3月13日(金)25時15分より放送のフジテレビ『連続ドキュメンタリー RIDE ON TIME』。一昨年の10月にスタートし、休止を経て、昨年10月に再スタートした。その放送が今月で最後となるが、トリを飾るのは「堂本光一」特集。 前後編の2週にわたって放送する。

堂本は、舞台「Endless SHOCK」の主演として21歳から帝国劇場のステージに立ち、40歳を超えた今なお身体を張った演出でその作品を守り続ける。20年という長きにわたり、この舞台で生きてきた者の強い信念を追った。

「EndlessSHOCK」は、歌やダンス、フライング、22段にも及ぶ大階段落ちなどを盛り込んだミュージカル。ニューヨークの小劇場でショーに出演する若者たちが、ブロードウェイでの成功を夢見る姿を描いた物語だ。堂本が演じるのは、カンパニーの中心となってショー作りにまい進する主人公。座長である本人さながらの役どころだ。

2000年11月に「MILLENNIUM SHOCK」として帝国劇場で初演されて以来、進化を重ねてきたこの作品は、今年で上演20周年を迎えた。

当初は、ジャニー喜多川氏が脚本と演出を手掛け、アクションやイリュージョンなど、次々と繰り広げられる派手な演出を重視していた。2005年、「Endless SHOCK」にタイトルを変え、堂本自身も演出、脚本に参加するようになった。恩師から演出を引き継ぐも、指摘されることも多く、意見をぶつけ合いながら作り上げてきた。

それまでの派手な演出をストーリーの中に組み込み、登場人物の生き様として表現するようになったことで、作品は一層高く評価された。そして、20周年というメモリアルイヤーのライバル役キャストに、KAT-TUNの上田竜也が指名された。その他の共演者も半数以上が一新された今年の「Endless SHOCK」は、どのように作り上げられたのだろうか。

昨年11月、20周年記念公演の製作発表が行われた。堂本は、記者の質問の前に「後ほど、おそらく質疑応答で、新しい演出は考えていますか?という質問があると思います。先に言います、考えていません」と話し、笑いを取る。しかし、堂本は、毎年新たな演出を加え、より良いものを作ろうと目指してきた。

作品の進化について「ちっちゃいことなんですけどね。よくメディアの方に、どう進化するんですか?どう変更するんですか?と質問される。それこそ音楽を変えましたとかはわかりやすいですよね。そんなことよりもっと細かいところをどうしようかなって。あそこの照明のタイミングを0.5秒早くしたんですっていう変更の方が大事だったりする。長くやるってそういうことなんですよね。自分の中ではそういう無駄と思える時間も絶対的に無駄じゃないと思える信念があるんですよね」と話す。

堂本は、「作品を愛してほしいんですよ。全員が『Endless SHOCK』を好きになってほしいんです。それが一番ですね。俺を見てくれって思ったことないです」と語る。舞台人としてのこだわりを、一つの作品にささげてきた20年。

演者としてだけでなく作り手としても関わり続けた堂本がこのステージにかける思いとは。「カメラを向けられるのが嫌い。ドキュメンタリーみたいな素の自分を見せるのは恐怖がありますね」と語る堂本光一を、「Endless SHOCK」を通して徹底的に紐(ひも)解いていく。

また、番組は3月で終了となる。

※舞台「Endless SHOCK」は、新型コロナウイルスに関する情勢に鑑み、現在公演中止となっている(3月12日現在)。