によりますよ(笑)!ゲッターズさんには「38歳までは芸能の仕事で成功する。役者は天職です。でも38歳からは、お酒と年上の女性に気をつけて」って言われて。めっちゃ怖くないですか? 38歳でスキャンダルがあるのかな。

佐藤:YouTubeで暴露されるとか…。

井阪:えぇ、怖い(笑)!でもゲッターズさんには「結果は自分次第。占いに頼っていたら、運気は変わっていくから」とも言われました。

佐藤:いいな、占ってもらいたい!

――佐藤さんは、ザカーリに占ってもらうなら何を聞きたいですか?

佐藤:やっぱり仕事は気になりますけど…健康も気になりますね。僕、すぐ頭が痛くなったり、お腹が痛くなったりするので。人間ドックも行ったことがないですし。30歳をこえたので、健康運を占ってもらいたいです!「肩こりが半端じゃないので、どうやったら治りますか?」って聞きたい。整体へ行ってもずっと治らないので…。

――普段、健康に気を使っていることがあれば教えてください。

佐藤:サウナへ行っています。稽古中はなかなか行けないですけど、サウナに行って、「うわー!」って叫びながら水風呂に入るのが僕の健康法です。今はコロナ禍なので黙って入っていますが、叫んで入るのが好きです(笑)。本当は、水風呂は苦手なんですけどね。

あとは30歳を過ぎて、サプリメントも飲み始めました。1日10錠くらい飲んでるんで、それはそれで大丈夫なのかなと心配ではありますが。

井阪:えぇ、10錠も!?

佐藤:ビタミンと亜鉛と、ちょっと肌も荒れてきたので、お肌にいいサプリと…気付いたらたくさん飲んでいました。

――サプリメントの効果は実感しますか?

佐藤:わかりません(笑)。でも本当に健康は気になるので、もしいつか体がダメになりそうなら、それまでに何をしておけばいいかも聞きたいです!

撮影:今井裕治
ヘアメイク:大西智雄
スタイリスト(佐藤永典):徳永貴士(SOT)