台風19号による被災地の復興支援を行うプロジェクト「YOUR RESTAURANT」の第3弾イベントが3月1日(日)、宮城県角田市にて開催された。

2019年、大型の台風で被災した千葉県、⻑野県、宮城県の3エリアで開催される1日限定のレストラン「YOUR RESTAURANT」は、経済産業省と株式会社STABASEによるプロジェクト。

「復興の活力となる楽しい時間を提供すること」 を目的に、若い世代のアイコンたちが被災地を訪れ、「食」体験を通して地元民を元気づけるとともに、地域の魅力、そして全国へ復興のメッセージを届ける取り組みだ。

2月16日(日)に千葉県館山市で第1弾、2月23日(日)に長野県佐久市で第2弾が行われた。

第3弾が開催された宮城県角田市には、⻑年、自然災害被災地の復興支援活動にも関わってきたモデルの紗栄子や過去2回にも参加したモデル・俳優・アーティストのYOSHI、そして女子高生コンビの重川茉弥・仲村愛美が参加した。

若い世代のアイコンたちが被災した角田市の魅力をSNSで日本中に届ける

今回の会場は宮城県の食材の発信地、地元の方々の憩いの場として知られる「仙南シンケンファクトリー」。

ドイツのロマンティック街道をイメージしており、建物内には古代から中世の醸造壁画が描かれ、夏季にはビアガーデンを開催するなど、季節ごとに多彩な食事プランを提供し、近隣から訪れる人々でにぎわう交流の場となっている。

イベント当日は紗栄子・YOSHIペア、重川茉弥・仲本愛美ペアに別れて角田市を観光。

紗栄子・YOSHI ペアは仙南シンケンファクトリーで昼食を食べた後、明治から大正期に建築された邸宅を整備した角田市郷土資料館で地域の歴史・文化について説明を受けるとともに、雛人形などを見学した。

昼食会場の仙南シンケンファクトリーでは、紗栄子がインターナショナル・ビアカップ2019で金賞を受賞している「仙南クラフトビール」の飲み比べを注文。4種類のビールを飲み比べ、「すっきりして飲みやすい」「とてもフルーティ!」とそれぞれのビールの感想を。

また、17歳のYOSHIに対して、成人したらお酒を飲みたいか質問すると、YOSHIはそれぞれのビールの香りを確認し「お酒には興味がない」と回答。すると紗栄子は「最初は美味しくないと思うけど、そこに思い入れが増えると美味しくなるはず」と人生の先輩として語った。

次に、明治から大正期に建築された邸宅を整備した「角田市郷土資料館」を見学した2人。そこで大正時代の雛人形や伊達政宗が好んでいたというお香、300年以上前の雛壇を見て角田市やそれぞれの説明を受けた。

最近になって日本の伝統文化への興味を持ち始めたというYOSHIが「これこそ海外に伝えるべき文化だ」と語ると、紗栄子も「こんな昔のものが残っていることが素敵。この時代の人には会えないけどモノに会うことはできるから」と日本の伝統文化や、それらが昔のままの形で残っていることへの感動を表した。

最後は2018年に角田の新交流拠点としてオープンした「道の駅かくた」を訪問。角田で採れた新鮮な野菜が数多く並ぶ中、今回の「YOUR RESTAURANT」の食材にも使用されているアロエに興味を示す2人。

アロエの使い方として紹介されていたアロエの刺身やアロエ風呂などに心を惹かれた2人は揃ってお土産として購入した。

2人がアイスクリームをかけてジャンケンする場面も。ジャンケンでは紗 栄子が負け、自身のアイスクリームとYOSHIにタピオカドリンクを購入。微笑ましい雰囲気にお店の方もつい笑顔になってしまうような暖かい時間が流れていた。

また、訪れた各地でゲストそれぞれが自身のSNSを用いて角田の魅力を熱心に伝えようとする姿も見られた。

「YOUR RESTAURANT」の料理は世界各国の料理をフルカスタムオーダーで作り、空間装飾も手が けるケータリングサービスGlobe Caravanを展開する寺脇加恵さんが担当。

アロエとハチミツのウェルカムドリンクからデザートの苺のケーキまで、すべて角田市で取れた食材を使っていることが特徴。

見た目にもこだ わっており、料理が運ばれてくるとゲスト全員が一⻫にスマホを取り出し、写真を撮るのに夢中に。途中でYOSHIが「俺たち何やってるんだよ」と突っ込んだほど。

寺脇さんの料理を食べ終えて紗栄子は「お野菜ひとつひとつにしっかり味があって美味しかった。プロの方の手が加わることでこんなに食材が輝くんだと思った。さっき道の駅で買った食材たちを活かせられるかちょっと心配です(笑)」と笑顔で語った。

YOSHIは「お母さんの手料理の中で一番好きな料理がグラタンだけど、提供されたグラタンがその一番好きなグラタンの味と似ていてビックリした」と、17歳らしい一面を覗かせるコメントを残した。

イベントを終えた紗栄子&YOSHIのコメント

紗栄子:2ヶ月前にすぐ隣の丸森町へ炊き出しに来ました。当時はまだ避難所で生活されている方もいて、 災害ごみなども目の当たりにしたその場所が、こうやって日常生活を取り戻し、農家など生産者の方々が頑張ってくれてるおかげで、また私達のもとに食材が届いていることに感銘を受けました。

辛い思い出があった場所が、私たちが頑張ることでみなさんにとっての笑顔につながる何かになればうれしいです。また、こういったイベントも積極的に参加させて頂きたいと思います。

YOSHI:角田市が元気になることはもちろん、この「YOUR RESTAURANT」というイベントでもっと多くの人 を笑顔にしていけたらと思います。

いろんな人に会うたびに、人の温かさを感じるし、それを自分の中に取り入れていきたいです。人と人の横のつながりを大切にしていきたいし、それを今の社会に届けていきたいと思っています。