今、韓国でひとりの日本人女性が話題になっています。
歌心(うたごころ)りえさん(50)。
普段は下北沢でライブレストランを経営している、日本ではまだ無名のシンガーである彼女が、いったいなぜ韓国でブレイクしているのか?人気の理由を追いました。
きっかけは韓国の歌番組
ブレイクのきっかけとなったのは、今年2024年の4月から5月にかけて韓国で放送された歌番組「日韓歌王戦」。
日韓両国のオーディションを勝ち抜いた歌手たちが、懐かしい名曲を歌い上げ、得点を競うという“歌の日韓戦”です。
韓国では、視聴率が6週連続1位となった人気の歌番組ですが、日本語で歌詞が表記されていることも斬新な演出として話題に。
その舞台で堂々と歌声を披露したのが、日本では、まだ無名の日本人歌手たち。中でも、話題をさらったのが、最年長50歳の歌心りえさんでした。
言葉の壁を超え、その歌声に会場中が魅了され、涙に包まれます。
「言語を越えて感動を与える 天からの声だ」
「私にとって日本最高の歌手はリエさんです」
(SNSより)
SNSには“心が震えるほど感動した”と、韓国ファンの投稿が相次ぎ、歌唱動画の再生数は370万回を突破!大ブレイクを果たしたのです。
あまりの人気ぶりに、4日に韓国で開かれた会見には、日韓両国のメディアが詰めかけました。
歌心りえさん:
韓国の方にも、日本の方にも届けられるように、これからも頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
挑戦の裏には“家族の支え”
韓国では一躍「時の人」となった歌心さんですが、日本では夫が経営する、東京・下北沢の小さなライブレストランを手伝い、9歳の娘を育てる母親として日々を過ごしています。
歌心りえさん:
(韓国の)空港で声をかけられることが多くなってきて、「ありがとうございます」って。やっぱり継続は力なりっていう言葉が、今、私の中ではちゃんと実現できている。
1995年にデビューした歌心さん。CMソングに起用されるなど、将来を期待されましたが、数年後に解散。その後も細々と歌う活動を続けてきましたが、悔しさを覚える日も…。
歌心りえさん:
(昔は)デパートで歌うっていうときとかに、思いを込めて歌うけれど、「ああ(お客さんは)また止まってくれないか」。悔しい思いとかはいっぱいしましたね。
それでも、夢をあきらめなかったのは、“家族の存在”があったからだといいます。
歌心りえさん:
応援してくれる家族が、本当に温かい愛情を注いでくれていたので。やっぱり主人が「君は歌があるでしょ」って、言ってくれたのが大きかったですね。
家族に背中を押され、今回、日本のオーディション番組への挑戦を決意。
歌心りえさん:
オーディションをやるにあたっては、娘にも何かこう…母の背中じゃないですけど、そういう舞台で歌うっていうまた違う場面を見せられるなとは思いました。
「晴れやかな舞台で歌う姿を娘に見せたい」そんな思いを持って臨んだ歌心さん。見事、日本代表の座を勝ち取り、韓国への切符を手にしたのです。
そんな母親の姿に、娘・かなちゃんは…。
歌心りえさんの娘・かなちゃん(9):
寂しいけど、ママが韓国行って有名になったりしているから、そこはママの頑張りを認めてあげたいな。これからも頑張ってほしいと思うし、歌活動もやめないで、ずっと勇気をもらえるような歌を歌い続けてほしい。
50歳にして歌手として花開いた、歌心りえさん。その歌声は海を越え、多くの人々に感動と勇気を与えています。
(『めざまし8』2024年6 月13日放送より)
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