<東啓介 コメント>

――現場の雰囲気はいかがですか?

ディスカッションを重ねて撮影が進んでいくので、とても穏やかでいい雰囲気でした。初めて撮影したシーンは、大地と抱き合うシーンからでしたが、そのときも監督から笑顔で一言「大丈夫だよね」と言われ、いやいや今日が初めてですと(笑)。雰囲気を明るくしてくださる監督やスタッフのみなさんの中で撮影することができました。

――砂川円という役のオファーを受けたときは、どう思いましたか?

今回、このお話をいただいたときに、まず原作がLINEマンガのオリジナル作品ということですごく驚きました。そして数多くあるLGBTQを扱った作品とはちょっと毛色が違い、抱えている悩みというのがとても共感できてリアルでした。

例えば、親に秘密を打ち明けられないことや、固定観念を持ってしまったらそこからなかなか考えを変えられないというのは、誰にでも共通するものだと思いました。

僕が演じる砂川円は、すごく不器用で可愛い、素直なんですけど不器用というところもすごく魅力的な役です。ゲイという役どころは、まだ演じたことがなかったので、そこに挑戦できるというのは、うれしかったです。

――演じるにあたって苦労した点はありますか?

すべてを理解できるかといったら、難しいなと思いました。人にバレたくないことは、誰しも一つや二つあるじゃないですか。そういうことは、ゲイとは関係なく誰しもあることなので、そういう気持ちを自分なりに置き換えて演じるようには心がけました。

ただ、やっぱり…本当に悩んでいる方たちもたくさんいらっしゃると思うので、僕が演じることによって「いや違う」「そういうことじゃない」と思われる不安はありますね。

その方たちの心に寄り添いたいと思って演じましたが、そこはとても苦労したというか、悩みつつ現場で相談しながら進めました。

普通という言葉も、今の時代難しくなってきていますが、普通なんですよね。男らしくなったり女性らしくなったりということじゃなくて、ただ男性が恋愛対象なだけ。だから、外見や仕草をあまり意識していないです。

大地を演じる颯太くんの言葉や表情を素直に「かわいらしいな」「素敵だな」と思って役作りしました。

――東さんと円に、似ている部分、異なる部分はありますか?

人に嫉妬するのは、すごく共感できました。嫉妬が原因で誤解を招くことは普通に友だちでもありますし。誠さんから言われたことに対して、すぐに反省して謝ることができる素直さというのは、自分で言うのも恥ずかしいですけど似ているのかなと思います。

ただ、不器用すぎる感じは、僕とは違いますね。秘密とかもあまりなくて、僕は、すぐに友だちに打ち明けるタイプなので。そういう不器用さというのは、すごく素敵な部分ではありますが、演じすぎると不自然に見えてしまうので、そこは自分と似ていないからこそ難しいなと思いました。

――東さんが最近アップデートしたこと、または「アップデートが必要だな」と感じていることを教えてください。

アップデートしたいなと思っていることは「英語」です。ミュージカルの仕事の関係で海外の方と一緒に仕事をすることが増えまして、通訳さんはいらっしゃるんですが、やっぱりタイムラグや伝えたいことが伝わらないというもどかしさを感じることがあります。ですので、英語をしっかり学んでアップデートしたいと思っているところです。

――それは、ゆくゆく海外でも活躍したいということもあるんでしょうか?

そうですね。それができたらうれしいです。どんどんグローバルになっている中、言語の壁を超越できたら、生きていく中での何かが分厚くなるんじゃないかと思っています。この前、英語の教科書を買ったので、勉強していきたいなと思っています。

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

本当にタイトルそのままですね。差別や偏見というものが少しでもなくなったらいいなと思います。常識というものを、今一度立ち止まって見直してみたり、自分が今まで拒絶していたものを見直してみたりだとか、視聴者の方が立ち止まって考えられるような作品にしたいと思っています。

怖いけど、伝えた先に見えるものもあると思いますので、踏み込む勇気や理解してあげるやさしさ、そして拒絶しないで一度飲み込んであげる努力など、そういうものをこのドラマで伝えたいです。