現在、CS放送フジテレビTWO・フジテレビTWOsmartにて放送・配信中の新感覚グルメガイド番組『純喫茶に恋をして』。

本作は、売れない漫画家の烏山純平(戸塚純貴)が毎回迷い込む純喫茶で妄想を膨らませる様子を描きながら、純喫茶の雰囲気やグルメを紹介していくドラマ形式のグルメガイド番組。

自らの才能の枯渇に愕然としながらも、クスッと笑える妄想を繰り出す純平の姿や、その妄想が番組後半で覆される展開が人気のドラマだ。

劇中で紹介された“知る人ぞ知る”グルメの数々に恋する人も多く、SNS上には番組に登場した純喫茶へ「行ってみたい!」との声も多数上がっている。

大ヒットドラマ『孤独のグルメ』(テレビ東京系)のスタッフにより制作されている本作で主人公の純平を演じる戸塚に、作品への思いや、現場の雰囲気、自身も大好きだという純喫茶への思いを語ってもらった。

<戸塚純貴 インタビュー>

――オファーを受けた時の心境は?

僕も純喫茶が大好きで、普段、台本を読んだり作業をしたりする時に行っています。そんな純喫茶のことを僕は“書斎”と呼んでいて(笑)。それくらい大好きな場所だったので、お話をいただいた時は、純喫茶の魅力を紹介できることがシンプルにうれしかったですね。番組を見てくださった方が純喫茶に行ってみたくなってくれればいいなと思っています。

――戸塚さんが純喫茶にハマったキッカケはなんですか?

僕は岩手から出てきているのですが、事務所に入る時、スタッフさんと「どこに住むか」という話をしたんです。その時に「駆け出しの芸人さんとか、夜のお店で働いているような謎の美女とかが住んでいるような場所がいいです」という条件を出しました。

そういう場所って、物語がありますし、ドラマのような刺激的なものを求めていたんです。実際、条件に近いところに住んでみたら、近くに純喫茶があって、通うようになったのが一つ目のキッカケですね。

その純喫茶は歓楽街の近くにあるので、いつも夜のお店で働く方々の面接をやっていたり、昼間から酔っぱらっているおじさんがいたり。「この人なんの仕事をしてるんだろう?」と気になる人もいて。そんな周り人の話をなんとなく聞きながら台本を読むのが落ち着くようになったんですよね。

もう一つのキッカケは、今の時代、禁煙のお店が増えていて、たばこが吸えるお店って本当に限られていますよね。僕もたばこを吸うので、純平のセリフにもありましたが「喫煙者のオアシス」である純喫茶は、僕のオアシスでもあります。コーヒー1杯で6時間以上お店にいることも多くて、最悪な客かもしれませんが。

――「純喫茶がオアシス」というのは、27歳の若さで珍しいですね。

実家がスナックを経営しているので、純喫茶の雰囲気はすごく近しい感じがして。先ほどの話と重複してしまいますが、本当に落ち着くんです。謎のマダムの集いで交わされる会話とかを聞いているのも楽しくて。

――“謎のマダム”は何をお話されているんですか?

たぶん、近くの公民館とかでやっていたお芝居を観た帰りなんですけど、「すごくよかったわね」と。基本的に年上の方のお話は、自分の知らないことが多いからすごく新鮮で楽しいんですよね。でも、そんな雰囲気に親しんでいるからか、マネージャーさんからは「フレッシュさがない」ってよく言われてしまっています。

――戸塚さんが演じる純平は妄想家で、心の声が多いですよね。演じるうえで大変なことはありますか?

言葉に出さず、どれだけ表情に出すのかというバランスは難しいですね。あまりやりすぎてしまうと変に見えちゃうし、かなり監督と話し合って撮影しています。

でも、最終的にはオーバーに表現したほうが面白くなったりもするから難しい!最初から見返していただくと、1話ではちょっと探っている感じがあって、2、3話くらいからはじけてくると思います(笑)。

――そのほか、役柄に関して監督と話したことはありますか?

毎話必ずマドンナ的な存在の女性がいるのですが、彼女に対する純平の高揚感とナレーションについて話しています。「どれくらいのテンションにしますか?」と。

実は、『孤独のグルメ』に出演されている松重豊さんは、お芝居の映像を見ずにナレーションを当てているらしいんですけど、僕は映像を見ながら声を当てることができていて。純平は表情と内なる部分のギャップが激しいので、とてもやりやすい環境を作ってくださっています。

――撮影現場の雰囲気はいかがですか?

スタッフの皆さんともチームワークが良く、すごく撮影しやすい現場です。タイトなスケジュールではありますが、「今日中に絶対にここまで撮りきる!」という目標があるおかげで一丸となっている感じがあって、誰1人ラクができない。そんな状況がすごくステキだなと感じていますね。

――今回撮影で行ったお店で、気に入ったグルメはありましたか?

5話に登場する向島・カドのくるみパンはおいしかったですね。壁一面に…天井にも油絵が飾られていて、お店のインパクトもナンバーワン。カドはホットオレンジもおいしかった!ホットの生オレンジジュースって、初めて飲みましたよ。

あとは、平井・ワンモアのミルクセーキが衝撃的でしたね。今まで自動販売機で売っているミルクセーキしか飲んだことがなかったけど、ワンモアのミルクセーキはたまご感があって全然違い、ハマりました!

――最後に、改めてドラマの見どころを聞かせてください。

このドラマは、一度純平の妄想のお話が展開したあとに、純平のいないところで「実は…」と妄想とはまったく違ったストーリーが展開していく作りになっています。純平の妄想を楽しんでもらいつつ、“知る人ぞ知る”純喫茶の名店を紹介していくので、少しでも「行ってみたいな」と思ってもらえたらうれしいです。

フジテレビュー!!では、第7話、第8話の撮影現場の密着取材も敢行!動画で現場の雰囲気や戸塚さんの単独インタビューをお届け予定です。お楽しみに!