『ナンバMG5』第4話完全版
「男なら自分で正体明かせ。でねえといつか、みんなを傷つけることくらい、テメエだってわかってんだろ」。難破剛(間宮祥太朗)は、千鳥商業の大丸大助(森本慎太郎)から言われた言葉が頭から離れない。
<ドラマ『ナンバMG5』これまでのあらすじ完全版>
剛が美術部から追い出されたことを心配する藤田深雪(森川葵)は、一緒に行くから部長の東ミチル(加藤諒)に謝ろうと提案する。剛は、そんな深雪に、コンクールに出展する予定だった絵を完成させると約束し、その時には「藤田さんにも言わなければならないことがある」と告げる。
その直後、剛は、千鳥商業2年の郷田健吾(うえきやサトシ)と、市松高校2年の沢田護(松倉央季)が、大丸と伍代直樹(神尾楓珠)の話をしていることに気づく。沢田は、なぜか伍代のバイクグローブを持っていた2人。剛は、不穏な動きを察する。
一方、大丸は幼いころからのツレで、同じ千鳥商業に通う斎藤ヒロ(一條恭輔)が市松高校の伍代に痛めつけられたことを知る。「伍代が卑怯な手を使ってヒロを襲った」と聞かされた大丸は、人数を集めて市松高校に乗り込もうとする郷田を制し、「伍代はオレがやる!」と宣言した。
大丸は、工事現場で伍代と対峙。伍代にとっては身に覚えのない話だったが、郷田が「ヒロがやられた場所に落ちていた」と言って伍代が使っていたバイクのグローブを見せる。それをきっかけに、伍代と大丸の激しいバトルが始まった。
互いにダメージを負い、ボロボロになりながらもなお戦いを止めようとはしない伍代と大丸。するとそこに、沢田たちの一派が現れた。郷田と沢田は、伍代と大丸を騙して潰し合いをさせた後に、制裁を加えようと画策していたのだ。
ヒロを襲ったのも、沢田の後輩。反撃する力も残っておらず、伍代と大丸はヤンキーたちに押さえつけられるが、そこに剛が現れる。剛は、郷田たちを倒し、伍代と大丸を助けた。
大丸は、誤解していたことを謝り、伍代を食事に誘った。そこで大丸は、剛が難破家の人間で、家族にも内緒にして白百合高校に通っていることを伍代から教えられる。
あくる日、剛は、完成させた絵を持って美術部を訪れる。絵を見た東は、その出来栄えに感心し「コンクールには間に合わなかったが文化祭に出そう」と提案する。
すると剛は、美術部員たちに、自分が特服の男であること、ヤンキー一家に生まれてケンカに明け暮れていたものの、自分には他の可能性もあるのではないかと思って必死に勉強し、白百合高校に入学したことを包み隠さず告白した。
…が、そこに現れたのは、「ドッキリ大成功!」という看板を持った大丸。剛の告白がドッキリだと思わせることに成功した大丸は、そのまま彼を公園まで連れ出し、「俺、何も知らねえくせに勝手なことばっか言っちまって、オメエを追い込んじまった」と言って土下座して謝った。
そのとき、大丸のスマホが鳴る。ヒロをやった人間が見つかったのだというが、大丸がその現場に向かうと、自分の名前をかたられた伍代が、ヤンキーたちを倒した後だった。
それからしばらく後、剛は、書店で万引きしようとしていた関口正宏(岩男海史)を目撃し、声をかける。関口は、剛と同じ中学校に通っており、剛に勉強を教えてくれた人物でもあった。だが関口は、声をかけられてもそのシャバい学生が剛だとは気づかない。
建築家になりたい、という夢を持ち、進学校の高浜東陽高校に通っている関口は、同じ学校の堀田ミツオ(松本岳)のグループからいじめられ、金をせびられていた。ミツオは、貧しい家庭で育ったにも関わらず、自分よりも成績が良い特待生の関口が気に入らないのだ。
剛は、金髪頭に戻して関口に正体を明かすと、「白百合に入れたのは関口のおかげだ」と改めて礼を言った。続けて剛は、「もし関口さえよければ、自分があいつらを懲らしめてやってもいい」と告げる。
別の日、ミツオの命令に背いた関口は、ミツオが金を払って協力を求めた不良たちから暴行を受ける。さんざん殴られた挙句、服を脱がされて写真まで撮られてしまう関口。
しばらくして、関口を探していた剛がやってきた。そこで関口は、剛が味方になってくれたから「お前の言うことなんか聞かない」と言えたと、笑ってみせ……。
特服に着替えた剛は、ミツオたちがたむろしているゲームセンターを訪れ、彼らを地下駐車場まで連れていく。
だが、ミツオがこっそり呼び出していた2人組の不良に不意を突かれ、警棒で殴られてしまう剛。ミツオの取り巻きたちは、血を流して倒れている剛の特服を脱がし、写真を撮ろうとはしゃいでいた。
その時、息を吹き返した剛は、不良たちをあっという間に倒すと、ミツオに迫る。「関口みてえに頑張ってるヤツ、ボロ雑巾にする権利、テメエにあんのか?」。そう言って迫る剛に怯えながら謝るミツオ。剛は、「お前なんか殴る価値もない」と言い残してその場を去ろうとした。
だが、剛の姿が見えなくなると、「頭の悪いヤンキーなんていつでも騙せる」と言いだすミツル。戻ってきた剛は、そんなミツオを殴り飛ばし…。
剛は、入院中の関口を見舞った。するとそこに、ミツオがやってきた。ミツオは、関口に見舞いの品を手渡し、「特服男に手出ししないよう言ってほしい」と頼んだ。続けて、「あんなバケモノ、どうやって手なずけたんだ」と言うミツオ。
次の瞬間、関口は見舞いの品をミツルに投げつけ、「お前なんかと一緒にするな!友だちだからだよ!」と言い放った。
剛が帰宅すると、愛犬の松が怯えていた。「市松高校のツレが来てる」と剛に告げる吟子(原菜乃華)。伍代が来たのかと思い居間に行くと、そこには見知らぬ男(栁俊太郎)が座っていて…。