2月7日(日)放送の『ボクらの時代』は、東京オリンピックでメダルの期待がかかるバドミントンの桃田賢斗選手、陸上・走り幅跳びの橋岡優輝選手、陸上・短距離走のサニブラウン・アブデル・ハキーム選手が登場した。
それぞれが競技を始めたきっかけや、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で延期になった東京2020オリンピックへの思い、プライベートを語った。
体ひとつで競い合うシビアな陸上の世界
桃田選手は、体ひとつで競い合うシンプルな陸上の世界を興味深げに聞いていく。
桃田:シンプルじゃん、『足が速い』って。「ヨーイドン」で走って、体ひとつで0.1秒とか、0.01秒とかさ。
サニブラウン:実際、自分との闘いみたいなところもあるんで。
桃田:「ドン」で遅れたらさ、もう無理なの?
サニブラウン:いや、全然。
桃田:挽回できる?
サニブラウン:まぁでも…。
橋岡:ハキーム、「ドン」遅いんで(笑)。
桃田:あははは。
レベルの高い大会になればなるほど、スタートで遅れたら「終わり」と話すサニブラウン選手は「髪の毛の差で負けたりとか、向こうの方がちょっと胸板厚いレベルで負けたりしますよ」と明かし、桃田選手を驚かせた。
自国開催となる東京オリンピックへの思い
3人は、東京オリンピックへの思いも明かした。
サニブラウン選手が、「『自分は全力を出しているんだから、とやかく言われる筋合いはない』というマインドなんです」と自身のスタンスを語ると…。
橋岡:プレッシャー感じます?
桃田:感じるね。でも、応援されるとアドレナリンがめっちゃ出るタイプだから、逆に自国開催いいんじゃないか、みたいな。
橋岡:それはありますね。
サニブラウン:ある?
橋岡:あるよ。
桃田:じゃあ、現状の目標は?
サニブラウン:金メダル…?なんかでも、つまんないよね「金メダル」って言うの。
桃田:(苦笑)。
橋岡:つまんなくないよ。一番上の目標だよ。
サニブラウン:爪痕残せた方が、俺的にはいいかな、みたいな。
桃田:(橋岡選手に)どう?
橋岡:とりあえず、メダル獲得で。(桃田選手は)もちろん目標は…。
桃田:まぁ、金メダル。
「出るからにはそこを目指さないと」と、3人は活躍を誓い合った。
プライベートで元気がなくても「練習が始まったら元気になる」とバドミントン愛を語り「天職」と言いきった桃田選手からは、こんな質問も。
桃田:高校の同級生とか「久しぶりにごはん行こうよ」みたいに言われてさ、会ったりしたら「すげぇ楽しそうだな」とか思わない?
橋岡:若干感じますよね、やっぱ。
サニブラウン:普通になりたかった?
橋岡:いや、全然。
桃田:思わないんだ。今の方が?
橋岡:そうですね。現状、満足してますからね。やっぱ、陸上好きですし。
厳しいトレーニングも「普通の人だったらやらなくていいんだよ?」と桃田選手が念を押すが「それ(普通)は、競技人生が終わってからでいい」と橋岡選手。
サニブラウン:逆に考えると、自分の競技だけに集中してスポーツできるから、それはそれでありがたい環境ではあるかなというのがありますよね。
桃田:なんだかんだ、みんな競技が好きなんだね。
橋岡:好きじゃなきゃ、ここまでは(来られない)。
と、盛り上がった。
オンオフの切り替えは対照的!自分を追い込みがちな桃田選手は…
3人は、オンとオフの切り替えについても言及。
サニブラウン:陸上は、走ってることが多いから、それで疲労骨折したりとか。結構いるんで、オンオフ切り替えるのも大切かなと。
桃田:それでも、自分の弱点とか、もっとここを伸ばさなきゃ、改善しなきゃみたいなところが出てくるじゃない。
橋岡:改善する場所が、すごい未知のところにあるかといわれると、そうじゃないので。感覚さえハマってくれば、割とすぐその感覚が手に入ったり。
サニブラウン:何本か適当にやってて、急にハマるときあるよね。
橋岡:ある。それが、オフ明けだったりするんですよ。体がフレッシュな状態になっていて、意外と全部がハマりだして、みたいな。
桃田:へぇ~。俺は、逆に気にしすぎて。ちょっとでも納得いかないことがあると「うわ、3日休んだからだ」って。
橋岡:そのメンタルは、捨てましたね。
橋岡選手は、練習をしすぎるとオーバーワークになってしまい「身体にガタが来る」と、日々の練習でオンオフの切り替えを大切にしていると語った。
一方、ストイックに自分を追い込みがちな桃田選手は…。
桃田:食べたい物も我慢するし。遊びに行きたいけど「写真撮られたりすると嫌だしな」とか。
サニブラウン:彼女とか、どうなんですか?
この流れから、桃田選手は「彼女は、いない」「恋愛はまったく我慢してない」「(彼女)欲しいし、割と、連絡とかマメにするタイプかもしれない」と、自身の恋愛事情も明かした。
「何でも1人で行ける」!?サニブラウン選手
また、マイペースなサニブラウン選手は「何でも1人で行きますよ」と言って、2人を驚かせた。
サニブラウン:富士急(ハイランド)だったら、全然行けます。
桃田:1人で!?
橋岡:「次あれに乗りに行こうよ」っていう相談がないってことでしょ?
サニブラウン:だってさ、1人で行くじゃん?好きなときに飯食えるし、好きなときに休憩できるし、好きなときに帰れる。
桃田:ヤバいやん。
サニブラウン:で、待ち時間はマンガ読んでればいいんでしょ?
桃田:ヤバい奴だよ(笑)。
橋岡:1人に特化し過ぎでしょ(笑)。
サニブラウン選手の発言を受けて「陸上選手だから、1人に強いのかな?」と桃田選手が分析すると「たぶん、自己中だから陸上やってると思います」ときっぱり。
橋岡選手も「基本(陸上選手は)、みんな自己中かもしれないです」と同調。反対に桃田選手は「(周りに)合わせるね。当たり障りない選択をする」と笑い合った。
ほかにも、昨年、アマチュアからプロに転向したサニブラウン選手は、日本の陸上界の固定観念を自分たち若い世代で崩していき、柔軟性のあるコーチングで選手を育てる必要があると語り、「稼げるだけ稼いで自分の施設作っちゃおうかな」「陸上をもっと広めたい」と、最後まで明るく夢を語った。