さらに複雑化してまいりましたッ!!
うーん、やっぱりこのドラマ、全然、全く予想できなさ過ぎる展開で見逃せません!!
と言いますのも今回、“献血、危機一髪!!”ってお話なんだけど(ちょっと、簡潔にまとめすぎ)そもそも、こんな氷河期の世界で、急に、献血!?っていう、その意外過ぎるエピソードの時点からもう興味津々なんだけど、そっから…献血→血→血液型→血のつながった家族…ってじわじわ転じていって…。あー、はいはい、わかりましたよ?僕が前回、偉そうに、上から目線で予想しちゃった、“逆に偽物の家族を描くことでその本質を突いてくるのかな?”ってターン入る?入っちゃうよねこれ?…“僕の想像とは全く違うもの…その確率の方が高いよね!”とか、言ってたのに、まさか、想像通り、“偽物を描くことで本質を突く”ターン来ちゃう!?自分、冴えちゃってる~!?すごない?自分、すごない??って、興奮&調子に乗ったのは束の間、“家族の本質を突く”ってのは、まさにそういう回ではあって、それがもうすごくゾクゾクする、ディープゾーン入ってきた!!って高まるんだけど、それを描くために用意された発端、展開、着地点が予想だにしなさ過ぎて、もうクッラクラ!!どうしてそういうエピソードになるの!?どうやって思いついたの!?って。ホントにこのお話考えてる、(脚本家の!)小松(江里子)先生、マジ天才!!小松先生の発想力、どうなってんのよ!?信じられない!!
あんまり言うとネタバレになっちゃうんですけどね。その天才的過ぎる発想力…、ちょっとだけでも伝えたいから、ほんのり、言わしてください!!まず、氷河期の世界で、主人公の羽田美智子ママ率いる木村家が偽装家族って、もうその時点ですごいじゃん。普通の家族でええやん。普通の家族だけでドラマティックにできるやん。氷河期なんだもの。で、なぜかその世界=第七支部では“家族”が優遇される…っていう不穏設定が加わることで、“偽装家族”の見え方がまたちょっとサスペンスになるじゃない。で、ですよ。今回、もう一組、偽装家族がいるんじゃないか?みたいな疑惑が浮上…するんですよ。で、もうその時点で、え!?ってなるじゃん。もう一組いんのかい!って。ドラマティックどんだけ用意されてんの!?どういう発想!?ってなるじゃない。うん、だけどね、そんなもんじゃないのよ。ただの“偽装家族疑惑”じゃないのよ。その、もう一組の偽装家族に加わる、別角度からの、想像できなさ過ぎる“エッセンス”がもう天才の所業なのよ。はぁ~、すごい(溜息)。
僕もね、一応ね、ドラマ好きだからね、脚本家になりたい!って、テレビドラマの脚本書きたい!ってね、若かりし頃、思ってたんですよ?だけど、やっぱり“本物の脚本家”の、この発想力、これだけのもの見せつけられちゃったらね、ああ、僕なんて凡人…って、勝手に思い返しといて、反省しちゃって、落ち込んじゃいましたよ…。小松先生、罪すぎるわ…。
で、ですよ。それだけじゃなく、このドラマね、そんな異次元の発想力で紡がれた物語だってのに、それを偉そうにディレクションしないところがすごいの。ほら!こんなにドラマチックでしょ!?って、全然仰々しくないの。ホントに何気なく、さりげなく、なんなら超絶ノンキに、描いてるから、だからこそ、こっちが勝手に深読みしちゃって、想像しちゃって、想像しすぎて、画面のノンキとは裏腹に、こっちはとてつもない恐怖に襲われるのです…。あぁ、この小松先生の発想力と、それをノンキに映し出す演出陣…、これぞ「オトナの土ドラ」にしか出せない味、世界観!!
っと、勝手に感嘆してるだけで今回のお話、一体どんなお話なのかさっぱり…になっちゃいそうなので少し解説しますと。今回、“家族の本質とは?”を描く…ってのはもちろんのこと、それを描くために用意された、“血液型”発表するだけなのにこんなにスリリングに描ける?っていう“血液型サスペンス”あり、新たに加わってくるエピソード、“脱獄犯が第七支部に!?”からの、“盗難事件がちょくちょくあるらしい…”からの、“祥子ママ(羽田)ピンチ!!いよいよ正体バレる!?…なアホな、祥子ママ窃盗なんかしてないでしょ?ってかそもそもバレないでしょ、だってまだ3話じゃん?さすがにそこは騙されないってば…とかちょっと上から目線になりかけたところへ待ち受ける、まさかまさかのまさか過ぎる驚愕の結末!!からの、なにその“アザ”!!!どういう“アザ”??もうその前の驚愕の結末に、それだけで、すでに、紛れもなく、驚愕!してんのに、急にそんな“アザ”とか見せられても、もうわけわからん!!どういうことやねん!!!処理でけへんやろーーーー!!!(ってついつい、僕、ネタバレワード言っちゃいましたが、誰の“アザ”とか言ってないからセーフですよね??セーフですよね??)からの、如月演じる中村俊介さんによる中村俊介さんにしか表現できない、中村俊介スマイルで、トゥービーコンティニュー!!って、はやく次見せろーーー!!
申し訳ございません。書いてて勝手に取り乱してしまいました。うん、だってね、今回の如月、中村俊介さんもね、とてつもなかったんだもん。その冒頭のセリフ…「人を信じられなくなったら、おしまいですよ?」って言うときの中村俊介フェイス!!!こんな字面通り言ったら、どうしたって真っ当なセリフを、こんなにも怪しく、まったく真逆に聞こえさす中村俊介怖すぎない!?(すません。もう呼び捨て)ああ、もう、作劇やら、演出やら、羽田さんやら、中村俊介やら(また呼び捨て)何もかも怖すぎる!!
で、話進んでんだか、明らかになってんだか、あの話はどの話に繋がってんの?!とか、結局のところ、わからないことだらけ、何もかも信じられなくって、見てる最中動揺しかないのに、どうしてこんなに、面白いの??やっぱ小松先生天才!!(結局、そこに戻る)
text by 大石庸平(テレビ視聴しつ 室長)