6月5日、COCOON PRODUCTION 2022/NINAGAWA MEMORIAL「パンドラの鐘」の取材会が行われ、W主演を務める成田凌さん、葵わかなさん、共演の前田敦子さん、玉置玲央さん、大鶴佐助さん、柄本時生さん、演出の杉原邦生さんが登壇しました。
1999年、シアターコクーン芸術監督に就任した蜷川幸雄さんが、ともに世界の舞台で戦ってきた野田秀樹さんに新作戯曲の執筆を依頼し、書き下ろされた「パンドラの鐘」。蜷川さんの七回忌を迎える今年、“NINAGAWA MEMORIAL”と題し、初演以来23年ぶりにBunkamuraシアターコクーンにて上演されます。
舞台稽古を通じ「自分の至らなさ」も発見
本公演が初舞台となった成田さんは「今が1番緊張していない状況です」と宣言。6日より本番を迎えるに当たって「皆さんと話をしながら稽古を重ねることで、どんどん気持ちが楽になっていきます。野田さんの書かれた本が、表面から入っていって、深くなればなるほど分からなくなる部分もあるんですが、そういうことも含めて楽しめていて。日々稽古を重ねることで、緊張がなくなっていく感覚でした」と表現しました。
また、舞台出演の話が来たときのことを「(舞台を)ずっとやりたかったので、嬉しかったです」と振り返りました。
映像と舞台の違いを聞かれると、成田さんは「声が大きいところだと思います。声が大きいということは、体の使い方とかすべてが変わってくるので、いかに『自分が至らなかったんだな』ということにたくさん気付いて。反省の日々で、発見もあり、『毎日勉強だな』とすごく楽しい日々を過ごしております」とコメント。
稽古中は、分からないことが多すぎてみんなに質問するため「“質問マン”みたいになってた」と明かしました。
成田と朝ドラ以来の共演に、「信頼感がある」(葵)
また、同じく主演の葵さんとは『わろてんか』(NHK)以来の共演。
成田さんは、葵さんについて「すごくしっかりされてる方なので、よく杉原さんと芝居について言い合ってました(笑)。本当に腑に落ちないと出来ないみたいで、自分なら『はい、分かりました!』」と受け入れるところを、葵さんは、考えて考えてやりとりをしてぶつかるというアプローチをしていて。(舞台で)共演できて、すごく楽しかったです」と称賛。
一方、「印象はあまり変わらず」という葵さんは、「今回の方が密に関われたり、2人のシーンも多いのですが、もともと『知っている人』ということで信頼感があるというか、何をやっても大丈夫というか(笑)。(杉原)邦生さんと話し合ってる時間も待っててくれて、ありがたかったです」と語りました。
<柄本時生 友人・大鶴佐助との舞台に「やっと共演できてうれしい」>
<舞台「パンドラの鐘」公演概要>
ストーリー
太平洋戦争開戦前夜の長崎。
ピンカートン財団による古代遺跡の発掘作業が行われている。考古学者カナクギ教授の助手オズは、土深く埋もれていた数々の発掘物から、遠く忘れ去られていた古代王国の姿を、鮮やかによみがえらせていく。
王の葬儀が行われている古代王国。
兄の狂王を幽閉し、妹ヒメ女が王位を継ごうとしているのだ。従者たちは、棺桶と一緒に葬式屋も埋葬してしまおうとするが、ヒメ女はその中の一人ミズヲに魅かれ、命を助ける。
ヒメ女の王国は栄え、各国からの略奪品が運び込まれている。あるとき、ミズヲは異国の都市で掘り出した巨大な鐘を、ヒメ女のもとへ持ち帰るが…。決して覗いてはならなかった「パンドラの鐘」に記された、王国滅亡の秘密とは? そして、古代の閃光の中に浮かび上がった<未来>の行方とは…?
舞台「パンドラの鐘」は、6月6日(月)から6月28日(火)Bunkamuraシアターコクーンにて上演。
東京公演:6月6日(月)~6月28日(火)/ Bunkamuraシアターコクーン
大阪公演:7月2日(土)~7月5日(火)/ 森ノ宮ピロティホール