渋谷区・神山町「奥渋」と呼ばれるエリアにある、明治38年創業の魚料理屋さん「奥渋 魚力」。

そこに23歳で結婚し、やってきたのが若おかみの鈴木薫さんです。

「魚力」は、頑固親父として知られた3代目の力(つとむ)さんを中心に、底抜けに明るい家族が魅力のお店で、毎朝、豊洲で仕入れている新鮮な魚介類が売りです。

母子家庭に育ち、自分の居場所を探し求めていた薫さんを、「魚力」の家族は「いいよ、おいで」と受け入れてくれ、12年前に鈴木家・次男の安久さんと結婚。

そんな鈴木さんの、店でのルールや家族間の決まりごとなどに迫りました。

「魚力」の若おかみ、鈴木薫さんの“セブンルール”とは?

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ルール①:サバの味噌煮はカミ・シモを用意

「魚力」の看板メニューは、サバの味噌煮。砂糖と白味噌のみで味付けされ、長時間煮たサバは骨まで全部食べられます。

お店のサバ味噌には「カミ」(頭寄り)、「シモ」(尻尾寄り)の2種類があり、夫の安久さんは、多い日で1日に50匹を切り分けます。

お客さんは、脂のりの良い「カミ」と身の締まった「シモ」を好みを選ぶことができ、「カミ」「シモ」と注文します。

ルール②:ご飯を残したら罰金500円

「魚力」では、ご飯と味噌汁はおかわり自由。提供する際、薫さんがお客さんの背格好に合わせ量を上手く調整しているため、「ご飯を残すお客さんは滅多にいない」といいます。

また、お店にはご飯を残した場合のペナルティとして「注意」または「500円」というルールが。

実際には罰金を取ることはないものの、「お米を大事にしてほしい」という思いから、開店以来このルールが設けられているそうです。

ルール③:義父をあだ名で呼ぶ

毎朝9時、店頭に立ち、魚が運ばれてくるトラックが停まれるように、他の車が停車しないかと目を光らせる、店主の力さん。

届いた魚は、店の男性陣で店内に運び込むのですが、この日、長男の徳久さんが、そのタイミングにいませんでした。「トーイレ」と戻ってきた徳久さんに、力さんは「どこ行ってんだ、バカタレが」、薫さんは「やっぱりとっくん(徳久さん)がいなくなると、絶対にトイレだよね」とツッコミました。

薫さんは、徳久さんを「とっくん」、夫の安久さんを「やっちゃん」、そして義理の父親・力さんを「つーとん」とあだ名で呼びます。

あだ名呼びについて、「本当は敬わなきゃいけないことは分かってるんですけど、一歩踏み込んで(あだ名で呼んだときに)受け入れてくれたことがあったんです。そこから面と向かって悪口とかも言える関係性になっちゃって」と笑顔。

「つーとん」こと力さんは、薫さんについて「あれは本当に困っちゃうね。私も嫁さんとは思ってないからね、娘みたいに思ってるから。早くあの方も家内の跡を継いでもらって、なんでも出来るようになってくれればね」と期待を寄せているよう。

スタジオの尾崎世界観さんは、「力さんが(将来の)理想の姿ですね。ああいう風にかわいらしくなれるように、頑張らなきゃ」と意気込み、改めて「ああいう風になりたいな」とつぶやきました。

ルール④:午後3時半から育児に専念

午後3時、薫さんが自宅に帰ると、長女・ここちゃんと、二女・きこちゃんの姿が。

子どもが生まれる前までは、夜の営業も手伝っていたものの、出産後は「家族を守ることが第一優先」ということで、3時半からは育児に専念。

母子家庭で育った薫さんは、大人になっても「お父さんっていらないんじゃないの?」という考えがありました。しかし、安久さんとの結婚、魚力の家族の出会いにより「家族っていいな」と考えが変わったといいます。

スタジオでは、娘と息子を持つ本谷有希子さんに、長濱ねるさんが「(将来)子どもの結婚とかに関して、自分の意見を言いますか?」と質問。本谷さんは「娘の彼氏より、息子の彼女の方に言いそう」と予想。

尾崎さんが「『本谷さんの書籍のファンだったんです』と言われたら、どうします?」と質問を重ねると、「嫌だね。私が書いてる本を『良い』っていう女、嫌だね」と一蹴し笑わせました。

ルール⑤:朝食はパン

鈴木家の朝食はパンがほとんどで、ご飯が出ることは滅多にありません。

職業柄、魚を食べる機会が多いため、バランスよく取り入れているとのことで、結婚後に食生活が改善された安久さんは、体重が20キロも減ったそうです。

ルール⑥:手書きにこだわる

食券の品書きや、店内の張り紙、イラストは、全て薫さんの手書き。

「(店に)入ってきて1番最初に目にするのが(食券の)字なので、そこで美味しさとか温かみを伝えられたら」と意識しています。

ルール⑦:縁の下の力持ちに徹する

「魚力」看板メニューのサバ味噌が全国のスーパーで販売されることになり、この日は千葉にある工場の視察へと足を運びました。

商品の開発に深く関わったという薫さんについて、安久さんは「変な先入観なく意見を言ってくれるので、すごくためになりました。(商品が)この味になって、限りなくうちのサバ味噌に近づいたのは彼女がいたから」と感謝。

自らを「下から支えるのが1番向いてると思います。私はあくまでサポート役で、みんなの引き立て役でありたい。今のこの形を崩したくないという一心かもしれない」と分析する薫さんは、「魚力」にとって縁の下の力持ち。

「みんながニコニコ、私の周りで仲良く仕事して暮らしてくれている姿を見てるのが1番幸せなんだと思います」と語りました。

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