編集部おススメの“麗しい男子”を紹介する「眼福♡男子」Vol.74は立石俊樹(たていし・としき)が登場。

1993年に秋田で生まれ、前職は消防士。東京消防庁で働きながらも、芸能界の夢を諦めきれず、退職。2017年にミュージカル「『テニスの王子様』3rdシーズン」で初舞台をふみ、2021年にはミュージカル「『黒執事』~寄宿学校の秘密~」で主演を務めた。

さらに、ダンス&ボーカルグループ・IVVYではメインボーカルを担当、俳優とはまた違うクールな一面を披露している。

その彼が、音楽劇「キセキ-あの日のソビト-」に出演。人気ボーカルグループ・GReeeeNの結成秘話をもとに製作され、大ヒットを記録した同名映画を初舞台化したもので、立石はグループのリーダー・HIDEを演じる。

今回、本番を約3週間後に控え、この日もこれから稽古場に向かうという立石を直撃。話題作へ出演する心境や意気込みをこの<仕事編>で。後日、公開する<素顔編>では立石自身の“今”をお届けする。

GReeeeNの楽曲には、学生時代の思い出がたくさんつまっている

――「キセキ-あの日のソビト-」といえば、菅田将暉さんや横浜流星さんの出演でヒットした映画版が記憶に新しいところです。

僕は今回の音楽劇に出演が決まってから見たのですが、もともとGReeeeNさんの楽曲が好きだったこともあって、のめり込んで見入ってしまいました。

――やはり、立石さんが演じるHIDEに注目して見たのでしょうか?

そうですね。あとは、HIDEのお兄さんで、GReeeeNのプロデューサーでもあるJINさんの存在、父親との関係など、自分と照らし合わせながら見ていました。

――もともとGReeeeNの曲のファンだったということですが…。

中学1年生のときだったかな。「愛唄」で存在を知って、中2で「キセキ」にハマり、通学途中にPVを何度も見ましたし、「キセキ」が主題歌だったドラマ『ルーキーズ』ももちろん見ていました。アルバムが出るとひたすらリピートして聴き、テスト勉強や受験勉強をしていた思い出があります。

僕の就職が決まり、秋田から上京するときに新幹線の車内で「遥か」を聴いていたので、今でもこの曲を聴くと、「これから僕はどんな環境で暮らすのだろう」とか「頑張らなくちゃ」という当時の心境がよみがえってきます。

社会に出てからも、不安になったり、落ち込んだりしたときに「遥か」や「扉」を聴いて励ましてもらっていたので、GReeeeNさんの楽曲にはたくさんの思い出がつまっています。

GReeeeNを演じるメンバーとなら、いいものがつくっていけるという確信が…

――本作は立石さんをはじめ、GReeeeNメンバーを演じる太田将煕さん、岸本勇太さん、里中将道さんの生歌、そして、バンドによる生演奏も見どころのひとつですね。

僕は普段、IVVYというグループで音楽活動をしていて、生バンドで歌う機会もあるのですが、生の演奏がパフォーマンスを後押しし、エネルギーになることが多々あるので、すごくありがたいなと感じます。

そんなふうに今回、お芝居だけではなく、生の演奏にのせて僕たちの歌もお届けできるということで、より気合いが入っています。

――今、立石さんをとりまく音楽はGReeeeN一色ですか?

と言いたいところなのですが、オンとオフはしっかり切り替えたい性格なので、一度リセットするためにも、帰宅途中などは違う曲を聴いています。違うジャンルのものを1回はさむことで、より新鮮な気持ちになれるというか。料理も同じですよね。違う品が並んでいたほうが、メインがよりおいしく感じる。そんな感覚です。

――共演の皆さんとは以前から面識があったのでしょうか?

SOH役の里中くんとは共演したことがありますが、他の皆さんは「はじめまして」ですね。数日前にGReeeeNを演じる4人、そして、HIDEのお兄さんでプロデューサーでもあるJINさん役の崎山つばささんとの座談会があったのですが、「この人たちとならいいものがつくっていける、大丈夫だ」という確信を得ました。

――GReeeeNを演じる4人で、メンバーを引っ張っていく存在になりそうなのはどなたですか?

この作品に出演するにあたって、GReeeeNさんのライブを観に行ったのですが、そこで感じたのはやはりグループを引っ張っているのはHIDEさんなのだなと。僕自身はそういうタイプではないので、頑張らないといけないですね。

明るいHIDEと、クールな兄・JINの兄弟関係も見どころ

――HIDEを演じるうえで、ポイントになりそうなのはどのような部分ですか?

演出・脚本の吉谷晃太朗さんから、脚本を作るうえでのHIDEさんとのやりとりの一部をお伺いしまして、メンバーと出会えたことへの感謝、このメンバーだからやろうと思ったということや、HIDEさんのストレートさとロマンチックさを強く感じたので、演じるにはまず、大人になるにつれて忘れてしまいがちなピュアな感覚を取り戻したいと思いました。

――そのほか、GReeeeNを語るうえで欠かせない兄・JINとの関係性も肝ですね。

僕自身、男の兄弟はいないのですが、身近な男兄弟のやりとりを見ていると、結構ぶっきらぼうなんですよ。はたから見るとそうだけど、本人たちにとってはそれがごく当たり前のこと。だから、普段の僕よりも少し男っぽい感じをイメージしながら演じたいと考えています。

――兄弟を演じる崎山さんとは何かお話しましたか?

今回の共演者の中では、誰よりも先に崎山さんとラフに話すことができました。兄弟を演じるにあたって、崎山さんから「自由にやろう」と言ってくださって、吉谷さんもJINのもつクールさ、HIDEのもつ明るさを打ち出したいとおっしゃっていたので、僕なりの明るいHIDEをお見せしたいと考えています。

――本作で、立石さんが特に注目して見てほしいのはどのような部分ですか?

理想と現実のはざまで葛藤して前に進むことができず、親や仲間たちと衝突しながら本心を伝え合う場面があるんですけど、人と人が本気で向き合う瞬間にまず注目してもらいたいですね。

そして、GReeeeNさんがもつ楽曲の力を僕たちも存分に表現したいと考えているので、曲の素晴らしさを皆さんにも感じとっていただきたいです。

©音楽劇キセキ製作委員会

撮影:河井彩美

ヘアメイク:杉田智子

スタイリング:MASAYA

衣装協力:コート¥92,400、シャツ44,000、パンツ¥44,000(3点ともアーネイ)

問い合わせ先:アーネイ(03-6908-0620)

その他、スタイリスト私物

音楽劇「キセキ-あの日のソビト-」最新情報は、公式サイトまで。