8月21日(土)23時40分より、伊野尾慧主演、オトナの土ドラ『東海テレビ×WOWOW共同製作連続ドラマ 准教授・高槻彰良の推察』 Season1 第3話が放送される。

本作は、完全記憶力を持つ民俗学の准教授・高槻彰良(伊野尾慧)と、人の嘘がわかる大学生・深町尚哉(神宮寺勇太)の凸凹バディによる謎解きミステリー。

『東海テレビ×WOWOW共同製作連続ドラマ 准教授・高槻彰良の推察』の記事はこちら!

第2話では「わら人形の呪い」を巡る騒動が起こり、呪われた陸上部員とその姉の心の闇が浮き彫りに。完全記憶能力と民俗学の知識による推察で高槻が見事、呪いを解いたかに見えたが、その後のまさかの展開にSNS上では「衝撃的すぎる」「呪いより人間が怖い」など、二転三転の脚本に翻弄される視聴者が続出している。

第3話では、高槻が運営するサイト「隣のハナシ」に投稿された1本の動画から、鬼伝説が残る村に高槻たちは調査に向かうことに。そこでかなり古い人骨が見つかり…。

そんな中、“嘘が聞こえる”がために孤独を抱えた神宮寺演じる尚哉の周辺にも変化が。キーパーソンとなる同級生・難波要一を演じるのは、須賀健太。26歳にして芸歴21年の若き大ベテランだ。

第1話から登場し、尚哉の名前を間違え続けるも、憎めない陽気さゆえに許されてしまうというユニークなキャラ・難波をどう作り上げたのか、須賀に話を聞いた。

<須賀健太 インタビュー>

――須賀さん演じる、難波要一について教えてください。

難波要一は、今っぽく言うと「陽キャ」。神宮寺くん演じる深町(尚哉)と正反対の、陽気なキャラクターで、深町を気にかけている同級生です。普通の大学生を演じるのは初めてなのでうれしかったのですが、最初は「26歳の僕に18歳の役!?」と驚きましたね。

でも、30過ぎて高校生を演じている先輩方もいるので「僕もまだまだイケる!」と思っていたのですが、愛美役の吉田あかりさんほか、同級生を演じるリアルな10代と話すと、やっぱり世代間ギャップを感じて…。

この前の撮影では、授業終わりに「この後、タピオカ飲み行こうぜ」とアドリブを言ったら「もう古いです」と言われて、すぐ調べましたよ、次の流行り=飲むチーズケーキを!そうやって勉強しつつ、フレッシュに演じていきたいですね(笑)。

――監督からは「自由にやって」と言われているとか?

「ここで難波、一言!」とか言われて、もう大喜利に近いですよ(笑)。もともと僕はアドリブが苦手なので、今回、瞬発的にアドリブを考えるのは、楽しくも大変で。試されているし、成長できる現場だなと感じています。

ドラマを見ている方はもちろん、共演者のみなさんにも笑ってもらい、ほっとしてもらえたらいいなと思いながら、難波というキャラクターをリアクションの面白さなどで表現しています。

アドリブは今のところ百発百中に近いぐらい現場では採用していただき、難波アドリブ総集編にしたら結構な長さになると思うんですけど、DVDの特典映像とかではなく、なるべく放送本編でも採用されたらいいなと思っております(笑)。

――ファッションもとても個性的ですね。

そうなんですよ!しかも、難波が着ていた衣装が、その何日かあとにスタッフの間で流行ったりするんですよね。

先日、衣装として着たオーバーオールがそうでした。(※スタッフ数人が自前のオーバーオールで合わせてきた)だからもう、難波はこのチームのファッションリーダーです(笑)。

今回、本当に衣装替えが多いのですが、たぶん「(高槻)先生はスーツ」というシバリがあるので、衣装さんの“遊びたいフラストレーション”が難波に全部注がれているんじゃないかと(笑)。でも、衣装でもキャラクターが出しやすいので、ありがたいことに“衣装に助けられている”感じはありますね。

――伊野尾さんとの共演&印象は?

