三谷幸喜 長回し、カーテンコール…“演劇”に対応できる俳優にオファー
――西島さんと松坂さんは三谷監督の作品に初出演です。お2人をキャスティングした理由を教えてください。
三谷:僕はもともと舞台の人間なので、今回はすごく演劇チックな映画を作ってみたいという思いがありました。映画ではあまりやらない1ヵ月に及ぶリハーサル、長回し、1つの美術セットでの撮影、最後にカーテンコール…そういうものにしっかり対応できる力のある俳優さんをと思い、お2人にお願いしました。
西島さんと松坂さんは、ずっと一緒に仕事をしたかった俳優No.1です。ほかの脚本家、監督、演出家の皆さんも、そう思われているのではないでしょうか。
西島:いや、もうとても嬉しいです。
松坂:そう言っていただけて、とても嬉しいです。
――実際に西島さんと松坂さんのお芝居を見て、どう感じましたか?
三谷:ご一緒させていただいてすぐに、とてもやりやすい方だと感じました。俳優さんには、僕がやってほしいことを瞬時に理解して返して、プラスアルファを付けてくださる方もいれば、最後には伝わるけれど、それまでに時間を要する方もいらっしゃいます。
西島さんと松坂さんは今回初めてでしたが、最初から“共通言語”みたいなものが感じられて、とても心地よかったです。相性なのかもしれません。
――西島さんと松坂さんは、三谷監督の現場に入っていかがでしたか?
西島・松坂:とにかく、楽しかったですね。
西島:三谷さんが演出の際にかける言葉がとても面白くて、楽しい空気がどんどん作られていました。特に僕はすぐ吹き出しちゃうので、撮影の後半は、他の方への演出の言葉は聞くのをやめようかと思うくらいでした。
三谷:ちょっと吹きすぎでした(笑)。
西島:それは本当に反省しています(苦笑)。三谷さんのような演出は、僕は初めてですごく楽しかったです。
松坂:三谷さんから出てくる言葉はユニークで面白くて、かつ分かりやすいんです。 たとえば、小林(隆)さん演じる3番目の夫・宇賀神守(うがじん・まもる)は、スオミは中国人で中国語しか話せないと思っていたんですが、突然日本語をしゃべりだすスオミを目の当たりにします。
その時の宇賀神のリアクションとして、三谷さんは小林さんに「自分が飼ってる犬が言葉を話したときのような驚きを見せてください」と言っていて、僕は「これ、どんな顔するんだろう!?」と気になりました(笑)。
三谷:(小林さんは)ちゃんとそういう顔をしていましたよね。
松坂:あのとき、僕は小林さんの横にいたので、顔をしっかり見たいけど見られなかったんです。だから頑張って横目でちょっと見たんですけど、ものすごくビックリした顔をされていました(笑)。撮影はずっとそういう雰囲気で、楽しかったです。
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