NEWSのメンバーとして、芸能活動と作家生活を両立させている加藤シゲアキが、前作「チュベローズで待ってる」(扶桑社)からおよそ3年ぶりとなる新作長編小説「オルタネート」が、11月19日(木)に新潮社から刊行されることが決まった。
就活に失敗した主人公が歌舞伎町のホストにスカウトされ、歌舞伎町を舞台に男と女のミステリーを描いた大長編から3年。新作となる「オルタネート」は加藤が初めて小説誌に連載した長編小説となる。
第1回が掲載された「小説新潮」2020年1月号には発売前から予約が殺到。ネット書店を中心に売切れ店が続出し、発売4日目となる1月24日(火)には文芸誌では異例となる5,000部の緊急重版が決定して話題となった。1947(昭和22)年9月創刊の「小説新潮」では、記録の残るこの60年余で「初の重版」 だという。
連載は8月21日(金)発売号で最終回を迎えたが、そのドラマチックな展開には、回を重ねるたび読者から多くの期待・共感の言葉が、そして作家や書評家からも熱いコメントが寄せられている。
加藤は、芸能活動と小説家を両立している自身と同じように、ミュージシャンと小説家を両立している尾崎世界観の対談集 「身のある話と、歯に詰まるワタシ」(朝日新聞出版) の中で、「書くことを他のジャニーズの仕事と同列に捉えている」と執筆についての真剣さについて語り、「小説を書いているのに歌とダンスが面白くなっている、と思われたい」と、それぞれの活動が互いに良い影響をもたらしていることを明かしていた。
次はどんな世界を描いてくれるのか、加筆修正を経て、満を持して発売を迎える「オルタネート」に期待が高まっている。
<加藤シゲアキ コメント>
「生徒」だった頃の光景が薄れないうちに書かなければと思っていました。創作なのに、これは間違いなく僕の物語です。
「オルタネート」あらすじ
高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」が必須のウェブサービスとなった現代。東京にある円明学園高校で、3人の若者の運命が、交錯する。調理部部長で品行方正、しかし、あるトラウマから人付き合いにコンプレックスを抱える蓉(いるる)。母との軋轢を機に、絶対真実の愛を求め続けるオルタネート信奉者の凪津(なづ)。高校を中退し、かつてのバンド仲間の存在を求めて大阪から単身上京した尚志(なおし)。出会いと別れ、葛藤と挫折、そして苦悩の末、やがて訪れる「運命」の日。3人の未来が、人生が、加速する――。悩み、傷つきながら、〈私たち〉が「世界との距離をつかむまで」を端正かつエモーショナルに描く。圧倒的な筆致で紡がれた、運命と選択の物語。
発売予定日:11月19日(木)/予定頁:368頁/判型:四六版ハードカバー