『監察医 朝顔』(第2シーズン)第6話完全版
朝顔(上野樹里)は、朝になっても帰宅せず、電話にも出ない桑原(風間俊介)のことを心配していた。テレビからは、昨夜発生した、警察官殺害事件のニュースが流れていた。犯人は、警察官を襲って拳銃を奪い、現在も逃走中だという。
そこに、仙ノ浦を訪れている平(時任三郎)から電話が入る。桑原に連絡が取れないことを聞いた平は、対応に追われているのだろう、と言って朝顔を安心させる。
同じころ、野毛山署管内の港には、神奈川県警の捜査員たちが集まっていた。横たわっている遺体は、桑原と連絡を取り合っていた田村聖奈(中村里帆)。彼女は、拳銃で頭を撃たれていた。
神奈川県警管理官の瀧川雄一郎(近藤芳正)は、事件現場に居合わせた桑原を呼ぶよう指示する。そこに山倉(戸次重幸)ら野毛山署強行犯係が駆けつけた。しかし山倉らは、事件の詳細すら教えられずに帰されてしまう。
警察官殺害事件の影響で保育園が休みになってしまったため、朝顔は、つぐみ(加藤柚凪)を連れて法医学教室へ出勤する。藤堂(板尾創路)と絵美(平岩紙)も、小学校が休校になったために息子の大輔(小山春朋)を連れてきていた。
するとそこに、緊急の解剖依頼が入る。茶子(山口智子)が不在だったため、解剖は朝顔が行おうとした。ところが検視官の丸屋(杉本哲太)は、朝顔には今回外れてもらう、と言い出す。丸屋は、解剖してもらう遺体は神奈川県警の捜査員に撃たれた可能性がある、と皆に告げるとこう続けた。「その捜査員は、桑原刑事です」と――。
桑原は、監察官の五十嵐(松角洋平)から事情聴取を受ける。聖奈は、風営法違反の一斉摘発で応援に行った際に店で働いていた女性で、交際相手の件で相談を受けていたこと。事件当日、聖奈から呼び出しを受けて日の出港に行ったこと。そこで聖奈の交際相手・桐谷大和(坂本慶介)が、彼女を背後から拳銃で撃とうとしているのを制止するため、桐谷の右足を撃ったことを。しかし五十嵐は、現場の防犯カメラには桑原と聖奈しか映っていなかったことや、桐谷の痕跡もないことから、桑原の証言を裏付ける証拠は何もない、と告げる。
聖奈の解剖を手がけた藤堂(板尾創路)は、頭蓋骨や脳の損傷が激しいことから、どの方向から撃たれたのかわからないと丸屋に告げ、改めて脳を切り出して調べることにする。絵美(平岩紙)からその報告を受けた朝顔は、彼女の気遣いで、つぐみを連れて先に法医学教室を後にする。
そんな朝顔のもとへ、平から電話が入る。平は、浩之(柄本明)とこれから食事に行くのだという。朝顔は、桑原のことを言い出すことができなかった。
そこに、桑原の姉・忍(ともさかりえ)が、夕飯の食材を持って万木家を訪ねてくる。忍のおかげで、少しだけ気持ちが落ち着く朝顔。その夜、朝顔たちは一緒に夕食をとった。
つぐみが寝た後、朝顔と忍は、一緒に梅酒を飲む。万木家に泊まることにした忍は、「大丈夫。真也は絶対やってない」と言って朝顔を元気づけた。
桑原は、神奈川県警の会議室で、食事もとらずにただ座っていた。そこに、山倉が着替えを持ってやってきた。桑原は、桐谷という男が犯人だと山倉に伝えた。が、五十嵐が現れたため、それ以上は話すことができない。山倉は、直ちに桐谷を探すよう、岡島(斉藤陽一郎)に伝えた。
浩之は、平を仙ノ浦食堂に連れて行く。そこで平は、里子(石田ひかり)のことを知っている店主の美幸(大竹しのぶ)と出会った。食事を終えて帰宅した後、浩之は、平に「里子」と刺繍されたハンカチを見せ、言い出せなかったことを詫びた。
続けて浩之は、近いうちに入院することを告げ、この家に住んではどうかと平に持ちかける。浩之が寝室に向かった後、平は、そっとハンカチを開き…。
あくる日、興雲大学法医学教室に、焼死体の解剖依頼が入る。遺体は、男性であること以外、何もわかっていなかったが、表ほど損傷がひどくなかった背中には刺青があり、死斑も残っていた。
解剖を手がけた朝顔たちは、この遺体が死後焼却されたこと、死因は頭部打撲による脳挫傷で、死後1日半から2日ほど経過していることを丸屋に伝える。
聖奈の脳の切り出しを終えた藤堂は、丸屋とともに現場の位置関係を検証する。朝顔は、子どもたちを連れて席を外した。
桑原は、やってきた管理官の瀧川に、桐谷が犯人であることを訴えた。そこで瀧川は、桐谷は聖奈が撃たれる前に死亡していたことを告げる。朝顔が解剖した焼死体は、桐谷だったのだ。
つぐみを追いかけて法医学教室に戻った朝顔は、藤堂たちの話を聞いてしまう。それは、聖奈を撃ったのは桑原しか考えられないという検証結果で…。
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