映画と舞台を連動させた東映ムビ×ステ第2弾「死神遣いの事件帖―鎮魂侠曲―」の公開ゲネプロが7月23日(木)、東京・サンシャイン劇場で行われ、主演の崎山つばさ、共演の安井謙太郎(7ORDER)、陳内将らが本番さながらの熱演をみせた。

「死神遣いの事件帖」は、死神との契約によって不思議な力を使うことができる“死神遣い”の末裔が、江戸の町で起こるさまざまな事件に探偵として挑んでいく物語。

6月に公開された鈴木拡樹主演映画「死神遣いの事件帖―傀儡夜曲―」の続編となる今作は、映画版にも出演した崎山が主人公・新之助に扮し、死神たちと激しい死闘を繰り広げる。

映画と舞台の連動プロジェクトに、崎山・安井・陳内も期待感たっぷり

登壇した崎山は「何が何でも幕を明けたいという思いで稽古に臨みました。その中でいろんなニュースが飛び交って不安な部分もありましたが、僕らは感染対策をしっかりとして、稽古場での過ごし方、劇場での過ごし方を徹底して、今日こうして初日を迎えることがどれだけ嬉しいことなのか、とすごく感じています」と、コロナ禍で幕を明ける心情を告白。

続けて、「久しぶりなので、なんだか初舞台を踏むような感覚。意気込み十分に、でも、気をつけながらしっかりと僕らの演劇を届けていきたい」と本番への気合をのぞかせた。

見どころに話がおよぶと、崎山は「僕が演じる新之助をはじめとする侠客の生きざま、生きることがどれだけ大切かということを今一度感じてもらえる作品になっていると思う」とコメント。

人情味あふれる死神・十蘭に扮する安井は、「映画をご覧いただいた方にはさらに楽しんでもらえる作品になっている。映画はスクリーンの中で切り取られた物語がすべてだと思うんですけど、舞台だとお客様の視点によって、どこで物語が動いているか選べるという贅沢な形になっているので、映画と舞台の違いを楽しんでいただけたら」とメッセージ。

さらに、「人生で初めて剣を持って舞台に立ちます。大先輩のお二人(崎山と陳内)にご迷惑をかけていますが、初めての殺陣をしっかりと頑張りたい」と緊張気味の表情でアピール。

死神・百目鬼(どめき)役の陳内は「僕が映画で好きだったポイントというのが、死神が武器に変化(へんげ)する場面で、これが舞台でもあるのかないのか。もし、あるのならどういう演出になっているのか楽しみにしてほしいです。個人的には、僕が演じている百目鬼という死神のキャラクター像を脚本で深く掘っていただきましたので、そこを前面に押し出して表現したい」と各キャラクターならではの注目ポイントを説明した。

演劇界では先日、新宿の小劇場でクラスターが発生したばかり。大劇場など客席の感覚を空けて、徐々に公演を再開している最中だ。

現在の心境を問われた崎山は「こうして舞台に立てることが当たり前ではないということがとても身にしみていて、『僕らの座組で感染者が出なかったから公演ができる。ラッキー』という感覚ではない。日々、次の公演ができるかどうかもわからない中、僕らなりの演劇を届けられたらという思いがすごくあります」。

そして、「演劇をつくる人間の1人として、こうして作品を届けられるように、1日でも多くできるように努めることが今の僕にできること。それを一人一人が思っていたら、いつかまた演劇ができる日が必ず来ると思っている」と強いまなざしで訴えていた。

東映ムビ×ステ 舞台「死神遣いの事件帖―鎮魂夜曲―」は、2020年7月・8月に東京、大阪、福岡、広島の4都市で上演される。

詳細はプロジェクト特設HPまで。