『ナンバMG5』最終話完全版
難破剛(間宮祥太朗)は、白百合高校に乗り込んできた不良たちを相手に大立ち回りを演じてしまい、警察に連行されてしまう。
知らせを受けた父・勝(宇梶剛士)と母・ナオミ(鈴木紗理奈)は、剛を引き取り、家へと連れ帰った。
剛は、勝たちに謝ろうと土下座。すると勝は、「何も悪いことしてねぇのに男が土下座なんかするな」といって制し、「これからは遠慮しないで好きなことをやれ」と告げる。妹・吟子(原菜乃華)は、剛が戻ってきたことを喜び、号泣。だが、兄・猛(満島真之介)だけはまだ剛のことを許せず…。
剛は正式な処分が決まるまで無期停学になっていた。伍代直樹(神尾楓珠)や大丸大助(森本慎太郎)も剛のことを心配していたが、連絡が取れないままだった。
そんな中、校長の岩城隆一郎(松角洋平)は、剛の退学処分を決定する。
藤田深雪(森川葵)や守田巻(富田望生)、島崎登(春本ヒロ)ら3年3組の仲間たちは、剛から事情も聞かずに一方的に処分を下した岩城に猛反発。深雪の提案で、剛の退学処分が撤回されるまで、体育館に立てこもると宣言する。
3年3組担任の林田(柾賢志)たちから、説得に失敗したとの報告を受けた生活指導の桐山(赤ペン瀧川)は、出てこない者は推薦を取り消すなどと宣告。その脅しに、かなりの生徒が立てこもりを止めると言いだす。深雪や巻たちは、そんな離脱者の心情にも理解を示しながら、自分たちは最後まで残ると言って諦めなかった。
すると、深雪たちのことを知った弥生(鈴木ゆうか)ら後輩も駆けつけ、立てこもりに参加。事件以来、クラスメートから陰口を叩かれ、孤立していた吟子も、友だちに誘われて体育館へと向かった。
そこにはなぜか大丸もいて、体育館の入り口前に集まった生徒たちを扇動。「セイブ・ザ・ナンバ」。大丸は、自ら発案したスローガンを吟子に告げた。
同じころ、伍代は剛に会うために難破家を訪れていた。だが、相変わらず部屋から出ようとはしない剛。伍代は、「猛さんはまだ怒っているのか」と勝に問いかける。勝は、「猛には猛の通すべきスジがある」と返すと、剛のことを心から心配してくれている伍代に、「これからもずっと剛のツレでいてやってくれ」と頭を下げた。
そこに、猛が帰ってくる。猛とともに外に出た伍代は、暴力の世界で育ってきた剛がやっと夢中になれるものを見つけたのに、なぜそれを喜んでやれないのか、と訴えた。だが猛は、グレこと小暮翔(東啓介)たちを仕留めきれなかったことに触れ、「剛もヤキがまわった」などと返し、伍代の言葉を一笑に付す。
伍代は、そんな猛を殴りつけるが…。
これ以上、騒ぎが大きくなることを恐れた岩城は、剛の退学を一旦白紙に戻し、処分については後日職員会議で決める、という譲歩案を出す。大喜びする立てこもり組の面々。吟子は、すぐにそれを剛に報告した。
翌日、深雪は剛と再会を果たす。金髪姿の剛に戸惑いながらも、退学が回避されたことを喜ぶ深雪。
すると剛は、入学式の日に深雪から借りたままだった消しゴムを返すと、「もう白百合には戻れない」と言いだす。そんな剛に、深雪は「みんな、難破くんに白百合にいてほしいと思ったから頑張った」と言うと、「難破くんが傷つくところ、もう見たくないよ。一緒に卒業しよう…ね!」と告げた。
そして、剛の腕をとり「もうケンカは止めて」と言って、半ば強引に指切りをする深雪。剛の顔にようやく笑顔が浮かび…。
深雪と別れた後、2人の様子を見守っていた伍代と大丸がやってきて剛を茶化す。ところがそこに、グレとその仲間たちが再び現れた。
伍代と大丸は、剛を逃がそうとするが、グレたちはしつこく後を追って剛を取り囲む。グレの攻撃を受けながらも、殴り返そうとはしない剛。すると、バットを手にして剛に襲いかかろうとするグレ。
そこに現れたのは、伍代たちから連絡を受けて駆けつけた猛。猛は、圧倒的な強さでグレとその仲間たちを倒した。
猛は、「剛も自分たちと同じだと勝手に決めつけていた」と声をかけた。剛は、「白百合の仲間たちは、ケンカもしたこともないシャバいヤツらだけど、みんな良いヤツで一緒にいると楽しい」と言うと、伍代や大丸と同じ大事なツレである彼らと一緒に卒業したいと伝える。
猛は、そんな剛の胸を叩き、「卒業できるといいな」と返し、剛の話も聞かずに酷いことを言ってしまった、と謝った。剛の目から涙が溢れ…。
あくる朝、剛は、初めて家から学ラン姿で登校する。剛の姿を見つけ、駆け寄る仲間たち。勝たち難破家の面々や、美術部のOBの東ミチル(加藤諒)たちも剛の復帰を見届けるために校門まで来ていた。
巻は、隠れるように後ろにいた深雪を剛の前に連れて行く。「おかえり、難破くん」と笑顔を見せる深雪。剛は、仲間たちからはやし立てられて照れつつも、「こっから卒業まで、全開バリバリでぶっこんでいくんで、ヨロシク!」とタンカを切った。