2024年7月28日、パリ五輪柔道男子60kg級で銅メダルを獲得した永山竜樹選手(28)。
準々決勝では“不可解判定”もあり敗戦。気持ちの切り替えが難しい中、3位決定戦で見事勝利を収めた永山選手に「銅メダル以上の金メダル」などとSNS上で称賛の声が相次いでいます。
“不可解判定”に泣いた準々決勝 Xでは「柔道の審判」トレンド入り
イタリアのアンドレア・カルリノ選手(27)との初戦を、延長戦の末、制した永山選手。
しかし、迎えた準々決勝で“不可解な判定”が下されます。
対戦相手は2023年の世界王者、スペインのフラン・ガリゴス(29)。
2分過ぎに寝技に持ち込まれ、絞め技を受けた永山選手。30秒ほど粘り、審判が「待て」をかけましたが、相手が数秒絞め技を継続。その直後に永山選手は失神し、相手に一本勝ちが宣告されました。
後味の悪い“不可解な判定”で、観客からは大ブーイング。
永山選手は相手選手からの握手に応じませんでした。
永山選手は相手選手が畳を降りた後も畳に残っていましたが、判定は覆らず。
約3分後に礼をし、観客の大きな拍手を浴びながら畳を降りました。
畳の横では釈然としない表情でコーチに対し、「待てって聞こえた」と話していました。
永山選手は敗者復活戦に回ることに。
Xでは「柔道の審判」がトレンドに入るなど、SNSでも判定に疑問を投げかける声が相次ぎました。
「手ぶらで帰るわけには」意地の勝利に“金メダル以上の銅メダル”
気持ちの切り替えが難しい中、敗者復活戦では東京オリンピック銀メダリストの台湾・楊勇緯(ヨウ・ユウイ)選手を撃破。
3位決定戦でも攻めの柔道を貫き、2024年欧州選手権銅メダリストのトルコ、S・イルディス選手(23)に勝利、銅メダルを獲得しました。
この“意地の勝利”を見た人たちからは「金メダル以上の銅メダル」などと称賛の声が相次ぎました。
試合後のインタビューでは…
永山竜樹選手:「たくさんの方々が応援に来て頂いていたので手ぶらで帰るわけにはいかないなと思って銅メダルを取りに行きました。目標は金メダルだったので…。 正直ちょっとキツかったんですけど、両親とか妻とか息子も来ていたし、たくさんの方々が応援にきてくれていたので、その方々のために必ず銅メダル、最低でも銅メダルを取ろうと思って気力だけで戦いました。」と語っています。
■永山竜樹(ながやま・りゅうじゅ)選手
1996年4月15日生まれ、北海道美唄市出身。4歳の時に柔道を始める。愛知・大成中学校へ進み、世界カデで優勝。大成高では全日本ジュニア、高校選手権などを制した。東海大学に進学し、1年時に世界ジュニアで優勝。4年時に18年世界選手権で銅メダルを獲得した。19年世界選手権でも銅メダル。23年からはSBC湘南美容クリニック所属に。国際大会で着実に実績を残し、パリ五輪切符を掴んだ。
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