視聴者が“今最も見たい女性”に密着し、自身が課す“7つのルール=こだわり”を手がかりに、その女性の強さ、弱さ、美しさ、人生観を映し出すドキュメントバラエティ『7RULES(セブンルール)』。
6月22日(火)放送回では、「étéco bread」を営む梶原夏子に密着した。
東京・世田谷区、池ノ上駅の近く。毎朝、開店前に行列ができるパン屋さんが…。木のぬくもり溢れる店内には、自家製の餡ぎっしりのアンパンや、季節ごとにラインナップが変わるフルーツデニッシュ。おとぎ話のような美しさと、ここにしかない美味しさを求めて、連日ファンが詰めかける。
パン職人歴20年以上の夫と2人でこの店を切り盛りしている。3年前に結婚し、その後1年ほどして店を立ち上げた彼女。行列ができるパン屋さん「étéco bread」を、夫婦二人三脚で営む・梶原夏子の7つのルールとは。
ルール①:パンの端っこまで味付けする
午前3時半、オープンは午前10時だが、厨房ではすでに仕込みが始まっていた。夫がパンを焼き、具材の調理や盛り付け、焼き菓子やキッシュは彼女が作り、2人きりで、毎朝40種類の商品を仕上げる。
「一口目から感動できるパンを作りたい」という彼女は、味のベースになるソースをパンの端までしっかり塗る。さらに「優しい野菜のときはソースを強めに、味がしっかり主張する野菜のものは優しい味に」とパンとソース、具材のバランスに徹底的にこだわる。パン1つで「料理を(一品)食べていただくイメージ」と、作り手の思いを語った。
そんな「étéco bread」のパンがスタジオに用意され、試食の時間に。「めちゃめちゃ美味しい」(YOU)、「ズッキーニもみずみずしくて美味しい」(青木崇高)、「パンの概念じゃないですね。味がめちゃくちゃ計算されてますね」(赤江珠緒)と、舌鼓を打った。
ルール②:パンを売り切るまで店は閉めない
「étéco bread」では閉店時間を設けておらず、毎日「最後の1個が売り切れるまで店を開けている」。そのため、閉店時間は毎日パンが売れ切れたとき。16時で終わるときもあれば、21時になることも…。
そこには「小麦農家さんや野菜農家さんが作ってくれたものを売り切って、商品ロスを無くしたい」という、彼女の真摯な思いがあった。
スタジオでは、長濱ねるが「売れ残っているときに連絡くだされば、飛んで買いに行くんですけどね」と、梶原を気遣った。
ルール③:夫婦で毎日マッサージ
東京・中野区で育った彼女は「将来、お菓子屋さんを開きたい」と、飲食店を渡り歩き、有名洋菓子店でも経験を積んだ。
41歳のとき、あてはなかったが「独立したい」と仕事を辞め、その1週間後くらいに、婚活サイトでパン職人の裕さんと出会った。その日に「結婚前提で付き合ってください」とプロポーズを受け、パン屋さんをやることになったという。
新商品の開発時には、夫婦で互いに厳しい目を持ち、意見を言い合う。しかし作業が落ち着くと、交互にマッサージをし合うなど、支え合う様子をみせた。
スタジオでは、WEBでの出会いに関する話題となり、YOUが独身の尾崎世界観に「同棲とかはあるんですか?」と切り込んだ。尾崎は「なかなか難しいですね。本当に(一緒に)暮らすってことはできないと思いますね」と口を閉ざした。
ルール④:毎朝、日めくりカレンダーを3つめくる
仕込みがあるため朝は3時に起床。自宅には日めくりカレンダーが横並びに2つ、離れた場所に1つ、計3つ置いてあり、毎朝めくることで「朝の眠気を吹っ飛ばす」意味合いもあるという。
「眠すぎる朝も、カレンダーを3つめくることで、体がちょっと起きてくる」と笑顔をみせた。
ルール⑤:休日は書道とワックスがけをする
休日に向かったのは、カレー屋さん。ご飯を大盛りで注文するなど、普段のパン作りのために元気を補給した。
自宅に帰ると、筆を手に取り趣味の書道を始めた。さらに床のワックスがけを行い「木が蘇って美しくなるのを見ると心が落ち着く」と、休日のルーティーンを明かした。
スタジオでは、日常のストレス発散方法の話題となり、月〜木曜日でラジオ番組に出演している赤江は「日々の仕事と合わせて子育てもあって…。自分の時間がなかなかとれないことが、ストレスになっているときもありました」と回顧。
「でも3歳〜4歳の子どもって、すごく動物的なんですよ。なので、子どもに触れることはある意味、自然に触れている感覚に近いなと捉えるようになって。そこからはリラックス方法だなと感じてきました」と、母親としての気付きを話した。
ルール⑥:お客さんとの雑談をメモする
「次回いらっしゃったときにお客様と会話ができるように」と、雑談で話した内容はメモにとる。会話を大切にしたいという思いと、自分のことも覚えてもらえたらうれしいという彼女。
その甲斐あってか、この日も、お客さんから大根をお裾分けしてもらうなど、愛されている様子が映し出された。
会話をメモするルールについて、スタジオの尾崎が「僕が、次にお店に行ったときに(前回話した話題が出ると)『あっ、メモしてたんだな』と思っちゃいますね」と、皮肉を込めてニヤリ。長濱ねるが「えーっ!」と声を上げ、青木は「いいよいいよ、出たよ」と相槌を打った。
さらに「話しかけていただいても『いや、違います』って言っちゃいそうです」と、尾崎のあまのじゃく発言に、他のキャストは絶句。そんな尾崎に、YOUは「すごく文才もあるでしょうし、才能もあるんでしょうけど、すごく愛しにくい」とからかった。
ルール⑦:非日常のパンを作る
「étéco bread」の商品は、常にブラッシュアップしているため、オープン当初からのレシピは1つもない。新しい素材を使うため、オリジナルのパンが出来上がる。
「パン屋って『日常』だと思うんですけど、私は『非日常』を大切にしていて。食べている時間はちょっと嫌なことを忘れられたり、幸せな気持ちになってもらえたらいいな」と、思いを語った。
「疲れていたり、苦しいことがあっても、『わー!』ってドキドキ、ワクワクした気持ちを持って、力になれるパンを作りたい」と、真剣な眼差しで話した。
※記事内、敬称略。
6月29日(火)の『7RULES(セブンルール)』は、東京の住宅街の真ん中でトマトを地産地消する東大卒農家「ネイバーズファーム」代表・川名桂に密着。
法改正を機に、都市農地を借りて新規就農する全国第1号の農家に。環境制御技術を備えたビニールハウスで取り組む、徹底したデータ管理によるトマト作りとは。新しい農業の形を切り開く彼女の7つのルールに迫る。