石川さんは「6年ぶりの再演ですが、私はもうこの作品には二度とお目にかかれないと思っていました」と心境を明かし、「出演者全員が客席に降り、すごく近いところでお客様とコンタクトをとることのできる楽しい作品。1公演1公演、皆様とここでお会いできる機会に幸せを感じながら最後まで頑張りたい」としみじみ。

石川禅

武田さんは「初演でアブロンシウス教授を演じたのが、個人的に心の師匠と呼んでいる市村正親さん。その役柄をやらせていただけることに喜びを感じています。期間は長いですが、無事に乗り切りたい」と、ミュージカル界の大ベテランが演じた役柄を引き継ぐ決意をにじませました。

武田真治

石川禅 武田真治の緊張に「気持ちがよくわかる」

物語を牽引する役柄を演じるにあたり、武田さんは「教授の何気ない一言が音楽のキュー(スタートの合図)になっていて、限られた稽古の中でそれを理解して実践できるようになったのは、その役を実際に演じていた方が目の前で見せてくださるという理想的な形での稽古だった。禅さんがいなかったら、僕の初日は明かなかったかもというくらい感謝しています」とコメント。

武田真治(後列中央)

石川さんは「真治との仕事は4作品目で、今回は初めて同じ役柄をやらせていただきます。彼が言いましたように初演ではこの役を市村さんが演じていて、そのあとを私が引き継ぎましたが、当時は自律神経がおかしくなって、汗は止まらないわ、『私は誰?ここはどこ?』状態でしたので、真治の気持ちがよくわかります」と後輩の緊張に共感。

石川禅(中央後列)

続けて「今回は相方ができたので、役柄を客観的に見ることができるようになりました。新たな発見もいろいろとあり、それは真治のおかげ。2人で頑張りたいと思います」と穏やかな表情で公演での健闘を誓いました。