三宅健が「(自身の)“感じ悪い物言い”はエンターテインメントですから」と主張した。
1月13日(木)、舞台「陰陽師 生成り姫」の製作発表記者会見が帝国ホテル東京で行われ、主演の三宅健、共演の音月桂、林翔太、木場勝己らが出席した。
本作は、全世界での発行部数が500万部を超え、日本のみならず、アジアをはじめとする世界中で大ヒットを記録した夢枕獏氏による小説「陰陽師」が原作。
これまで映画やドラマ、コミックなどさまざまな「陰陽師」が描かれてきたが、今回の舞台化ではマキノノゾミの脚本、鈴木裕美の演出により、晴明と無二の友である源博雅との友情や、晴明がそっと見守る徳子姫と博雅のせつない恋など、登場人物の機微が繊細に描かれる。
マキノは「晴明の苦しむところが見たいと思い、原作の晴明像とギリギリのせめぎ合いを成立させようと腐心したが、うまくいったんじゃないかな」と満足げな表情。
稽古の手ごたえを聞かれた三宅は、「裕美さんの演出というだけで苦しみを感じています。なんでもそうですが、もの作りというのは皆さんで一緒に戯曲を掘り下げながら作っていくもので、その作業は楽しい反面、苦しさもある。稽古の1ヵ月間、マキノさんが書いてくださった『生成り姫』に向き合い、そのことだけを考えて過ごすことが血となり肉となる」と作品への真摯な思いをのぞかせた。
そして、三宅と4作目のタッグを組む鈴木は「これまでももちろん“役”を演じてもらってきましたが、今回は安倍晴明の中に三宅さんのパーソナリティを持ち込んでいける部分があるのではないかと話し合っています」と説明。
そのパーソナリティに話がおよぶと、鈴木は「あまり大きな声で言っちゃいけないのかもしれませんが、(三宅は)感じ悪いところやハラハラする物言いをするときがあるじゃないですか(笑)。そこが使えるなと」とぶっちゃけ、すかさず三宅は「失礼だな」とツッコんだ。
これには音月も思い当たるふしがあるようで、クスクスと笑い出し「初めての本読みや稽古に入りたての数日間は緊張するのですが、三宅さんはとてもフラットで、『わかんねーよ』とか…」と稽古場でのやりとりを回顧。
直後に「あ、これは言っちゃいけない(笑)。なんて言ったらいいのでしょう?座長がその空気感でいてくださることで、私たちは自由に伸び伸びとやっていいんだと、鍵を解いていただいたような感じ」と、言葉を慎重に選びながら三宅について話した。
女性陣の言葉をうけ、三宅は「世間様がご存じのパブリックイメージの中に、私が“失礼ぶっこいている”ところもあるかと思いますが、それもすべてエンターテインメント。本来の私ではありませんから、そこをお見知りおき願います」と反論。
さらに、木場が「僕はすごく気が小さいのですが、稽古場で三宅くんがガンを飛ばしてくる。マスクをしていて目しかわからないのですが、時々怖いです」と、ジョーク交じりで座長・三宅の威圧感を明かした。
そこへ報道陣から「音月さんは『ナイツ・テイル』という作品で堂本光一さんとも共演しており、ジャニーズの中でも特に毒のある方との連続共演となりますが…」と告げられると、三宅は「リポーターの人、失礼ですよね」と苦笑いでツッコミを。
音月は笑いをこらえながら「確かに雰囲気が似ていらっしゃる。お二人が同い年とお聞きしてビックリしたのですが、世界観や作品に対する姿勢みたいなものをこれからの稽古で拝見して、どういうタイプなのか知っていけることが楽しみ」と期待を寄せた。
そんなぶっちゃけトークが連発するほど打ち解けている座組を前に、三宅は困惑気味の表情を浮かべていた。
最新情報は、「陰陽師 生成り姫」公式サイトまで。