“Lの一族”こと泥棒を家業とする三雲一家は全員が死んだと世間をだまし、華(深田恭子)の恋人、桜庭和馬(瀬戸康史)の家に身を寄せていた。

だが、桜庭は警察一家。義賊であり、以前より派手ではないとはいえ、華の父・尊(渡部篤郎)が繰り返す盗みに、和馬の父・典和(信太昌之)は体調を崩し寝込んでしまう。

さすがに尊も潮時と桜庭家から引き払うのを機に、華は和馬とアパートに移る。それもつかの間、警察の手が及びそうになった華を助けた尊は豪華なマンションを2人に与えるのだが、そのマンションは尊たち三雲家の新居につながる二世帯住宅だった。

尊は、三雲家と華たちが朝食を一緒にとるというルールを勝手に決めていた。仕方なく華と和馬が三雲家の朝食に行くと、家族全員のはずなのに巌(麿赤兒)がいない。マツ(どんぐり)によると、巌は京都に行ったようだった。

そんな折、華の兄・渉(栗原類)が大きな盗みのターゲット“信長の秘宝”を発見、“Lの一族”は再始動しようとしていた。

その頃、巌が足を伸ばした京都では、名探偵一族の北条家で中学生の北条美雲(橋本環奈)が、祖父であり当主の宗真(伊吹吾郎)から探偵指南を受けていた。実際に起きた“嵐山竹林殺人事件”の犯人を推理する美雲に宗真は満足気。

一方、渉が見つけた秘宝が何者かに先に盗まれてしまい、悦子(小沢真珠)はご立腹。尊はすでに秘宝を盗んだ相手が“泥棒アベンジャーズ”という3人組だと分かっていると慰める。

和馬たち警察もこの窃盗事件を追っていた。和馬は“信長の秘宝”が盗まれた佐伯家を捜査。家主が殺害された凶悪窃盗事件で、和馬は怪我を負って入院している息子の佐伯光晴(坂口涼太郎)に事情を聞く。佐伯が目撃したと言う3人組は“泥棒アベンジャーズ”の人数構成だったが、まだその時、和馬たち警察はその情報を掴んでいなかった。

引っ越した華たち三雲家は、桜庭家に挨拶に行く。だが、相変わらずギスギスしてしまう両家。典和は、和馬が桜庭家の悲願であった捜査一課から所轄署の刑事に左遷されたことを根に持っている。そんな典和を制した和馬は、自分が選んだ道だと声を荒げてしまう。

そして、和馬は改めて華に自分が守っていくと誓った。華が先にマンションに帰ると、円城寺輝(大貫勇輔)が現れる。和馬との将来を思い悩む華。すると、円城寺は、華にしか出来ないことがあるのではないかとアドバイスした。

京都では、宗真が美雲に「自分に万一のことがあったら託す」と“Lの一族”について調べた資料を見せていた。宗真は、“Lの一族”は死んでいないと美雲に話す。

一方、尊は華に頼まれて和馬を呼んだ。そして、佐伯家で発生した窃盗事件が“泥棒アベンジャーズ”の仕業であると教える。また、尊たちは3人組と言われる“泥棒アベンジャーズ”には、もう1人の黒幕が存在することも調べていた。

“ショットガンの貴司”と呼ばれる黒幕は、窃盗犯が盗んだ品物を闇ルートで金に替えている。それを利用し、尊たちは自分たちの盗品を流して“泥棒アベンジャーズ”のアジトも突き止めていた。

尊は自分たちは秘宝を奪うので、和馬は一味を逮捕するよう提案する。これが華が尊に頼んだことだった。しかし、和馬は、自分の手で手柄を立てたいとこの申し出を断ってしまう。また、和馬は華に二度と泥棒をしないという約束を守って欲しいと告げた。

佐伯家の防犯カメラが録画した事件時の映像を見ていた和馬は“泥棒アベンジャーズ”たちが映った映像が偽造編集されたものだと気づく。

その頃、マンションで荷物の整理をしていた華は和馬が幼い頃に書いた作文を見つける。作文には警察官に憧れる和馬の思いと夢が綴られていた。そこに、典和と美佐子(マルシア)が訪ねて来た。典和は“Lの一族”が消えてからも、和馬が公安警察にマークされ続けていることを華に明かす。

和馬は華に隠していたのだ。それが原因で華たちが発見されて逮捕されることのないよう、和馬は警察を辞める覚悟もしていると典和は告げる。そして、和馬の将来のために別れて欲しいと典和は美佐子と一緒に華に頭を下げた。

和馬は佐伯に会う。防犯カメラの映像が編集であることを突き付け、“ショットガンの貴司”だろうという和馬の問いに素直に応じる佐伯は、父親を殺害したことも自ら告白。

すぐに凶悪さを露呈した佐伯に和馬は囚われてしまう。その状況を尊たちが把握し、華に伝えた。渉は“ショットガンの貴司”こと佐伯の気性の荒さから早く助けないと和馬の命が危険だと教える。だが、華が助けに行けば和馬のプライドが…。

また、二度と泥棒をしないという和馬との約束も破ってしまうと逡巡する華に、尊は渉が開発した秘密道具を教える。その道具は吹きかけられた相手が、直前に起きた出来事を忘れてしまうという忘却スプレーだった。

自分たちが秘宝を盗んで“泥棒アベンジャーズ”を倒したあと、忘却スプレーを吹きかければ良いと言う尊に、華は同行を決断する。

アジトに連行された和馬は、佐伯が父親以外にも人を殺害していたことを知る。尊たちも知っていた。“嵐山竹林殺人事件”の犯人は佐伯だったのだ。

アジトへ潜入すると尊たちは秘宝の奪還に成功。華は無事に和馬を救う。華が来たことに、盗みはしないと約束したではないかと驚く和馬。すると華は、公安に追われていることや、警察を辞めようとしていることを和馬も黙っていたではないかと告げる。そして、自分では幸せにしてあげられないと言い、華は和馬に忘却スプレーをかけた。

和馬が催眠から目覚めると、警察が到着し“泥棒アベンジャーズ”は全員逮捕されていた。何が起きたかわからない和馬だが、華の泥棒衣装についていた羽が落ちているのを見つける。

“泥棒アベンジャーズ”逮捕のニュースを帰宅中の車内で聴いていた美雲は、主犯格が“嵐山竹林殺人事件”の犯人との報に、自分の推理が正しかったことに満足する。

しかし、北条家に戻ると、家が燃えているではないか。宗真も炎に包まれていた。そんな炎を背に京都の街を去る男の影が…険しい目つきをした巌だった。

警察署の廊下で、美雲は耐火金庫に残されていたと北条家執事の山本猿彦(我修院達也)から宗真の遺品を渡される。猿彦によると宗真は遺品を金庫に避難させたあとに自害していた。

また、猿彦は放火の可能性が高いことも美雲に教える。遺品は“Lの一族”の資料。美雲は放火も“Lの一族”の仕業と、宗真の仇討ちを決意する。

華が和馬の前から消えた。和馬は尊たちに行方を尋ねるのだが、冷たい態度を取られてしまう。さらに、尊は二度と自分たちに顔を見せるな、実家に帰れと和馬を突き放した。

失意の和馬が去ると、隠れていた華が出て来る。本当に良かったのかと聞く尊にうなずく華。華は1人で生きていこうとしていた。いや、1人ではなく、お腹に授かった子どもとともに…。