9月24日(金)、映画「燃えよ剣」の公開記念スペシャルトークイベントが行われ、主演の岡田准一、日本フェンシング協会会長・武井壮、東京オリンピック2020金メダリスト・フェンシング男子エペ日本代表の見延和靖選手、山田優選手、加納虹輝選手が登壇した。
この作品は、司馬遼太郎が、土方歳三を主人公に新選組の志士たちの知られざる人生と激動の時代・幕末を描いた国民的ベストセラーが原作。土方歳三と「新選組」は、いかにして歴史に名を刻む伝説(レジェンド)となったのか。時代の大きな変化の中、剣を手に命を燃やした男たちの知られざる愛と戦いが描かれる。
新選組という剣客集団のすべてを描く本作にかけて、チームで金メダルを獲得した日本を代表する剣士として見延選手、山田選手、加納選手の3人が登場。
岡田が「めちゃくちゃかっこいいんですけど、(ステージの)裏側でお会いしていたときよりも、緊張している様子で(笑)」と慣れない舞台挨拶に参加した3選手を気遣うと、見延選手は「そうですね…。剣の代わりにマイクを渡されているんで」と返答。武井が「金メダルを獲ったときの試合と同じ表情でステージに上がってきましたね」と語ると、山田選手は「決勝戦よりも緊張していますね…」とコメントした。
土方歳三役として剣を扱う岡田は、フェンシングについて「自分は違う武器術を習ったりしているんですが、(フェンシングの攻撃である)突きという技はめちゃめちゃ難しいんです。突きという技術は、本作では沖田総司がうまかったと言われていますが、剣道とかだと危ないからと中学生以上しかやってはいけないとか、強力すぎるので日本ではあまりやらないんです」と説明。
また、「それを、フェンシングでは全身でやり合っていて、『こんなにお互いの距離が詰まったところで突き合うんだ』とか、技術が本当にすごいです」と絶賛し、武井は「武術を日ごろから鍛錬している、岡田くんならではの視点があって、今日来た3選手も、この見方をしていただいたら本当にうれしいと思います」と感謝した。
司会者が「岡田くんと普段から呼んでいるんですか?」と尋ねると、岡田は「はい、もともとお付き合いさせていただいています。(武井が)気が付いたらフェンシング協会の会長になっていて(笑)。でも、フェンシングをどう盛り上げていくかとか、よくお話されていて。エペという競技はフェンシングでは一番メジャーなんですよね?」と質問。
武井は「フェンシングの王道はエペです。全身を剣で突き合うという王道の種目で、世界でも一番競技人口が多いです。今回、オリンピックで彼らが真の世界一を獲ってくれた。これが日本のフェンシングの歴史の第一歩になってくれたと思います」と希望を明かした。
本作を見た感想を武井は「岡田くんに、『お芝居でどういうことを気を付けて演じているんですか?』と聞くと、カメラのレンズがどの種類だから、どれくらいの幅まで画面に映っているとか。それをアクションで見せたら、どんな迫力のある芝居になるのかといったところまで気を付けているそうで、映像の技術が高いです」と分析。
続けて、「それに、ご自身の体の中に宿らせている体術や剣術の技術や精神力をお芝居の上に置いている、すばらしい役者さんです。僕はライバルみたいな存在だと勝手に思っています。いつか映像の世界で戦いたいなと思って、日々体を鍛えています」と語った。
司会者から「岡田さんの倒し方は?」と聞かれると、武井は「岡田さんはやばいんですよ。本当に武術だったり総合格闘技をマスターしているので。今回の映画では剣術もすごくて、至近距離ではマジでやばいと思うんです。だけれども、至近距離で打撃を加えないと倒せないと思う」と長考。
そして、「歌をうたっている時は隙があるなと。『WAになっておどろう』みたいな『オ~オ~ さあ輪になって踊ろ』のときは脇ががら空きなんです。なので『輪になって』のところでボディにパンチを入れて、頭が下がった瞬間に、膝を顔面に入れます。これが一番有効だと思いますが、万が一があるので、遠目から石を投げて倒します」と解説。
これに対して岡田は「そうですね、その瞬間は隙だらけですね。でも、(僕たちグループは)6人いますので、6対1になりますけど大丈夫ですか?囲まれますよ」と忠告すると、武井は「フォーメーションの端から狙います」と返し、会場を笑わせた。
映画「燃えよ剣」は、10月15日(金)全国ロードショー。
配給:東宝=アスミック・エース
© 2021 「燃えよ剣」製作委員会
最新情報は、映画「燃えよ剣」公式サイトまで。