ドラマでは、初共演です。年上の方に失礼な言い方かもしれないですけど“可愛らしいイメージ”がすごくあったので、今回のクールで大人っぽい役柄がお似合いでびっくりしました。

それと今回、伊野尾さんはセリフの量がすごく多いですよね。僕の場合、長ゼリフがあるとお芝居が縮こまってしまうんですけど、伊野尾さんはそういう感じが一切ないですし、人前に立つことに慣れているからか、すごく座長らしく“真ん中にいるのが似合う人”。

なのに、カットがかかると“いいお兄ちゃん”という印象で、面白いことを言って和ませてくれたりするので、そのギャップがすごく素敵だなと思っています。

――神宮寺さんとの共演&印象は?

神宮寺くんは面白くて、一緒にいて楽しいです!現場で「兄弟みたい」と言われるぐらい、一緒にずっとふざけています。今回、友達という役柄ですが、最初は名前も覚えていないような単なる同級生からスタートして、回数を重ねるごとに、どんどん距離が縮まっていき、尚哉側も難波のことを信頼していき友達になる過程が、神宮寺くんと僕の関係性とリアルに重なる感じがしますね。

僕は今、変顔もアドリブも全部神宮寺くんに笑ってもらうためにやっていますが、やり過ぎて、たまに神宮寺くんの笑いのツボにハマっちゃうこともあるんです。

でも、神宮寺くんも結構瞬発的に反応して、僕のことを笑わせに来ていますからね。その様子を見ていたスタッフが「尚哉って、難波といると結構喋るよね」と言ったとき、神宮寺くんは「尚哉のキャラ的にどうなのか?」と気にしたのか「あまり喋り過ぎないようにします!」と言っていたので、僕は逆に喋らせに行っています(笑)。

その方が、尚哉と難波の関係に近いかなって。でも、二人とも笑い過ぎてNGを出すまではないんですよ。笑ってしまっても“とりあえずやりきる”精神で楽しんでいます。

神宮寺くんとは今回ご一緒して、その人懐っこさや、いい意味で等身大のいい人であることがわかったので、一気に好きになりましたね。僕は、落ちました。もう“神宮寺担(じんぐうじたん)”です!(※)

(※)好きな人を推す・応援する時に「その人の名前+担当」の略で「〇〇担(たん)」と言う。

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

今まで怪異を怪異として描く作品はあっても、怪異という現象の裏に人間の“ある心理”が隠されているといった本質的な部分を深掘りして見せる作品はなかったように思います。

怪異は本物なのかどうか、そして登場人物たちが抱えている本質的な問題は何なのか。毎回どんな結末になるのかハラハラ・ドキドキ予想しながら見ていただく中で、難波が出てくるシーンで“クスッ”としたり“ほっ”としてもらえたらうれしいです。

あと、実はミステリーの裏で“難波の恋愛模様”も併走しているんです。監督からは「1話から、ちょっとずつ“デレ感”を出してくれ」という指示がありまして、そこもアドリブ全開の“難波劇場”でだいぶ広がっています(笑)。

物語の本筋はミステリーですが、難波にとってはラブストーリーだと思っているので、難波のセリフの、どこまでが台本で、どこからがアドリブなのか…そこも楽しんでいただけたらと。

これがわかったらかなりの“須賀健太上級者”です。みなさん、上級者を目指して、もし「これアドリブで言っているな?」と気づいたら、TwitterなどSNS上で「#難波アドリブ」でどんどん発信をよろしくお願いします!

第3話「鬼伝説の怪」では、難波が意外なところでひょっこり登場する予定だ。惜しくも第2話「わら人形の怪」を見逃した方、これまでの“難波劇場”をもう一度見たいという方は、今すぐFODをチェック!

<第3話あらすじ>

高槻(伊野尾慧)が運営するサイトに投稿された1本の動画。そこには、洞窟の中で鬼に襲われる男の姿が…。殺到する問い合わせに困り果てた役場の依頼で調査を開始する高槻と尚哉(神宮寺勇太)、瑠衣子(岡田結実)たち。

鬼伝説が残る山村の洞窟で、彼らが目にしたのは穴が開いた髑髏(どくろ)だった。そこに毛皮を羽織り猟銃を手にした異様な姿の老人(久保酎吉)が現れる。

「鬼神様に何する気だ!」鬼気迫る表情で高槻たちに迫る老人。そのうしろには、無表情に赤子を抱いた女(奥村佳恵)の姿が。女にいざなわれ高槻たちは、鬼を守る家に足を踏み入れる。