2月22日(土)、「村上春樹×都築響一×吉本由美 CREA <するめ基金>熊本トークイベント」(会場: 熊本県熊本市 早川倉庫)が行われた。
「CREA <するめ基金>熊本」は、 熊本地震の被災地支援を目的とした、文藝春秋社の女性誌「CREA」から生まれたプロジェクト。
小説家・村上春樹氏の発案で、 2016年4月14日に発生した熊本地震の5日後に立ち上げられた。
村上氏は「東京するめクラブ」として、都築氏、吉本氏と旅のエッセーを執筆。熊本地震の前年にも、熊本各地を訪れていた。
トークショーには、約230人もの人が集まり、村上氏、写真家・編集者の都築響一氏、エッセイストの吉本由美氏が登壇。集まった支援金の使い方や復興状況などを報告した。
基金には、1351万円が集まり、村上氏は熊本市中央区にある夏目漱石旧居の復旧に600万円、吉本氏は熊本市動植物園の修繕に500万円、都築氏は西原村で開かれた音楽イベントに計200万円を支援した。
村上氏は、漱石への思いなどを語り、「寄付で一番問題になるのは、自分が寄付したお金がどんなふうに、どこに使われたかっていうのがわからないこと。できればピンポイントでここに使ってほしいという目的意識を持ってするのが、僕は一番いいと思うんです。でも、それをなかなか今のシステムが認めてくれない」と指摘。
吉本氏は「猛獣舎の檻がゆがんでしまっていたので、より良い形で、とお願いした」、都築氏は「そこの土地に住む人が、土地の人だけで、その土地の人のためにっていう、一番地味で小さな音楽イベントを選んだ」と振り返った。
ほか、村上氏の朗読コーナー、都築氏のスライドショー&トーク、参加者からの質問コーナーなどで構成された2時間あまりとなった。