岩谷翔吾 4年の執筆期間を振り返り「やっと孤独の暗闇に光が」
完成した“我が子”を手に岩谷さんは「ようやく形にできたなと嬉しく思いました。今作は4年間、孤独の中で書き続けてきたので、やっとその孤独の暗闇に光が差したなと。手に取ってくださった方々に改めて感謝の気持ちでいっぱい」と笑顔でコメント。
本書の帯には作家・三浦しをんさんが推薦文を寄せており、「三浦さんの存在なしでは、本作は誕生しなかったといっても過言ではないくらい、自分のベース、核になっているのがしをんさんの文章なので、ありがたく思っております」と感謝しました。
執筆にいたった経緯を問われると、「アメリカのとある動画がきっかけなのですが、ある男性が複雑な感情で泣き崩れてしまうというもので、それが僕の中ではすごく印象的だった。どんな選択をしたらそういう感情に行きつくのだろうと心の中で問いに変わり、書いてみたいと思いました」と説明。
『選択』は、母に暴力を繰り返す父を殺害しようと父のもとへ向かっていた少年・亮が、歩道橋の上で自殺しようとしていた匡平と出会う場面からスタート。二人の共通点は「命と向き合っていること」で、意気投合した二人は絆を深めていくものの、十数年後に亮は特殊詐欺に手を染めてしまう…という物語です。
本書に込めた思いについて、岩谷さんは「『選択』というタイトルにもある通り、人生は選択の連続。いい選択もあれば悪い選択もあり、自分自身も過去を振り返って後悔していることや、あのとき、こういう選択をしていたら違ったのにというものもあるけれど、自分を信じてほしい。苦しんでいる方に少しでも希望や愛情が伝わる、背中を押せるような作品になればというメッセージを込めました」と話しました。
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