森川葵さんが、水10ドラマ『ナンバMG5』の取材会に参加。高校生役を演じるために意識していることを語りました。

水10ドラマ『ナンバMG5』は、不良漫画の天才・小沢としおさんの「ナンバMG5」&「ナンバデッドエンド」(秋田書店)の映像化作品。これまでのヤンキードラマとは違い、筋金入りのヤンキー一家「難破家」の次男・剛(間宮祥太朗)が、実は「ヤンキーをやめたい」「普通の高校生になりたい」と、家族に内緒で健全な高校に入学するという<高校“逆”デビュー>物語です。

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主人公の剛が一目ぼれする同級生・藤田深雪を演じる森川さんに、役柄のこと、現場の雰囲気、共演者の印象などを聞きました。

<森川葵 インタビュー>

──今回演じる深雪は、どんな人物でしょうか?

普通にかわいい“ザ・ヒロイン”に見えると思うのですが、話が進むにつれてただの清純なヒロインではないという部分が見えてきます。そこのギャップが大きいほうが面白いと思うので、まだ撮影序盤の今は、皆さんが思い描くであろう“ザ・ヒロイン”の感じで演じています。

──深雪を演じるうえで意識されていることがあれば、お聞かせください。

本広(克行)監督から、「森川さんは女性ファンのほうが多いと思うけど、今回は男性の方にも好きになってもらえるヒロインにしたいんだよね」と言われていて。だから清楚さは意識しています。お芝居をしていると、いろいろとやりたくなってしまうんですけど、そこはグッと抑えて。

最初に“ザ・ヒロイン”の要素をちゃんと見せておくことで、ポテチを1袋丸々食べちゃうとか、お金に目がくらみがちという、深雪のおちゃめさは際立ってくるのかなと思っています。

──現場では、本広監督からいろいろな表情を要求されているとか。

そうなんです。ただ、何を言われているか分からないこともあって…。監督は、自分の中でほしい画が決まっていて、それができていればすぐにOK、ダメなときはダメだと言われるんですけど、何がダメなのかを教えていただけないんです(笑)。

あるシーンで、「もうちょっと真顔の瞬間と、ニコッとする瞬間をいろいろと混ぜてほしい」と言われたのですが、「こんな短い間に入るかな?」と思いながら、いろいろと試しているとOKをいただける…という感じで(笑)。やりながら役を作っています。

──深雪とご自身で似ているところはありますか?

ポテチが好きなところですね。私も最後の粉々になったものまで食べちゃいます(笑)。あとは、絶対に踏み込むべきじゃない場面に足を踏み入れてしまうところは似ている気がします。おとなしく見守るってことができなくて、「何、何?何やってるの?」と、つい突っ込んで行っちゃうんですよね。

──逆に似てないところは?

うーん…ないかもしれないです。「かわいいね」と言われて「そうなんです、かわいいんです」って言うところも似てるし(笑)。だいたい全部似ていますね。

──それだけ似ているという深雪ですが、もしクラスメイトだったら、友達になりたいですか?

正直、あまり近づかないと思います…キャラかぶりはしたくないですし(笑)。

──実年齢と少し差があると思いますが、演じる上で心掛けていることはありますか?

画面に映ったときに、肌の質感が本当の10代とは全然違うんですよ(笑)。だから、ちょっとでもプルッとして見えるようにパックをしていて。女性なら分かっていただけると思うのですが、膝のかさつきも…(笑)。そこはクリームを塗って、ケアをしていますね。

あとは、声のトーンがどうしても下がってくるので、大人の声の感じが出ないように、意識しています。

──制服の着心地はいかがですか?

衣装合わせのときに「これ、本当に着るの?」「私、まだ制服着るんだ」と思っていたのですが…今は、「二度と着られないかも」「これが最後かも」と、思い出作りをしています(笑)。たくさん写真を撮って、SNSに載せておいたらいい思い出になるかな、と。最後の青春だと思って楽しんでます!

──共演の皆さんの印象をお聞かせください。

間宮(祥太朗)さんは、昔から知り合いなのですが、話しかけにくいオーラが強くなった気が(笑)。

でも、ふとした瞬間に頼りになるんですよね。現場で、実際に動いてみると「変だよね?」ということにいち早く気づいて、皆さんと相談されていて。その頭の回転の速さは、主演として真ん中に立たれる人として、“ついていきたくなる”存在です。

神尾(楓珠)さんは、お会いする前は壁の厚い方なのかなというイメージがあったのですが、話しかけるとフランクに対応してくださって。すごく話しやすい方ですね。

富田(望生)さんは初めてご一緒しますが、テレビで見ていたイメージ通り、かわいくて優しい女優さん。現場でおいしい食べ物を教えてもらったり(笑)、楽しくおしゃべりをさせてもらっています。

まだ撮影は始まったばかりなので、みんなで揃って盛り上がるということはないのですが、個々でちょっとずつコミュニケーションをとりながら、信頼関係を深めています。

──本広監督の印象はいかがですか?

すごい作品ばかり撮られている方なので、厳しい方だと思っていたのですが、実際にお会いしたら、すごく温かさのある方で“お父ちゃん”のような感じでした。

このドラマのスタッフさんも、『踊る大捜査線』のシリーズから一緒にやられている“本広チーム”の方々なので、アットホームな空気なんです。本広さんがお父さんで、私たちはみんな大家族みたいな現場だなと感じています。

──これから続く撮影の中で、楽しみにしていることはありますか?

みんなで特攻服を着たいです!なかなか着る機会がないと思うので、みんなで着て写真が撮れたら記念になりそうだな、と。現場にお願いするしかないですよね(笑)。

──何色の特攻服で、刺繍は何を入れたいですか?

やっぱりピンクがいいですね。文字は…パッと思い浮かんだだけですけど「波乱万丈」で(笑)。

──では、ドラマの見どころをお願いします。

第1話では、島崎というキャラクターがきっかけで物語が展開していきます。この島崎は、原作の漫画の中でちょっとウザいけど愛おしいキャラクターでしたが、実写化されたことで愛おしさが増していて。本当にキュートで、きっと見ているうちにみんな好きになるキャラクターだと思うので、注目してほしいです。

そして、ドラマ全体としては、家族からの熱い期待を背負った剛が、いかに自分のやりたいことを隠しながら叶えていくのかを見届けていただけたら。

学園ものなので、学生の方はもちろんですが、「ヤンキーって、俺らの時代にいたんだよ」という大人の世代の方にも懐かしみながら見て、楽しんでもらえたらうれしいです。