株式会社パレード
パレードブックスは、2025年6月25日(水)に『三島由紀夫 神になった男』をアマゾンにて発売いたします。




『三島由紀夫 神になった男』(編・大西景子)
ページをめくるにつれて、「読んでいる」という感覚は、吹き飛びます。あなたは、三島隊長に率いられて、自衛隊富士学校滝ケ原駐屯地で、汗にまみれて、軍事教練を受け、「自国の領土を守ることも出来ない国家は、国家と呼ぶに値しないのではないか」という三島の問いかけを、耳にすることになるのです。
脳に、直接「映像やメッセージ」が届き、響き渡る、「ハイパー・ドキュメンタリー」作品!
概要
三島由紀夫の最晩年、側近だった「楯の会」元隊員のインタビューに着手したいという話を、楯の会一期生阿部勉氏に伝えたときは、「三島先生とクーデターをやろうとして、失敗したのが楯の会。男は、失敗したことに関しては、決して語らない。伊藤も語るはずがない」といわれた。とはいうものの、阿部氏は、楯の会に関して、ご自身の知り得た事柄を、その都度、教えてくださった。
「伊藤好雄は、絶対に話すはずがない」と阿部氏が確信を込めていった当の伊藤氏、寡黙さで知られた伊藤氏を、水戸のホテルの大きな会議室を押さえて、自宅のある大子からきていただいた上に、早稲田大学政経学部の後輩牛嶋徳太朗先生、私大西景子と当時の夫笠井正弘の三人で取り囲み、芝居がかった大げさな舞台を仕立てて、先に落城させていたことは、阿部氏にはとてもいえなかった。
 
1997年3月28日、初回のインタビューを終えて、吉野詮氏が経営されている水戸の料亭で御飯を食べる段になったとき、伊藤氏は、「今日の用事はインタビューだけだったの? 今日は、僕のインタビューをするためだけに、博多からチームが出動したということなの?」と、あきれていらした。
伊藤氏のインタビューは、私が大子のご自宅に通い詰め、密度を上げていったが、楯の会創設前から三島の自宅に通い詰めた最古参メンバーである伊藤氏も阿部勉氏も、森田必勝氏が学生長になって以降、1970年11月25日、楯の会隊員のうち四人だけをつれて決起するに至った経緯は、ご存じのはずもなかった。
それで、当時長崎県の生長の家総本山におられた決起メンバーの一人に、話をうかがいにいくというプランが出てきたのである。いわゆる三島事件の裁判のあと、服役されたのち、「一度だけ、会ったことがある」と、牛嶋先生が自慢されていた決起メンバーに、何とかしてお会いして、話を聞きたいと思った。
 
前世紀末、生長の家が、昭和維新期に谷口雅春先生が立ち上げた時期とは、大きく異なる方向に動き始めていることは知らないわけではなかったし、昭和維新期以降、日本の革新官僚が目指した「ナチスドイツを手本に、日本の国家改造を行う」というスピリットが、雅春先生が作られた教団のシンボルマークに色濃く滲みだしていることは事実でも、教団自体は、当初からクリスチャン・サイエンスの影響を強く受けたアメリカ系の新興宗教であることも分かっていた。
私たちが企画を作った当時は、生き残った三人の決起メンバーは誰一人として、取材を受けていなかった。高名なノンフィクション作家の求めにも応じていなかった。文名の全くない私が、「三島由紀夫が市ヶ谷に伴った決起メンバー」のインタビューを企てること自体、無謀といえば無謀なことだった。
 
戦線が伸びすぎてしまうのは、良くないとも思った。
初めて長崎の総本山に向かうとき、全日空機の中で、「これをやれば、真珠湾攻撃をやってしまった旧日本軍と同じ結果になるかも知れないけど、でも、やらざるを得ないだろう。今のままでは、三島由紀夫が森田必勝学生長とともに自決するという形で決着をつけざるを得なかった楯の会後半期の軌跡が描けないままになってしまう」と、考え込んでいた。

生長の家という教団は、二代目総裁谷口清超先生から三代目雅宣先生への代替わりを挟んで、大きく揺れ動くことになったが、教団の路線変更とは関係なく、私個人のミスで、お会いできた決起メンバーへのインタビューは不可能になった。
ただ、何という幸運だったのだろうと、今でも思うが、決起メンバーへのインタビューがとん挫する前に、ネットで公開していた「伊藤好雄さんのインタビューを読みました。伊藤さんが話したのなら、僕も話します」と、森田必勝氏の部下だった四期生藤村和孝氏が、連絡をくださったのである。
伊藤好雄氏や阿部勉氏に一年遅れて、1966年に早稲田大学に入学し、日本学生同盟国防部の活動で頭角を現わした森田必勝氏が、部下をつれて、「楯の会」を新たな活動の場としたのち、新宿区十二社の六畳一間のアパートで繰り広げていた合宿生活の有様や、三島と森田必勝氏の自刃で「解散」するに至った「楯の会」後半期の緊張感あふれる活動を、藤村和孝氏の視線を通して、再構築することに成功した。

『三島由紀夫 神になった男』は、聞き手である大西景子の一人称の語りから始まり、隊員の一人称の語りでは、「楯の会」隊員が三島の部下として生きていた「全共闘時代」の時代の空気まで、隊員その人の視線で再構築することに成功した作品である。
ページをめくっていると、「読んでいる」という感覚は失われ、「そのとき、隊員が生きていた世界が、脳にダイレクトに送り込まれる」体感に引き込まれていくだろう。
者プロフィール
大西景子(おおにし・けいこ)
九州大学大学院文学研究科宗教学専攻 ジグムント・フロイトをメソッドとし、文学分析などを行う。結婚したのち、研究活動から離れるが、宗教学の主要テーマでもある民族主義研究の一環として、三島由紀夫の私設軍隊「楯の会」のインタビューに取り組む。
創刊号だけの雑誌であったが、2000年当時、最も攻めた右翼雑誌『思想戦士』を刊行。
書籍情報
書籍:三島由紀夫 神になった男
編者:大西景子
出版社:パレード
発売日:2025年6月25日
ISBN:978-4-86522-455-9
仕様:四六判/並製/140ページ
価格:900円+税
Paradebooks:https://books.parade.co.jp/category/genre02/978-4-86522-455-9.html
Amazon:https://amzn.to/3Hppy8b
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商号:株式会社パレード
大阪本社:大阪府大阪市北区浮田1-1-8
東京支社:東京都渋谷区千駄ヶ谷2-10-7
代表取締役:原田直紀
設立:1987年10月20日
資本金:4000万円
事業内容:広告企画・アートディレクション、グラフィックデザイン全般、Webサイト企画・制作、出版事業『パレードブックス』
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