11月29日(日)、第12回TAMA映画賞授賞式が東京・府中市の「府中の森芸術劇場 どりーむホール」で行われ、常盤貴子、細田善彦、福山雅治、濱田岳、水川あさみ、宮沢氷魚、松本穂香、森七菜などの俳優陣、岩井俊二、城定秀夫、ふくだももこといった監督陣が登壇した。※受賞作品順。

宮沢は、主演映画「his」で最優秀新進男優賞を受賞。スピーチで「役者を始めて3年近く経つんですけど、賞をいただくのは初めてなので、この賞は一生忘れないものになると思います」と喜びを明かした。

「his」は自身にとってどんな作品になったか、と問われると、「初主演映画でプレッシャーはあったんですけれども、相手役の藤原季節くんに助けられました。すごく楽しい作品にもなったし、LGBTQをテーマに作ったなので、最初は『皆さんどう言うふうに思うのかな?』『どういう意見が飛び交うのかな』と、思っていたんですけど、公開されて、たくさんの方に見ていただき、たくさんの意見をいただき幸せに思っています」と語った。

さらに、藤原との劇中のコンビネーションを称賛されると「季節くんでなければ、成立していなかったと思う」と言い、撮影に際し、ロケ地となった岐阜県・白川で10日間の同居生活をしていたエピソードを明かした。

「10日間白川に行くことを本人も知ってるんですけど、Tシャツ1枚と下着1枚くらいしか持ってこなくて、『ごめん、氷魚タオル貸して』というところから始まった関係なので。季節くんが自分の心を開いて、僕を受け入れてくれたことに感謝しています」

さらに、「最近たくさんヒット作を作っている監督の今泉(力哉)さんに、このタイミングで出会えたことは僕の役者人生の宝物ですし、また成長して今泉さんの作品に出られるように頑張りたいな、と思いました」と真摯なコメント。

そんな中、事前のアンケートで「いつかサイコパスの役を演じてみたい。日常生活では決して見せられない一面を作品の中で爆発させてみたい」と回答したことに触れられると、「普通に生活していて、どこかで自分を爆発させたい(という思いや)、人に見せられない一面を持っているものだと思うんですけど、この仕事はそこを全面的に出すことが許されると思いますので、仕事を使って、そういう自分を一度見てみたいなという意味で書きました(笑)」と笑った。

最後に今後の展望を聞かれると「僕は生まれがアメリカで、教育も英語で受けてきましたので、いつか海外の作品に出てみたいなと強く思っています。そのために、いろんな役に挑戦して成長していきたいなと思っています」と締めた。