フジテレビ『S-PARK』で、8月2日(日)~30(日)の5週にわたり放送されている、日曜S-PARK特別企画「2020夏 これが、僕らの甲子園。」。
新型コロナウイルスの影響で「甲子園」という夢の舞台を失ってしまった高校球児たちの“最後の夏”を追うドキュメンタリー企画だが、今回フジテレビュー!!は、そのナレーションに注目する。
担当したのは、才川陽妃(はるひ)さん・大学1年生。
昨年3月、高校3年生の時に全国高校放送コンテストの朗読部門で優勝した。このコンテストの優勝者は「センバツ」の開会式の司会進行を務めることが通例となっており、才川さんも、その“舞台”に立つのを楽しみにしていたという。しかし残念ながら中止に…。
そんな才川さんが、今回『S-PARK』のドキュメンタリー企画の“語り”という形を通して、甲子園への思いを込めることになったのだ。
才川さんにとってテレビのナレーションは初挑戦だが、初回放送の三重県・白山高校のナレーション収録現場では、リラックスした様子で登場。「すごい!いつもテレビで見ている場所に自分がいるなんて…うまくできるかわかりませんが、緊張というよりは楽しみの方が大きいです」と語っていた。
VTRで描かれていたのは、三重県立白山高校の副キャプテン・木村偲生(しゅい)選手。女手ひとつで育ててくれた母を病気で亡くし、祖父母の元へ。「全力で野球をがんばれ」という言葉を残してくれた母と、いつも温かく応援し支えてくれた祖父母への恩返しをするという内容だ。
「音のコントロールが難しい」
才川さんのさわやかなナレーションが重なり、収録も順調に進んでいく一方で、ディレクターからは「ちょっとだけ、ためて読んでみましょう」「トーンを落としてみてください」など指示が。才川さん自身も「音のコントロールって難しいです」と試行錯誤しながら、納得いくまでチャレンジしていた。
一方、木村選手の母が生前に書いていた手紙を読む場面では、ディレクターから1回でOKが。収録後、才川さんは「朗読をするときと同じように、お母さんの気持ちになって読みました」と振り返った。
手紙を読む場面は1回で「OK」
元々、合唱など歌うのが好きで、人前に出ることが苦ではないという才川さん。今回のナレーションは16分を超える長いVTRだったのにも関わらず、疲れた様子を見せず「技術的な部分はなかなか追い付いていませんが、あと4回ありますので最後までには自分が納得できるようなナレーションにしたいです」と意気込みを語った。
将来の夢は「外国人に日本語を教えたいし、国語の教員にも興味があります。ナレーターさんも憧れます。今日やってみて、楽しかったので!」と笑顔で教えてくれた。そんなポジティブで好奇心旺盛な才川さんのナレーションにも注目して、次回からVTRを見てみてはいかがだろうか?
9日(日)の放送は、 広島県・広陵高等学校「超名門校の3年生『決断』と『奇跡』」。実力を重視し自身のメンバー入りを拒否し応援団長になった3年生に引退試合で奇跡が起きる。