2月18日(火)、「第62回ブルーリボン賞」の授賞式が都内で開催され、各賞の受賞者が出席した。

手前左から)吉沢亮、長澤まさみ、中井貴一、MEGUMI、関水渚
奥左から)門脇麦、武内英樹監督、佐藤順子(真利子哲也監督代理)、高橋雅美(ワーナーブラザーズジャパン社長)、舘ひろし

各受賞者の表彰が続き、最後は「記憶にございません!」 で主演男優賞を受賞した中井貴一が壇上へ。

「数日前にこの受賞に関する取材を受けたのですが、記者の方にまず言われたのが『おめでとうございます』。そして、次に言われたのが『来年、司会をすることになります。この授賞式は司会者の腕に全てかかっています』ということ。その言葉があったので、最初から(今回の司会者である舘ひろしと門脇麦)2人の司会ぶりにばかり目がいって、自分のスピーチもろくに考えられず、この時を迎えました」と笑いを交えてスピーチをスタート。

1956年にブルーリボン賞の主演男優賞を受賞した、中井の父である故・佐田啓ニに関しても「64年前、親父がブルーリボン賞の主演男優賞をいただきました。その時『次は助演男優賞を獲って戻ってきます』と話したら、帰ってからおふくろに『何をカッコつけてんのよ!主演男優賞だって十分素晴らしい賞じゃない!』と詰られたそうです」と、エピソードを披露。

続けて、「その時、親父は『主演男優賞は周りの人たちに“獲らせてもらう”賞。助演は“獲りにいく”賞なんだ。だから、次は自分で獲りに行きたい』と。その言葉を借りるなら、今回僕は『記憶にございません!』の監督、キャストやスタッフに支えられてこの賞を獲らせてもらいました。本当にありがとうございます」と、感慨深げに思いを語った。

また、「コメディでこの賞をいただけたこと、今後コメディ映画に出る多くの俳優のモチベーションになると思います」と、続く俳優たちへのエールも送っていた。

スピーチ後、舘から来年の司会はできそうかと軽い“からかい”を受けると、中井は「( 主演女優賞を受賞した )長澤まさみさんとは映画で共演していて、その時にリハーサル済みなので大丈夫です」と自信に満ちた表情。

さらに「『えーっと、なんだっけ?』とかは無しで出来るかと(笑)」と付け加えた。これは、進行の合間に「えーっと、次どこだっけ?これ僕?門脇って(台本に)書いてあるけど…」と、戸惑いの声を漏らして客席から「可愛い」と声を集めた舘へ“からかい”返し。そんなやりとりもあり、授賞式は笑いの中で幕を下ろした。

「司会の席でボソボソ言ってるの、全部マイクに入ってましたよ!」とピシャリ