8月6日(金)映画「太陽の子」の公開初日舞台挨拶が行われ、柳楽優弥、有村架純、黒崎博監督が登壇した。
本作は太平洋戦争末期、日本で核エネルギーを使った新型爆弾の開発が行われていた、という事実に基づいて制作された。去年亡くなった三浦春馬さんも出演している。
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本作で印象的だったシーンを聞かれた有村は、戦地に赴く三浦さん演じる石村裕之が、田中裕子演じる母のフミと別れを惜しむシーンを挙げ、ひと言も発さずに息子の出征を見送る「言葉にできない思い」を表現した演技に感銘を受けたと語った。
自身の演技について、「自分自身も台詞にとらわれず、言葉で発する以外の部分でも熱量を発せられるようになりたい」と、熱い眼差しを見せた。
柳楽もこの三浦さんの出征シーンについて、「春馬君の雰囲気というのは素晴らしいなという風に見ていました」と、間近で演技を見ていたからこその感想を伝えた。
「このスクリーンの中に一緒に走り切った姿は残っている」
本作は日米合作となり、第二次世界大戦というテーマを扱った意図について黒崎監督は、「難しいテーマ、敵と味方という話ではなく、それを超えて人間みんなの思いを描いた作品にしたかった」と語った。そして、「このことを僕たちはコメントするのが難しい」と前置きをして、「なんで春馬君がここにいないんだろう、すごく悔しい」と三浦さんが不在の状態での作品公開について本音を明かした。
続けて、「このスクリーンの中に一緒に走り切った姿は残っていて、今でもお互いを感じながら話せることはすごい幸せなこと。この作品を観る方に、最後は生きて生きて生き抜くしかないというメッセージが届くとうれしい」と熱を込めて伝えた。
有村は、「今は未来が先行き不透明な状況ですが、そこで考えることを諦めることは心苦しいと思う。春馬さんもよく『役者の仕事は想像力を届けることだ』とおっしゃっていた」とコメント。
イベントの最後に柳楽は、「この映画があるということが大事だなと思う。忘れていくということが一番怖いなと感じます。みなさんに支えられていると感じるのことが平和への第一歩なのかなと思った」と締めくくった。
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映画「太陽の子」は全国公開中。
最新情報は、映画「太陽の子」公式サイトまで。
配給:イオンエンターテイメント
©️2021 ELEVEN ARTS STUDIO/「太陽の子」フィルムパートナーズ