東京2020オリンピックへ向けて歩みを続けるアスリートたちに密着する、フジテレビのスポーツ番組『村上信五∞情熱の鼓動』。
村上信五が、競技の最先端を走るトップアスリートに密着し、これまでに競泳・瀬戸大也、体操・内村航平、柔道・大野将平をはじめとするアスリートとの対談を放送してきた。
次回3月29日(日)の放送は、大本里佳(競泳)、中村輪夢(自転車BMXフリースタイル・パーク)の強さの秘密に村上が迫る。
BMX世界4位の中村輪夢を訪ね、京都の山奥にある専用施設へ!そこで目の当たりにしたのは?
自転車BMXフリースタイル・パークは、東京オリンピックで初めて採用される競技。中村輪夢は、昨年、エクストリームスポーツの最高峰・X Gamesで銀メダルを取り、史上最年少メダリストとなった。ワールドカップでも初優勝し、日本人初の年間チャンピオンにも輝いた。そんな18歳の世界王者を村上が直撃する。
村上が訪れたのは、京都府宇治市。「こんな山奥に、すごい違和感」と表現するほどの、世界で唯一の最新技術が詰まったハイテク施設。なんと、テニスコート約6面が入る大きさで、複数のカメラや動作解析のセンサーが設置され、技に入る時のスピードや走行ルート、角度などを瞬時に解析できるようになっている。費用はおよそ4億円と聞き、「やったな、やってくれたな」と村上。しかもこれが中村専用の施設というから驚きだ。
BMXとは、バイシクルモトクロスの略。オリンピックでは、2008年北京大会で起伏のあるコースで着順を競う「BMXレーシング」が採用となり、この度の東京オリンピックでは、技の難易度や完成度、高さ、技と技の組合せ(=コンボ数)の多さを総合的に見て採点する「BMXフリースタイル・パーク」が新たに採用される。
中村と初対面の村上は、目の前で技を見るのも初めてで、「近くで見たら映像と全然ちゃうもん。ドキドキが止まらへんわ」と臨場感あふれる技に圧倒される。さらに、「見ているだけで怖い」と言うと、中村も「僕でもまだ怖い」と答えつつも、「でも、やっている人じゃなくて、見ている人も楽しめるのがBMXの魅力」と語る。
村上がBMXを初体験。まずはその場でジャンプ。持ち前の勘の良さで見事に成功。「いまいったな!」とテンションがあがる。続いて、約160㎝の高さから降りてみることに。「めっちゃ怖いわ~」と、経験したことのない恐怖が村上を襲う。果たして、無事に降りることができたのか?
現在世界ランキング4位の中村。「調子はずっといいんで、あとは自分の実力をどれだけ上げられるか」と、オリンピックに向けてさらなる上位を目指し仕上げていく中村に注目だ。オリンピックでは、「ジャンプの高さと、ジャンプ最中の難易度高い技を見てもらえればうれしい」と言い、村上も期待を寄せる。
日本競泳界のニューヒロイン・大本里佳 を訪ねて、日本一のハイテクプールへ
続いて、競泳・大本里佳のもとを訪ねる。大本は、昨年5月のシドニーオープン・女子200m個人メドレーで自己ベストで優勝した、日本競泳界のニューヒロイン。村上が訪れたのは、東京都多摩市にある、総工費50億円を投じた民間初のオリンピック仕様プール。カメラによる解析システムも完備された日本一のハイテクプールだ。
200m個人メドレーは、バタフライ・背泳ぎ・平泳ぎ・自由形の順でトータル200mを泳ぐため、4つ全ての泳法の実力が問われる種目。そして、大本が得意とするのは「スタート」。飛び込んで蹴伸びだけで15m進む。体幹を使って体のラインを足の先まで一直線にして進むことが大事で、スタート後の15m通過は大本が日本女子で最も速いと言われている。
1歳から水泳を始め、小学6年生でジュニアオリンピックに出場。中学1年で日本選手権に出場するなど、将来を嘱望される存在だった。高校進学後、初の世界選手権代表入りを果たし、このまま一気に上り詰めるかと思われたが、その後5年もの間、代表に選ばれることはなかった。
2016年、大学進学により上京し、現在のコーチに出会う。コーチは、大本の水を捉える感覚に天賦の才を感じ、それをさらに生かすための強化練習を行った。その一つは筋力トレーニングなのだが、なんとそれまで大本はほとんどやってこなかったという。このような強化ポイントを絞った練習の成果がタイムに表れ、昨年の優勝につながった。
「オリンピックに出るだけじゃなくて、メダルを取ってお世話になった人たちに見せたい」と話す大本に「水泳とは何か?」と尋ねると、「逆に支えられている面が大きい」と答える。その言葉が印象に残った村上は、「上からでも下からでもない、ほんとに足並みそろえて水泳と二人三脚で競技に向き合っている」と対談の感想を語った。