三浦春馬さん主演の映画「天外者(てんがらもん)」の完成披露試写会が、11月30日(月)に都内で行われ、三浦翔平、西川貴教、森永悠希、森川葵、蓮佛美沙子、筒井真理子、田中光敏監督が登壇した。
本作は、近代日本経済の基礎を構築し、「すさまじい才能の持ち主」を意味する“天外者(てんがらもん)”と称された偉人・五代友厚の人生を描いた歴史群像劇。五代友厚役を三浦春馬さん、五代の盟友である坂本龍馬役を三浦翔平が演じる。
龍馬と共に現れ、のちに三菱財閥を築く岩崎弥太郎役を西川、そして初代内閣総理大臣となる伊藤博文役の若かりし頃を森永、さらに五代友厚の両親役を生瀬勝久と筒井が演じ、脇を固めている。
まず始めに田中監督が「感無量です。これだけのたくさんのお客さんの前で、今年こうやって公開できるというのは、夢のような瞬間です」と、公開を目前に控えた心境を。
撮影で苦労したことを聞かれると、三浦翔平は「坂本龍馬を演じるにあたって、いろんな先輩方が演じてきた中で、どうしたら僕の色が出せるのかとすごく考えていたのですが、五代友厚を演じる三浦春馬くんがいたからこそ、できた龍馬だと思っています」と語った。
西川は「これまでの弥太郎は、どちらかというと手段を選ばない非情な部分が描かれてたところが多かったと思いますが、一代でこれだけのものを作り上げた人なので人間的な魅力があった方、愛嬌とかそういった部分を表現しようと思いました。あと、少し体重を増やして臨みました。ちょっと、ぽっちゃりめでした(笑)」と話し、会場の笑いを誘った。
また、魅力的な女性たちを惹きつけた五代の、女性から見た魅力とは何かと聞かれると、遊女・はるを演じた森川は「自分のためではなく、人や国のために尽くす部分がすごく素敵だな思いました。男性としても、人間としても魅力的です」と大絶賛。
筒井は、そんな五代の母を演じるにあたり「天才の母として、いろんなリサーチをしました。エジソンの母やレディー・ガガの母など。春馬くんの母役を何度かやらせてもらっていますが、本番中のものすごい集中力の彼を見ているだけで、本当に天才を見ているようで、そのまま“やす(筒井の役名)”にさせてもらって、ただ見守るだけで母になれていたんじゃないかなと思います」と、三浦春馬さんとのエピソードを。
そして五代の妻・豊子を演じた蓮佛は「三浦(春馬)さんとは高校の同級生で、10年前も学園もので一緒だったんです。そんな中、正式に事務所オファーが来る前に、『れんちゃん、この役やってくれない?』って言われたのがこの夫婦役で。本当にうれしかったです」と明かした。
撮影中のエピソードについて、森川は「ほとんど三浦(春馬)さんとの二人芝居でしたが、必ず演技のあとに一言かけてくれるのがうれしくて。これからは、人に対して、春馬さんを見習って思ったことを声にしていこうと思いました」と力強く話した。
また、森永が「ふんどし姿になって、弥太郎さんに水をかけられるシーンがあるんですが、西川さんに、『薄っ!』って言われまして…。細いならまだしも、薄いって…(笑)。それをきっかけに筋トレ始めました!」と話すと、西川は「ほんと、はんぺんみたいだった(笑)」と続け、またも会場を笑いで包んだ。
“武士の魂と商人の才を持つ男”五代友厚役に三浦春馬さんをキャスティングした背景について、監督は「彼は最近、大人の魅力があって、芯がしっかりある。彼にやってもらいたい。あんなにキレイな大人になれるのか!と思いましたね」と称賛を送った。
また最後に三浦翔平は、“今見るべき映画”と謳(うた)う本作について、「それぞれいろんな思いを抱えて、この場に立っております。こういう場でお披露目ができていることは本当にうれしいです。このあと映画を見終わったあとに、いろんな感情がわくと思いますが、どうか彼の熱量と、必死に生きた五代友厚の熱量を、しっかりと目に焼き付けてほしいです」と熱のこもった声でアピール。
監督も「まさしく主演の三浦春馬はここで、本当に素晴らしく最高の演技をしています。そしてここにいる役者の方々、しっかりと主演を支えたその素晴らしい演技も、しっかり見届けてください」と話し、完成披露イベントは幕を下ろした。
Ⓒ2020 「五代友厚」製作委員会