ドキドキと言えば、来館者がAIと討論できる作品もあります。AI言語モデルに早くから関心を持ち、機械と人間の関係性を問いかけてきたというドイツ人のディムートさんの言語生成AIを使ったインスタレーションです。
AIを実装したキャラクター同士が議論するパターン、ずっと独り言を言ってるパターン、それに1日3回、AIと観客が実際討論できるパターンがあるそう。
筆者の来場中は、討論はできませんでしたが、生成AIとどんな討論ができるのか体験してみたい方はチャレンジしてみてください。

AIで布教活動を展開するアーティストもいます。上海生まれのルー・ヤンさんは、世界平和を唱え、自分のアバターのDOKU(ドク)が世界中を旅して仏教思想を広めていく映像シリーズを手掛けています。

生成AIの飛躍的な発展は、人間の想像力を奪う脅威となりかねない、との懸念もあるなか、難しいことはさておき、現状、AIがどんな現代アートを生み出しているのか、純粋な興味で触れてみるのはいかがでしょうか?至近距離で接することで、心を動かさせる発見があるかもしれません。
text by=Eiko Katsukawa
<開催概要>
マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート
会期:~6月8日(日)
開館時間:10時~22時 ※入場は閉館30分前まで
会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
公式サイト:https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/machine_love/